Question
海外からの送金に対する銀行の対応について
年齢:60代
職業:会社員
世帯年収:400万円~600万円未満
ペンネーム:タカ
国をまたがる資金移動については、租税回避や、資金洗浄(マネーロンダリング)防止の観点から、年々厳しくなっている背景があります。
2017年からは「共通報告基準(CRS:Common Reporting Standard)」に基づいて、海外の銀行口座の残高など、国をまたがる情報共有をしやすくなるルールが施行されています。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/kokusai/crs/index.htm
また、世界の資金洗浄(マネーロンダリング)対策を審査する国際組織である「金融活動作業部会(FATF)」の活動の中で、2019年10月〜11月にかけて日本の第4次相互審査が行われているという背景もあります。
https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/customs_foreign_exchange/sub-foreign_exchange/proceedings/material/gai20190614/05.pdf
(P.9)
国内からの資金流出だけではなく、世界の不明瞭なお金の流れをつくることに加担することがないように、国際的にも各国が、また各金融機関がその役割を求められている状況にあります。そのため、法的には問題がない金額の送金であっても、今回のように詳しくヒアリングされるケースは増えているようです。本当は、その必要性などを金融機関から丁寧に説明が得られると安心できるかもしれませんね。
また、細かくヒアリングをされるだけでなく、送金を行うことに時間がかかる事例も出てきているようです。
一方、決済手段の広がりは、その動きとは逆の流れもあり、海外の店舗の買い物もインターネット経由で、国際ブランドのクレジットカードやデビットカードなどを使って行える手段が広がっています。不安がある店舗での購入の場合は、その時だけ使えるバーチャルプリペイドカードなどを発行して支払うという手段もあります。ご不便もあるかもしれませんが、可能な限り、本人が直接購入する方法を探す方が楽になれるケースもあるかもしれません。
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP認定者、宅地建物取引士。26歳のとき、貯蓄80万円でマンションを衝動買いしたことをきっかけに、お金の勉強を始める。現在は自宅を含め夫婦で4つの物件を保有し賃料収入を得ている。2013年ファイナンシャルプランナーとして独立。現在はテレビ、ラジオ、雑誌、新聞などで「お金に関する情報」を精力的に発信している。 著書に『その節約はキケンです お金が貯まる人はなぜ家計簿をつけないのか(祥伝社)』、『ほったらかしでもなぜか貯まる!(主婦の友社)#なぜたま!』などがある。
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