Question
シングルマザーの住宅選び 購入or賃貸どっちがいいの?
年齢:30代
職業:会社員
世帯年収:400万円~600万円未満
ペンネーム:ちまき
ちまきさんが現状のまま体調を崩し収入が減った場合にとれる対策としては、引っ越し費用はかかりますが民間賃貸住宅の家賃の低い部屋に引っ越すことや、特定優良賃貸住宅(特優賃)に引っ越すこと、ひとり親世帯に対する住宅助成を探す(自治体によって異なる)、などが考えられます。これらは、今すぐもチェックして良い内容です。こうした公的制度を利用する場合、自分の資産といえる住宅を持っていると利用できないこともあるため、足枷となる可能性もあります。
一方で、賃貸でも家賃は変わらずかかり続けることを考えると、購入した物件が最低限かかる家賃と同程度の費用負担(住宅ローンだけでなく固定資産税なども含めた費用)で維持できるのであれば、むしろ心強い存在になるケースもあります。住宅ローンは、身体が健康で、収入が安定している時に良い条件の商品を選びやすいです。自分の条件が整っている時に有利な内容で借り入れをして、以降の支払いの算段をつけられることは長期的な生活設計をしやすくなる部分もあるでしょう。
再婚することなど、ライフスタイルが変化する可能性が大きい場合、いざという時に売ったり貸したりしやすい物件なら足枷にならないとも考えられます。この場合、立地には徹底的にこだわるものの、予算を抑えるためには広さある程度妥協する必要が出てくるでしょう。
ちまきさんが住宅を購入したい理由が「広々と生活したい」ということであれば、物件選びの難易度があがりますし、「完済すれば住み続ける場所が確保できる」という理由であれば、狭くても立地にこだわった物件を購入することで望みを叶えられる可能性があります。購入した方が良いかなと思いはじめた理由を整理して、そのニーズを満たす物件の予算が、有事の際にも無理なく払えそうであれば、購入を前向きに検討できる材料になりますね。
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP認定者、宅地建物取引士。26歳のとき、貯蓄80万円でマンションを衝動買いしたことをきっかけに、お金の勉強を始める。現在は自宅を含め夫婦で4つの物件を保有し賃料収入を得ている。2013年ファイナンシャルプランナーとして独立。現在はテレビ、ラジオ、雑誌、新聞などで「お金に関する情報」を精力的に発信している。 著書に『その節約はキケンです お金が貯まる人はなぜ家計簿をつけないのか(祥伝社)』、『ほったらかしでもなぜか貯まる!(主婦の友社)#なぜたま!』などがある。