Question
個人型確定拠出年金iDeCoと積立の保険、どちらを選ぶのが良いのか。
年齢:30代
未既婚:未婚
子ども:なし
住居:賃貸マンション
職業:会社員
世帯年収:400万円~600万円未満
借入有無:なし
ペンネーム:はるはる*
今、まだ何も始めていない人が、いただいた3つを検討するとしたら、iDeCo→積立の保険(日本円)→積立の保険(ドル建て)が検討すべき順序と言えます。もし、手元の貯蓄が100万円に満たない人の場合は、つみたてNISA→iDeCo→積立の保険(日本円)→積立の保険(ドル建て)が検討すべき優先順位となります。
保険商品である限り、保険料の一部は保障を得るためや経費などに使われることになります。そのため、貯蓄や資産形成を目指す場合、保険ではなく、純粋な投資商品を選択することが通常は有利です。つみたてたお金に対する減税措置としても、積立の保険で受けられる生命保険料控除よりも、iDeCoで受けられる全額所得控除の方が効果が高いです。
一方で、貯蓄を求めて加入した保険の場合、途中でやめてしまうと著しく元本を割ることになるケースが多いです。加入して1~2年程度であれば、今後支払う保険料のことを考えて、今は損でもこれからの積立を効率の良い商品に切り替えることも1つですが、既に5年以上加入しているようであれば、もったいないと感じる気持ちが強くなるかもしれませんね。
保険で貯蓄を行う場合は、途中でやめずに完遂できるかが一つの目安となるため、今の3万円をそのまま積立続けることが、これからライフスタイルが変わっても無理なくできるのかを考えてみてください。
はるはる*さんが、資産形成への取り組みを追加したい場合、つみたてNISAが比較的取り組みやすいのではないかと考えられます。iDeCoのように口座開設時や維持に手数料はかかりませんし、引き出しについて年齢制限もありません。金融機関を選べば毎月100円などの少額での積立も試せるため、無理のない積立額を調整しながら資産形成を行う助けになるかと思います。
計画的に準備をされることは素晴らしいことなので、あとは手元にお金を戻しやすい自由度の高い方法で備えを増やしていけると良いですね。
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP認定者、宅地建物取引士。26歳のとき、貯金80万円でマンションを衝動買いしたことをきっかけに、お金の勉強を始める。現在は自宅を含め夫婦で4つの物件を保有し賃料収入を得ている。2013年ファイナンシャルプランナーとして独立。現在はテレビ、ラジオ、雑誌、新聞などで「お金に関する情報」を精力的に発信している。 著書に『その節約はキケンです—お金が貯まる人はなぜ家計簿をつけないのか—(祥伝社)』、『デキる女は「抜け目」ない(あさ出版)』などがある。