Question
ひとり暮らしのセカンドライフで将来の備えについて
年齢:40代
職業:会社員
世帯年収:400万円未満
ペンネーム:ゆう
お子様の独立、おめでとうございます。シングルマザーで息子さんを育て上げられたとのこと、ご苦労もあったかと思いますが、素晴らしいことですね。思い切ってお引っ越しをされたというご決断も、これから将来のための資産を形成することに効果的に働きそうです。セカンドライフに入るまでに10年以上おありでしょうから、効果的に蓄財していけると良いですね。
ご年齢や会社員として働いていらっしゃるという背景を考えると、まずは個人型確定拠出年金(iDeCo)のご検討が有効と考えられます。
iDeCoは原則60歳までお金が引き出せないことや、口座の開設・維持に一定の手数料がかかることから、貯蓄が少ない若年層には少しハードルが高い制度といえます。一方で45歳以上の人の場合、引き出しができる60歳という年齢が比較的近くなることや、セカンドライフ資金の準備の優先度が上がる時期にあたることから、まず検討してみたい制度といえます。
iDeCoでは投資信託などの価格変動がある商品だけでなく、定期預金や保険などの元本確保型の商品も選択できます。加えて、拠出した金額分、所得が少なかったものと見なして税金の計算がなされ、会社員として支払う所得税や住民税が減税になる仕組みもあります。そのため、ゆうさんがこれから会社員として働き続ける中で納める税金を軽減する効果もあります。
注意点としては、加入が50歳以降になった場合など、お金を積み立てる期間が10年以上にならないと、受け取り可能な年齢が61歳や62歳など遅くなるケースもあることです。また、会社に退職金の制度がある場合は、iDeCoと退職金の受け取る順番の違いで受取時の税額が変わることもあるため、受け取り開始までに受け取り方法を研究しておくことも大切です。
ねんきん定期便やねんきんネットを使って、公的年金の受給額の見込みを確認しておくことも大切です。現在かかっている生活費やセカンドライフで使いたい生活費と、受給できる予定の年金額の差額をiDeCoやその他の預貯金でまかなっていく必要があるためです。
差額が大きい場合、生活費を抑えられる余地はあるのか、60歳や65歳を超えて長く働ける可能性はあるのかなども含めて検討し、自分にとってちょうど良い組み合わせを見つけられると算段しやすくなります。
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP認定者、宅地建物取引士。26歳のとき、貯蓄80万円でマンションを衝動買いしたことをきっかけに、お金の勉強を始める。現在は自宅を含め夫婦で4つの物件を保有し賃料収入を得ている。2013年ファイナンシャルプランナーとして独立。現在はテレビ、ラジオ、雑誌、新聞などで「お金に関する情報」を精力的に発信している。 著書に『その節約はキケンです お金が貯まる人はなぜ家計簿をつけないのか(祥伝社)』、『ほったらかしでもなぜか貯まる!(主婦の友社)#なぜたま!』などがある。
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