Question
50才からの資産運用 -
年齢:40代
職業:公務員
世帯年収:1,000万円~1,200万円未満
ペンネーム:ワープ
資産運用のうち、投資に充てる予算は「10年以上使わないお金」という目安があります。預貯金などは元本が割れずすぐに使えるメリットがある一方で、増えることが期待できず、物価が上がると額面は変わらなくても相対的な価値が目減りする可能性があります。そのため手持ちの資産をすべて預貯金で持つよりは、一部投資に充てることで、資産の価値を維持できる可能性があると期待されています。
一方で、今後物価や景気がずっと下がり続けた場合、投資に回さずすべて預貯金で持っていた方が元本も割れず、購入できる品物も多かった、という未来もあり得ます。将来どうなるかは読めないため、どちらになっても大丈夫なように、現預金と変動のある金融商品に分けて資産を保有することが、資産運用の考え方です。つまり、投資で必ずしも額面としてお金が増えるとは限らないということを踏まえて取り組む必要があります。
ワープさんがご検討中のiDeCoもつみたてNISAも、将来のための資産形成を考える時、有利に働く制度です。特にiDeCoでは定期預金や保険など「元本確保型」と呼ばれる商品を選択することもできるため、投資に不安を感じている場合は、そうした商品を選ぶという選択肢もあります。
公務員のワープさんの場合はiDeCoの上限額は月1.2万円のため、この金額は元本確保型を選択し、投資についてはつみたてNISAで行うというのも一案です。
つみたてNISAでは最大年間40万円の投資を行うことができます。つみたてNISA内で選択できる投資信託は、比較的手数料が安く、長期運用に向いた商品に絞り込まれているため、商品群の中から信託報酬が低く、純資産総額が多い商品を選択されると合理的な選択になります。
商品を選択される際には、「投資は将来何が上がるか下がるかわからないから、資産を分散して保有することで変動する未来に対応するために行うものである」ということを考えながら、分散効果が高い物を選択されると良いでしょう。あまり手間を掛けたくない場合は、複数のジャンル(アセットクラス)に自動的に分散投資される「バランス型」の商品、ある程度自分でこだわりたい場合はインデックスタイプの日本株式投資信託や先進国株式投資信託を組み合わせて保有するなどが考えられます。
つみたてNISAは少額投資非課税制度と呼ばれますが、年間40万円をリスク商品で積み立てていくことは、初めての人にとっては恐ろしいと感じるシーンもあるかと思います。現在の預貯金や、これからコンスタントに行うことができる預貯金の5〜10%(毎月10万円貯蓄できる人は5,000円〜1万円程度)を目安に試してみて、様子がわかってきてから金額を増やすのがおすすめです。
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1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP認定者、宅地建物取引士。26歳のとき、貯蓄80万円でマンションを衝動買いしたことをきっかけに、お金の勉強を始める。現在は自宅を含め夫婦で4つの物件を保有し賃料収入を得ている。2013年ファイナンシャルプランナーとして独立。現在はテレビ、ラジオ、雑誌、新聞などで「お金に関する情報」を精力的に発信している。 著書に『その節約はキケンです お金が貯まる人はなぜ家計簿をつけないのか(祥伝社)』、『ほったらかしでもなぜか貯まる!(主婦の友社)#なぜたま!』などがある。
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