Question
亡くなった夫からの保険金の使い道に困っています
また、いくらかを投資などに回した方が良いのでしょうか?投資は未経験のため、アドバイスいただけると嬉しいです。
年齢:50代
職業:パート・アルバイト
世帯年収:400万円~600万円未満
ペンネーム:M.Y
ご主人さまがお亡くなりになったとのこと、お悔やみ申し上げます。生活も変わり、急にまとまった金額が入ってくるなど、これまでと違った環境に置かれると落ち着かない気持ちにもなりますよね。
死亡保険金の受け取り方による納税の方法は、税理士に相談する必要がありますが、通常、受取人に妻が指定された死亡保険金は、妻の固有財産となり、遺産分割の対象にはなりません。半分の金額の1,000万円を息子さんに渡すと贈与税の対象になる可能性もあるため、基本的には全額妻の資産として管理をするのがスタンダードな選択肢となります。
M.Yさんは、現在はお仕事をされていて、息子さんと2人暮らし。家や車を買うご予定もないとのことで、すぐに2,000万円を使うことはなさそうですが、慌てて使ったり投資したりしなくても、意外とお金がかかるシーンもあります。
例えば、病気をしたり体力の問題で仕事のペースを落とすなどして、月5万円、保険金から生活費を補填する場合、約30年で2,000万円近くを使うことになります。実際にかかる介護費用にはかなり振れ幅がありますが、平均的な月の支出額と介護年数を掛け合わせると約300万円、葬儀費も200万円程度とされることが多く、何か現状と違うことが起こった場合、500万円くらいのお金が必要になることも多いです。
一方で、今すぐに使う訳ではないため、少しでも有効な預け先へという気持ちもありますね。例えば楽天銀行と楽天証券に口座を開き連携すると、投資などの取引をしていなくても普通預金金利がメガバンクの100倍になるなど、金利が優遇される銀行もあります。
パート収入で所得税・住民税が発生している場合は、個人型確定拠出年金(iDeCo)の中で、定期預金などの元本確保型商品を積み立てても、所得税や住民税の減税になり、結果的に有利にお金を預けていける仕組みも作れます。この場合、10年以上加入してからでないと引き出せないお金となるため気をつけてください。
投資を試してみたい場合は、例えばまずは「50万円だけ」など予算を決めて、株式や投資信託を最小単位で数種類購入してみるというのは良いかもしれません。決めた予算内で感覚がつかめてきたら、投資金額を増やすことを検討しても良いでしょう。
※マネーブリッジの優遇金利「年0.10%」の適用は普通預金残高300万円以下の部分のみです。
普通預金残高300万円を超える部分に関しては「年0.04%」の金利が適用されます(2022年4月時点)
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP認定者、宅地建物取引士。26歳のとき、貯蓄80万円でマンションを衝動買いしたことをきっかけに、お金の勉強を始める。現在は自宅を含め夫婦で4つの物件を保有し賃料収入を得ている。2013年ファイナンシャルプランナーとして独立。現在はテレビ、ラジオ、雑誌、新聞などで「お金に関する情報」を精力的に発信している。 著書に『その節約はキケンです お金が貯まる人はなぜ家計簿をつけないのか(祥伝社)』、『ほったらかしでもなぜか貯まる!(主婦の友社)#なぜたま!』などがある。