Question
事実婚の同性パートナーに遺産を遺したい
10年以上同居して事実婚状態のパートナーに将来遺産を遺したいと考えています。パートナーは同性なので今の法体制では結婚は難しいと思っていますが、せめてお金だけでも遺してこれまでの感謝を表したいのです。具体的にどのようにすれば私の願いが叶うでしょうか。アドバイスいただけると嬉しいです。
しろさん
質問者年齢 | 40代 |
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職業 | 会社員 |
世帯年収 | 600万円〜800万円未満 |
Answer
この記事を書いた人
1級ファイナンシャル・プランニング技能士 CFP認定者
風呂内亜矢
※本著者は楽天カード株式会社の委託を受け、本コンテンツを作成しております。
ポイント!
自筆証書遺言を法務局で預かってもらう方法も
法定相続人など関係者との意思疎通も重要
遺言書を準備して、パートナーの方が相続できる準備を整えておくと心強いと考えられます。
遺言書にはいくつか種類がありますが、比較的手軽なのが「自筆証書遺言」です。現在は法務局で自筆証書遺言を保管してくれる制度も始まったので法務省の指定する様式に倣って作成し、預けに行くと良いでしょう。
この場合、自宅で保管した自筆証書遺言では必要とされる裁判所の検認が不要になります。保管の申請は1通につき3900円、閲覧をする場合には都度1400円などの手数料を印紙で納付します。
法律婚をしていたり過去も含めて子供がいたりする場合など、一定の法定相続人が存在します。法定相続人の順位は、1.法律婚をしている配偶者、2.子供、3.親や祖父母、4.兄弟姉妹と続きます。このうち、親や祖父母までは遺留分と呼ばれる、遺言書を書いたとしても、一定の割合で財産を残さなければいけない割合が定められています。そのため、仮にしろさんが、すべての財産をパートナーに遺す旨の遺言書を書いたとしても、遺留分については、パートナーに渡すことができません。逆に、しろさんに遺留分をもつ法定相続人がいない場合は、パートナーの方にすべての財産を相続(遺贈)させることも、制度上は可能ということになります。
遺留分を持たない法定相続人にあたる兄弟姉妹がいらっしゃる場合など、パートナー以外の親族の方とも、あらかじめご自身の財産に対する考え方を共有しておくと、より心強いでしょう。また、現金以外の管理が必要になる不動産などの財産が含まれる場合は、対応できるか、負担にならないか、といった面で、パートナーの方のお考えも確認できておくと理想的です。
法務局では遺言書の保管は行ってくれますが、遺言書の書き方や内容の相談などは行えません。不安があれば弁護士などの専門家に相談するのも1つの方法です。自治体によっては、弁護士による無料相談などを実施しているケースもあります。
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