Question
資産形成について -
年齢:40代
職業:会社員
世帯年収:400万円未満
ペンネーム:チャーリー
築年数が建った物件のリフォームを検討される場合、住宅診断(インスペクション)の利用も併せて検討されると良いかも知れません。住宅診断では、建物の配水管や屋根版など、構造的な欠陥や補修が必要な箇所を確認するためのサービスです。
マンションの場合、建物全体の耐震構造までは診断できない可能性がありますが、チャーリーさんが保有されているお部屋において、本当に必要なリフォームはどういったものなのか、リフォームをした結果どのくらいその物件を利用できそうなのかを想像・想定する足がかりになります。
手持ちの不動産にどのくらい住むことができるかというのは、特にマンションの場合、構造の問題だけではなく、エリアの状況や、同じ建物に住む人の年齢や考え方に左右される部分も多いです。不確定要素が多い中での判断で難しいところがありますが、住宅診断を受けることで、自分のお部屋部分の構造的な欠陥などは確認することができるため、より正確な判断に近づきます。
住宅診断の費用は依頼する会社にもよりますが、5〜10万円程度です。約600万円のリフォーム関連費を今支払うかどうかの判断をするための情報料だと思えるなら、検討されると良さそうです。
一般的に築35年を超えた物件は、売買が難しくなる傾向にあります。一方で、立地がよければ、仕様面で最低限のリフォームを施すことで賃貸に出せる可能性はありそうです。
賃貸に出す場合の仕様においては、素敵だと感じるスケルトン仕様よりも、無難なリフォームの方が家賃を維持できる可能性もあります。売却だけではなく、今や将来、賃貸に出す可能性も視野に入れて検討されても良いかも知れませんね。
お話の様子だと、リフォームをされるかどうかで余剰金が変わってきそうですが、これから毎月5万円、60歳までの15年間貯蓄ができるとすると、900万円(5万円×15年×12ヶ月)の資金が準備できそうということですね。
一般的には、投資が初めての方は、貯蓄額の1割程度までだと不安を感じず投資がしやすいと思われます。毎月5万円貯蓄を予定されているのであれば、月5,000円だけ「つみたてNISA」で投資信託を購入し、4万5,000円は預貯金として積み上げていくイメージです。
あるいは、原則60歳まで引き出せませんが、「iDeCo」では、定期預金など元本確保型の商品も選べるため、価格変動がある投資が苦手だと感じる場合は、こちらを検討されるのもよさそうです。60歳まで下ろさなくても大丈夫な予算内でiDeCoで積み立てることで、積み立てる金額に応じて所得税や住民税の減税効果を得ることもできます。
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風呂内亜矢さん
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP認定者、宅地建物取引士。
26歳のとき、貯蓄80万円でマンションを衝動買いしたことをきっかけに、お金の勉強を始める。現在は自宅を含め夫婦で4つの物件を保有し賃料収入を得ている。2013年ファイナンシャルプランナーとして独立。現在はテレビ、ラジオ、雑誌、新聞などで「お金に関する情報」を精力的に発信している。 著書に『その節約はキケンです お金が貯まる人はなぜ家計簿をつけないのか(祥伝社)』、『ほったらかしでもなぜか貯まる!(主婦の友社)#なぜたま!』などがある。
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