Question
結婚予定のない独身女性、賃貸とマンション購入どちらがいいの?
年齢:40代
未既婚:未婚
子ども:なし
住居:賃貸マンション
職業:会社員
世帯年収:400万円~600万円未満
借入有無:なし
ペンネーム:marie
賃貸と購入では、長期的な支出で考えると、購入の方が有利になるケースが多いです。購入した人が家を貸し出す時の心理を考えると、買った価格より高く貸したいと考えるためです。一方賃貸では、生活に応じてコンパクトな物件に住み替えるなどもしやすいため、人生における住居費の総額で考えると、あまり差が出ない場合もあります。
購入のメリットとしては、現役時代に完済までできてしまえば、あとは維持費のみで住み続けることができる点です。市場の相場に合わせて賃料を払い続けることよりも、セカンドライフにおける支出は読みやすくなります。
購入した物件に住み続けることを前提とする場合、資産価値の目減りに神経質になる必要性は多少下がりますが、街として長く活性化するであろうエリアを選ぶ必要があります。売却しなければ損失は出ませんが、スーパーや病院など、生活のインフラが縮小されてしまうと、住まいとしての快適性が落ちてしまうためです。
家賃よりも金銭的に有利であったり、購入した物件を賃貸に出したお金で有料老人ホームに入居することなどを考える場合は、資産価値の維持にシビアになる必要があります。この場合、山手線の内側や複数路線から徒歩5分以内など、超好立地を選ぶことが大切になります。好立地を確保して、予算も無理なく抑える場合、妥協すべきは広さになります。
住む快適性を重視すると広さを大切にしたくなりますし、金銭的な優位性を担保しようとすると立地が譲れなくなります。marieさんが購入する物件に期待する効果を整理して、その強みを持った物件を選べると心強いでしょう。
なお、購入時の資金計画としては、住宅ローンの月々の返済額だけでなく、管理費や修繕積立金、固定資産税などの維持費、60歳時点でのローン残高などを考慮することを忘れないようにしてください。
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP認定者、宅地建物取引士。26歳のとき、貯金80万円でマンションを衝動買いしたことをきっかけに、お金の勉強を始める。現在は自宅を含め夫婦で4つの物件を保有し賃料収入を得ている。2013年ファイナンシャルプランナーとして独立。現在はテレビ、ラジオ、雑誌、新聞などで「お金に関する情報」を精力的に発信している。 著書に『その節約はキケンです—お金が貯まる人はなぜ家計簿をつけないのか—(祥伝社)』、『デキる女は「抜け目」ない(あさ出版)』などがある。