Question
家族のために本当に必要な保険ってどうやって決めたらいいですか?
保険の加入には2つの代表的な動機があります。1つはいざという時に備えるため(保障)もう1つは貯蓄を行うためです。
貯蓄のための保険は、保険の見極めと言うよりは他の金融商品も含めた貯蓄方法の検討という意味合いが強いため今回は保障について考えてみます。
保険による保障でカバーをしたいことは「確率としては起こりにくいけれど起こってしまった場合に自分のお金では対応ができない事柄」です。
そのため、自分が貯蓄をすることや、公的保障で対応ができそうな事柄に保険で備えることは、保険が過剰になってしまっている場合も多いです。
子育て世代にとっては大黒柱が働けなくなった場合などが保険で備えたい事柄の1つでしょう。
一般的には「世帯収入×3+1,000万円×子供の人数」が準備できていると安心という目安があります。夫の収入が500万円で、専業主婦の妻と子供が1人の場合、2,500万円程度(500万円×3+1,000万円)準備ができていると安心ということになります。
実際に保険に加入する際は、既に準備ができているお金を差し引いて加入するのが良いでしょう。
先ほどの家庭に500万円程度の貯金が既にあるのであれば生命保険は2,000万円程度の内容を検討するという形になります。将来、蓄えが増えた場合は保険の減額を検討することも大切です。
万が1に備えるための保険ですが、万が9,999の日常も大切です。普段の生活を苦しめない範囲での商品選びができれば負担を感じにくいでしょう。
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP認定者、宅地建物取引士。26歳のとき、貯金80万円でマンションを衝動買いしたことをきっかけに、お金の勉強を始める。現在は自宅を含め夫婦で4つの物件を保有し賃料収入を得ている。2013年ファイナンシャルプランナーとして独立。現在はテレビ、ラジオ、雑誌、新聞などで「お金に関する情報」を精力的に発信している。 著書に『その節約はキケンです—お金が貯まる人はなぜ家計簿をつけないのか—(祥伝社)』、『デキる女は「抜け目」ない(あさ出版)』などがある。