Question
教育資金はどれくらいの準備が必要?
年齢:30代
未既婚:既婚
子ども:あり
住居:持ち戸建(自己)
職業:専業主婦
世帯年収:600万円~800万円未満
借入有無:あり
ペンネーム:
教育資金については、「子供が大学生になるまでに200~300万円を準備し、高校生までは月々のやりくりが許す進路で」という目安だと、家計管理はしやすいです。大学生になるまでの金額は月々1~2万円を貯蓄していくと概ね準備できます。児童手当をよけておくと、ちょうど大学入学までに貯めたい金額を準備できる計算です。
大学の4年間でかかる費用は、国公立で約250万円、私立で約450万円。入学時点でかかる学費の半分くらいを用意できれば、残りは通っている間の収入でやりくりしやすくなります。国公立に進学する場合でも、残りは下宿代などの捻出で県外に通わせることもできるかもしれません。
高校までの年間学習費用(学校+塾などの習い事)を、私立と公立で比較すると次のようになります。
公立:小学校 約32万円、中学校 約48万円、高等学校 約45万円
私立:小学校 約153万円、中学校 約133万円、高等学校 約104万円
学年によっても波があり、私立の場合は小学校1年生の時に年間約184万円と支出が高くなります。公立の場合は、高校受験に向けた塾代などで、中学3年生の時に年間約57万円と高くなります。家計としては、年間150万円くらいの教育費が捻出できるかどうかが、中学から私立を検討する目安といえそうです。
塾代などの学校外活動費は、公立中学で年間約30万円、私立中学で年間約32万円とあまり差がありません。公立中学で塾に通って年間50万円程度と、私立中学で塾には通わず年間100万円程度を想定して比較検討することもできそうです。
塾代は家庭による差が大きく、公立中学では約31%、私立中学では約45%が年間負担額0円、つまり塾に通わせていません。一方で、塾に通わせている家庭では年間40万円以上が、最も高い割合となっています(公立中学18.3%、私立中学11.8%)。金額だけでは判断しづらい要素もありますが、望む進路や効果と家計のバランスのちょうど良い選択ができると心強いですね。
※文中の小学校~高校のデータは文部科学省「平成28年度子供の学習費調査」
大学費用は同省「平成22年度国立大学の授業料、入学料及び検定料の調査結果について」「私立大学等の平成28年度入学者に係る学生納付金等調査結果について」より試算
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP認定者、宅地建物取引士。26歳のとき、貯金80万円でマンションを衝動買いしたことをきっかけに、お金の勉強を始める。現在は自宅を含め夫婦で4つの物件を保有し賃料収入を得ている。2013年ファイナンシャルプランナーとして独立。現在はテレビ、ラジオ、雑誌、新聞などで「お金に関する情報」を精力的に発信している。 著書に『その節約はキケンです—お金が貯まる人はなぜ家計簿をつけないのか—(祥伝社)』、『デキる女は「抜け目」ない(あさ出版)』などがある。