Question
教育資金はどんな方法で準備するのがベスト?
教育資金を準備する方法はいくつかありますが、 そのそれぞれにメリットと注意点があります。全額を何か1つの方法で準備するのではなくその特徴に合わせて組み合わせると良いでしょう。
一番取り組みやすいのは教育費専用の銀行口座を作り児童手当や毎月決めた貯金額を積み立てていく方法です。
どうしても必要になった時には他の支出に充てることもできます。一方で、引き出しやすいため支払いに困った時には崩してしまい結果的に順調に貯められないという心配もあります。
積立貯金だと崩してしまって心配という方は学資保険で準備するという方法もあります。満期まで続ければ支払った保険料よりも殖える商品もありますし保険期間中に万が一のことがあった場合は保険料の支払いが免除されるメリットもあります。
一方で、中途解約してしまうと損をしてしまうことやケガや病気に対する保障の割合が高いと期待していたほどお金が貯まらないといった契約内容の誤解をしてしまう注意点もあります。
税制の優遇が受けられる制度としては、ジュニアNISAや、平成31年4月まで活用できる教育資金一括贈与の検討も良いかもしれません。 ジュニアNISAの場合、年間80万円までの運用であれば利益に課税されないことがメリットですが運用成績によっては元本が減ってしまう可能性もあることが注意点です。
教育資金一括贈与は親に対して孫への教育資金援助を相談する際のきっかけになるかもしれません。贈与税非課税で資金を動かすことができるメリットがありますが教育資金として使い切らなかった場合、贈与税が発生する注意点があります。
毎月5万円、子供2人分の教育資金として積み立てるとしたら、3万円は貯蓄、1万円は学資保険、残りの1万円をジュニアNISAで積み立てるといった組み合わせで備えることもできます。複数の方法でいざという時に使えるお金も残しつつ、準備を重ねていけると安心ですね。
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP認定者、宅地建物取引士。26歳のとき、貯金80万円でマンションを衝動買いしたことをきっかけに、お金の勉強を始める。現在は自宅を含め夫婦で4つの物件を保有し賃料収入を得ている。2013年ファイナンシャルプランナーとして独立。現在はテレビ、ラジオ、雑誌、新聞などで「お金に関する情報」を精力的に発信している。 著書に『その節約はキケンです—お金が貯まる人はなぜ家計簿をつけないのか—(祥伝社)』、『デキる女は「抜け目」ない(あさ出版)』などがある。