Question
住宅購入時にもらえる補助金を教えてください。
年齢:30代
職業:会社員
世帯年収:600万円~800万円未満
ペンネーム:みな
住宅購入においてまず確認したいのは、「住宅ローン減税」と「すまい給付金」の適用内容です。
住宅ローン減税は、年末の住宅ローン残高の一定割合を、所得税・住民税から軽減する仕組みです。対象となる住宅ローン残高の上限や、一定の割合(利率・年数)は、購入や入居がなされるタイミングによって異なります。今年(2021年)の契約・入居の場合、年末ローン残高の1%(最大30万円か50万円など)が10年間か13年間、減税されます。一部の条件を満たした場合、来年の入居でも減税が受けられますが、その場合、注文住宅で今年の9月まで、分譲住宅で今年の11月までに契約を済ませている必要があります。
来年(2022年)以降の契約物件に関する住宅ローン減税の内容は、現時点ではまだ決まっていません。年末にかけて発表される税制改正大綱で制度案が示されるため注視しておくようにしましょう。現在の住宅ローン金利は1%未満になることもあるため、年末ローン残高の1%の減税だと、支払う利息より額が多くなり、適当ではないのではないかという議論もあります。そのため、来年以降の住宅ローン減税の内容は、今年までより条件が厳しくなるかもしれません。なお、減税の対象は、本来払うはずだった所得税・住民税のため、自分が支払う所得税・住民税以上の減税は受けられません。
住宅ローン減税は自動的には受けられず、確定申告を行う必要があります。会社員の方は、2年目以降は、会社にローンの残高を証明する書類を提出し年末調整によって減税を受けることができます。手続き忘れのないように気をつけてください。
すまい給付金も住宅ローン減税同様に今年の9月や11月までに契約した物件において、条件を満たすと一時金が給付される仕組みでした。こちらについても12月以降の内容が出てきていないことや、元々が消費税率の引き上げに対する内容だったため、来年以降の延長などはないかもしれません。
その他、リフォームについては「省エネ」、「耐震」、「バリアフリー」、「多世代同居」に関するものについては、減税措置があります。今回は新築とのことですが、この4分野については、自治体毎で別途給付などを行うケースがあるため、これから建てる・購入する物件がこの4分野について条件を満たしているか確認してみたり、自治体独自の補助金がないか確認してみると良いでしょう。
住宅ローンの金利の一部を補助してくれる自治体も稀にあるため、お住まいのエリアの制度も確認してみましょう。
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP認定者、宅地建物取引士。26歳のとき、貯蓄80万円でマンションを衝動買いしたことをきっかけに、お金の勉強を始める。現在は自宅を含め夫婦で4つの物件を保有し賃料収入を得ている。2013年ファイナンシャルプランナーとして独立。現在はテレビ、ラジオ、雑誌、新聞などで「お金に関する情報」を精力的に発信している。 著書に『その節約はキケンです お金が貯まる人はなぜ家計簿をつけないのか(祥伝社)』、『ほったらかしでもなぜか貯まる!(主婦の友社)#なぜたま!』などがある。
|
|