Question
30前半独身女性の資産形成のやりかた
年齢:30代
未既婚:未婚
子ども:なし
職業:会社員
世帯年収:400万円~600万円未満
ペンネーム:オレンジ
ご自身に無理のない金額を考えながら少しずつ資産運用を始めていらっしゃるとのこと、素晴らしいですね。スタートしたばかりの金額だと、数千円が大きな効果を生まないように感じるかもしれませんが、10年20年と続けていくと、たとえ月1,000円だったとしても最終的に12万円や24万円、変動要素のある資産を保有することになります。
今、一気に数十万円を変動要素のある資産に投資することは、少し勇気が必要だと感じるならば、積み重ねることで無理なくその状態にチャレンジできることがわかります。
投資額を自分にとって無理の無い金額にしておくことは、購入している投資信託の評価額が上がったり下がったりしても冷静な判断を続けるためにとても重要なことです。評価額が下がっている時に売却してしまうことは、投資においては大抵最悪の選択ですが、自分にとって重要すぎる金額を投じていると、どうしても売却したくなってしまいがちです。
そうした意味ではオレンジさんがこれ「だけ」でいいのかな?と思えている金額は、少なくとも攻めすぎではない状況といえるでしょう。
自分の預貯金のうち、まだもう少し投資に挑戦してみたいと思うならば、5年以内、10年以内に現金を使う可能性があるかを考えてみると判断しやすくなります。
例えば結婚式の費用は、ゼクシィの結婚トレンド調査2018によると357.5万円というデータがあります。ご祝儀が受け取れる可能性や、夫婦が協力して負担することを考えると、必要な金額の半分程度、オレンジさんとしては150万円くらい備えておくと、夫婦で話し合いをしながら結婚の形も模索できそうです。(ご祝儀分は新生活準備に充てられる)
マイホームを購入するとしたら、物件価格の1割程度を用意できておけると諸費用などがまかなえ、購入が現実的になります。4,000万円くらいの物件を購入するとしたら400万円くらいを準備するイメージでしょうか。
このように整理してみると、多くの人の場合、500万円くらいの手元資金があれば、人生の節目を迎えても、概ね対応できそうなことがわかります。そのため、預貯金のうち、それを超える部分は、投資に回すことを検討しても良さそうです。
ただし、先ほどもお伝えしたとおり、投資を行う場合、評価額が上がったり下がったりしても、慌てず構えられるかが重要になります。500万円を上回る金額だからといって投資に回すことがオレンジさんにとってストレスになるようであれば、無理をする必要はありません。負担を感じないならば、月々の投資額を少しだけ増額してみるなどでチャレンジしてみると取り組みやすいですね。
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP認定者、宅地建物取引士。26歳のとき、貯蓄80万円でマンションを衝動買いしたことをきっかけに、お金の勉強を始める。現在は自宅を含め夫婦で4つの物件を保有し賃料収入を得ている。2013年ファイナンシャルプランナーとして独立。現在はテレビ、ラジオ、雑誌、新聞などで「お金に関する情報」を精力的に発信している。 著書に『その節約はキケンです お金が貯まる人はなぜ家計簿をつけないのか(祥伝社)』、『ほったらかしでもなぜか貯まる!(主婦の友社)#なぜたま!』などがある。