Question
個人型確定拠出年金について
※相談者プロフィール
年齢:20代
未既婚:未婚
子ども:なし
住居:賃貸マンション
職業:会社員
世帯年収:400万円~600万円未満
借入有無:なし
ペンネーム:ひよこ
拠出額(毎月支払う額)の所得控除や、運用中の非課税など、多くの税制優遇がある個人型確定拠出年金(愛称:iDeCo・イデコ)。一方で原則60歳まで引き出せないなど、今後のライフイベントがたくさん想定される、特に若い人にとっては慎重になる要素もありますね。
原則60歳まで引き出せないという特徴は、セカンドライフのためのお金を絶対に準備したい、という目的のためにはむしろ利点があるといえますが、結婚や仕事の変化での支出には使えないと思って拠出する方が無難でしょう。
拠出額は年に1度見直すことができるため、状況に応じて減額することも可能です(最低月額5,000円)。拠出そのものをストップさせるには所定の手続きをとり、一度”運用指図者”という立場に変わることになります。
運用指図者は拠出はしませんが、これまで拠出してきた資産の運用方法を変更するなど、指定することができます。運用指図者の間も年間最低768円(金融機関によって別途上乗せの可能性有)の手数料がかかり、拠出額がないため所得控除の減税もありません。
運用指図者から再び加入者(拠出する人)に戻る際、手続きに数ヶ月など時間がかかることもあります。この手続きについては手数料がかからない金融機関が多いです。
例えば、自由に出し入れできるお金が300~500万円程度貯まるまではiDeCoは見合わせるというのも一案です。それまでに資産運用を試してみたい場合は、NISA(少額投資非課税制度)などで挑戦してみる方法もあります。
NISAでは拠出額の所得控除はありませんが、iDeCo同様に売却や配当などの運用中の利益は非課税になります(年間120万円まで)。
iDeCoは加入者である間は年間2,004円~の手数料がかかります。効率的な使い方としては自分の拠出上限額(会社員の場合月額1.2/2.0/2.3万円のいずれか)いっぱいを、今後ずっと続けられそうなタイミングでスタートするというのも目安になるでしょう。
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP認定者、宅地建物取引士。26歳のとき、貯金80万円でマンションを衝動買いしたことをきっかけに、お金の勉強を始める。現在は自宅を含め夫婦で4つの物件を保有し賃料収入を得ている。2013年ファイナンシャルプランナーとして独立。現在はテレビ、ラジオ、雑誌、新聞などで「お金に関する情報」を精力的に発信している。 著書に『その節約はキケンです—お金が貯まる人はなぜ家計簿をつけないのか—(祥伝社)』、『デキる女は「抜け目」ない(あさ出版)』などがある。