Question
50代の住宅購入について
年齢:50代
職業:パート・アルバイト
世帯年収:600万円~800万円未満
ペンネーム:renren
住宅購入に4,000万円を使ったうえで、現在の貯蓄を切り崩しながら、90~100歳くらいまで残高がゼロにならない算段がつけられれば、概ね安心できますね。将来の資産残高の推移を図るには、今、生活費をいくら使っているか確認する必要があります。
仮に22歳から今までの37年間で1億3,000万円(350万円/年平均)貯めることに成功していて、年間の手取り収入が560万円の場合、差し引きすると年間の生活費に200万円程度使っている計算になります。途中でまとまった金額の贈与を受けている場合には、実はもっと生活費は使っていることになりますね。
今回は平均的な支出額として、ひと月の生活費に25万円(年間300万円)使うと仮定します(以降、実際の生活費で計算できるのが理想的です)。
現在の貯蓄額からお子さんの4年間の学費約500万円と、住宅新築費4,000万円を差し引くと残りは8,500万円になります。仕送り分はrenrenさんの収入から捻出し、プラスマイナス0であると想定します。
60歳から65歳の間、旦那さまが200万円の年収を得、300万円の生活費を使う場合、5年間で500万円を使うため、残りは8,000万円に。さらに将来の介護や自宅のリフォーム費として1,500万円程度を取りよけると残りは6,500万円になります。
65歳以降の生活については、ねんきん定期便やねんきんネットを使い、公的年金の受給額を確認し、生活費との差額を確認します。ここでは仮に年金を20万円受け取ることができ、毎月5万円の赤字が出ると考えてみます。その場合、6,500万円は108年(173歳まで)維持できることとなり、基本的には経済的に困ることがなさそうです。一方で、ひと月の生活費が多く40万円の場合、同様の計算で88歳までしか資産が持たない計算になります。
このほかに、有料老人ホームに入りたいなどの希望がある場合、候補となる施設の費用を確認しておくのが安心です。エリアによりますが、入居一時金2,000~3,000万円程度、ひと月の使用料20~30万円程度などの支出が考えられます。これから新築する自宅が賃貸に出せる場合、有料老人ホームの毎月の使用料に充てることもできますが、一般的には一戸建てよりもマンションの方が賃貸しやすい傾向にあります。
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP認定者、宅地建物取引士。26歳のとき、貯蓄80万円でマンションを衝動買いしたことをきっかけに、お金の勉強を始める。現在は自宅を含め夫婦で4つの物件を保有し賃料収入を得ている。2013年ファイナンシャルプランナーとして独立。現在はテレビ、ラジオ、雑誌、新聞などで「お金に関する情報」を精力的に発信している。 著書に『その節約はキケンです お金が貯まる人はなぜ家計簿をつけないのか(祥伝社)』、『ほったらかしでもなぜか貯まる!(主婦の友社)#なぜたま!』などがある。