Question
家計簿が続かない、家計簿の正しい活用方法について
家計簿は、現状を把握し、問題点を発見し改善し最終的には「家計を改善する」ことを目的としています。
現状を把握するだけでも、問題点を発見しただけでも当初の目的は達成できたとは言えないということになります。
ところが家計簿には、現状を把握したり、問題点を発見するという分析にたどり着くまでの「データを記録し続ける」という大仕事が立ちはだかっています。この「記録の継続」に苦しめられる人は多いのではないでしょうか。
繰り返しになりますが、現状の把握や問題点の発見までは直接家計を改善するものではありません。そのため、できればデータの記録は手を抜いてスムーズに分析をするステップに進みたいですね。
家計簿の一番大変な「データ記録」については手を抜く方法がいくつかあります。
例えば1週間分のレシートを捨てずにとっておき無駄だったなと感じるお買い物に蛍光ペンを引き1週間の無駄遣い合計額だけを確認する「レシート見るだけ」法。銀行の通帳を熟読するだけの「通帳見るだけ」法。
初めてやる時には直近6ヶ月分の履歴を見るのがお薦めです。じっと見るだけで我が家のお金の使い方の癖を感じることができます。
また最近では家計簿アプリや金融機関が提供しているアプリもあります。こうしたアプリを駆使して「スマホをみるだけ」法で家計の状況を確認しても良いでしょう。
記帳そのものを続けられないことに罪悪感を持たず、できるだけ効果に直結することからスタートしても大丈夫です。そのためにはご紹介したような方法で家計チェックをしたり記録の正確さにこだわり過ぎないなど、できるだけ手を抜いてしまうのがお薦めです。
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP認定者、宅地建物取引士。26歳のとき、貯金80万円でマンションを衝動買いしたことをきっかけに、お金の勉強を始める。現在は自宅を含め夫婦で4つの物件を保有し賃料収入を得ている。2013年ファイナンシャルプランナーとして独立。現在はテレビ、ラジオ、雑誌、新聞などで「お金に関する情報」を精力的に発信している。 著書に『その節約はキケンです—お金が貯まる人はなぜ家計簿をつけないのか—(祥伝社)』、『デキる女は「抜け目」ない(あさ出版)』などがある。