Question
老人ホームに入るにはいくら必要?いくら貯めておけばいいの?
年齢:50代
職業:会社員
世帯年収:600万円~800万円未満
ペンネーム:さよ
老後の住まいはエリアや形態によって費用感にかなりばらつきがあります。
民間の介護付き有料老人ホームで、東京などの場合、入居一時金が数千万円+月々の費用が20〜30万円程度のことが多いです。地方都市の場合、入居一時金が0〜数百万円+月々の費用が15〜20万円程度のケースも散見されます。ご夫婦の場合、それぞれ1.5倍程度の費用をイメージすると近い予算感を掴めることが多いでしょう。
見守りなどはあるものの、一般賃貸住宅に近い、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の場合、入居一時金は数十万円、月々の費用は20〜30万円程度のことが多いです。一般的な賃貸住宅を借りる費用感+αという印象になります。ほぼサ高住と似た内容でURなどが運営する、シルバービア住戸と呼ばれる住宅などもあります。
要介護3以上で利用できる特別養護老人ホームは、公的介護保険の対象で、一時金はかからず、月々の費用負担は6〜15万円程度など、受給年金でまかなえるケースもあります。こちらは、さよさんが想定されている施設とは区分が違うかもしれませんが、基本的にはずっと自宅で過ごし、先の将来で検討する場合などで選択肢になるかもしれません。
さよさんが想定されているエリアの施設の資料を予め取り寄せて、仕様や雰囲気、費用とのバランスなどを検討されるのが良いでしょう。
費用の捻出方法については、保有している自宅を売却して一時金を支払い、公的年金と預貯金を使って月々の利用料を支払うケースや、賃貸ニーズが強いエリアの自宅であれば自宅を賃貸に出し月々の利用料を支払いつつ一時金についてはご自身の預貯金から捻出するなどの選択が考えられます。
かかる費用丸々を預貯金などで準備するだけでなく、既に保有されている資産を売却や賃貸に出した場合、公的年金で受け取ることができる費用などを確認し、資金計画を立てると選択肢が広がりそうです。
-
風呂内亜矢さん
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP認定者、宅地建物取引士。
26歳のとき、貯蓄80万円でマンションを衝動買いしたことをきっかけに、お金の勉強を始める。現在は自宅を含め夫婦で4つの物件を保有し賃料収入を得ている。2013年ファイナンシャルプランナーとして独立。現在はテレビ、ラジオ、雑誌、新聞などで「お金に関する情報」を精力的に発信している。 著書に『その節約はキケンです お金が貯まる人はなぜ家計簿をつけないのか(祥伝社)』、『ほったらかしでもなぜか貯まる!(主婦の友社)#なぜたま!』などがある。
|
|