Question
退職後の確定拠出年金・株の運用について -
年齢:30代
職業:無職
世帯年収:400万円から600万円未満
ペンネーム:ゆこ
企業型の確定拠出年金については資格を喪失してから約6カ月で自動移換されること、金額が1万5,000円以下であれば一時金として払い出しができる可能性があることなどが判断のポイントになりそうです。持株会については、その持株会の業務を行っている証券口座に、ゆこさん名義の口座を開設して預け入れることなどが基本的な手続きの流れになります。
まず、確定拠出年金ですが、次の勤務先にも確定拠出年金の制度がある場合には、これまでの残高を新しい勤務先の確定拠出年金の口座に移換することになります。新しい勤務先に確定拠出年金制度がない場合や、当面再就職の予定がない場合は、退職から約6カ月以内に「①ゆこさん名義の個人型確定拠出年金(iDeCo)口座を作成し移換する」か「②そのままにしておいて自動移換されてしまう」かの判断をする必要があります。
①の場合、自分で開設した口座で、基本的には月5,000以上などの積み立てと運用を続ける形になります(所定の手続きを行えば、積み立てを停止し残高を運用だけすることもできます)。口座開設には2,829円〜、運用の継続には月171円〜の手数料がかかります。また、将来、確定拠出年金制度のある企業に就職し、その企業の口座に残高を移換する場合にも手数料がかかることがあります(この時の手数料は金融機関により異なる)。
②の場合は新たな拠出や運用がなく、置いておくだけになりますが、こちらもやはり手数料がかかり、注意点もあります。手数料の観点だと、自動移換されたタイミングで4,348円の移換にまつわる手数料が、その後月52円の維持するための手数料がかかります。さらにその後、勤務先の確定拠出年金やiDeCo口座などに残高を移す場合には残高を引き出すための手数料として1,100円がかかります。
また、自動移換された状態においては、運用する商品を自分で選べない(運用されない)上、給付を受けるための加入期間としてカウントがされないため、引き出しができるタイミングが60歳よりも遅れる可能性があります。また、最終的な受け取りはiDeCo口座を開設し、移換してから受給する必要があります。
残高が1万5,000円以下などの条件を満たす場合は、脱退一時金として残高を引き出せる可能性もありますが、条件を満たせるケースはかなり限定的です。
持株会については、担当している証券会社によって、100株1単元という単位で、ゆこさん名義の口座に預け入れたり、1株や10株などの端数分を現金精算する、あるいは単元未満株で預け入れるなどの対応が変わります。元の勤務先や、担当している証券会社に問い合わせて手続きを進めることになります。
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1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP認定者、宅地建物取引士。26歳のとき、貯蓄80万円でマンションを衝動買いしたことをきっかけに、お金の勉強を始める。現在は自宅を含め夫婦で4つの物件を保有し賃料収入を得ている。2013年ファイナンシャルプランナーとして独立。現在はテレビ、ラジオ、雑誌、新聞などで「お金に関する情報」を精力的に発信している。 著書に『その節約はキケンです お金が貯まる人はなぜ家計簿をつけないのか(祥伝社)』、『ほったらかしでもなぜか貯まる!(主婦の友社)#なぜたま!』などがある。
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