Question
中古マンションには消費税がかからないと聞いたけど、本当?
なので、中古マンションのリノベーションを今検討しているのですが、中古マンションには消費税がかからないと友人から聞きました。本当にそうだとしたら初期費用でかなりお得になる気がするのですが、実際どうなのでしょうか?
年齢:30代
職業:パート・アルバイト
世帯年収:1,000万円~1.200万円未満
ペンネーム:まーまま
マンションに対する消費税ですが、新築か中古かという切り口ではなく、そのマンションの売主が不動産会社なのか、個人なのかということで切り分けることになります。
新築マンションの場合、通常、そのマンションの売主は不動産会社になるため、消費税がかかります。中古マンションの場合も、個人の持ち主などから不動産会社が買い取って、不動産会社が売主として取引される物件であれば、消費税はかかります。不動産会社が買い取りをせず、持ち主(売主)は個人のままで不動産会社が仲介をするだけの場合は、確かにご友人がおっしゃるとおり、消費税はかかりません。
ちなみに、初期費用の観点だと、不動産会社が売主ではなく仲介のみを行う場合、仲介手数料がかかります。つまり、消費税はかからないものの、初期費用はそれなりにかさむ可能性があります。
新築や売主が不動産会社の中古物件を買う場合の初期費用は物件価格の3〜7%程度、売主が個人で仲介手数料がかかる物件の場合、物件価格の6〜10%程度になります。
新築や、売主が不動産会社である中古物件は、建築原価や買い取りをした価格に自社の利益を含めて販売する物件価格とするため、仲介手数料などの初期費用は抑えられますが、物件価格は個人からの取引に比べるとかさむ傾向にあります。
逆に仲介物件の場合は消費税はかからず物件価格が抑えられる可能性はありますが、仲介手数料などの初期費用は多めにかかる可能性があります。また、売主が不動産会社ではなく個人の場合、瑕疵に対応してもらえる期間が短くなるなど、消費者が守られる度合いがやや低くなるケースもあります。
物件選びは間取りや立地など、その他に優先したい条件が多いため、新築か、中古の売主か、仲介か、といった取引形態で選ぶことは難しく、実際には気に入った仕様の物件が、納得できる取引価格なのかどうかで選ぶことになるでしょう。それぞれの取引形態のメリットやデメリットについても気にかけつつ、自分にとってちょうどよいバランスの物件を見つけられると良いですね。
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP認定者、宅地建物取引士。26歳のとき、貯蓄80万円でマンションを衝動買いしたことをきっかけに、お金の勉強を始める。現在は自宅を含め夫婦で4つの物件を保有し賃料収入を得ている。2013年ファイナンシャルプランナーとして独立。現在はテレビ、ラジオ、雑誌、新聞などで「お金に関する情報」を精力的に発信している。 著書に『その節約はキケンです お金が貯まる人はなぜ家計簿をつけないのか(祥伝社)』、『ほったらかしでもなぜか貯まる!(主婦の友社)#なぜたま!』などがある。