Question
外貨預金は貯蓄に向いていますか?
※相談者プロフィール
年齢:20代
未既婚:未婚
子ども:なし
住居:賃貸マンション
職業:会社員
世帯年収:400万円~600万円未満
借入有無:なし
ペンネーム:ピンク
外貨預金には日本の預金や定期に比べて高い金利がつく国もあり、魅力的に感じる部分もありますね。一方で、為替の値動きは激しく、金利が多少高くても、為替レートでガラリと損得が逆転することも考えられます。
例えば、今年の5月に11万4千円分の米ドルを買った人がいたとします。この人は9月のある時点では、その米ドルの価値が10万8千円相当まで下がることを経験しています。
逆に9月に10万8千円分米ドルを買った人がいたとしたら、今は11万4千円分くらいに上がっているのでちょっと嬉しく思っているかもしれません。
5月に11万円4千円分買った人が今も持ち続けている場合、同程度の価値に戻ったか、手数料の分、まだもう少し損をしている可能性がありますね。
ピンクさんにとって11万4千円が、そのくらいの値動きをすることに耐えられそうな額であれば、購入してみるというのも1つの選択肢です。もちろん11万円も投資しなくても100円程度から購入できるので、まずは数百円や数千円など、少し減っても大丈夫と思える金額で挑戦するのがお勧めです。
私自身は初めて外貨預金を行った時は1万円ずつ5,6か国の通貨を買った記憶があります。
外貨預金は長期的な資産の中心に置くには、ややハイリスクな商品と言えますが、そのリスクは金額でコントロールすることができます。通常の購入では、買った金額以上に損することはありません。
いつかハワイに行きたいと思っていて、ニュースで円高だ、という報道が流れたら、1万円分だけドルを買う。そうしたことを何度か重ねて、将来の現地での買い物資金に充てるという付き合い方もあります(旅行に行くときに円安であれば、残高を下ろして使う、円高のままなら下ろさずクレジットカードで過ごす等)。
投資だけとして考えるよりも、ちょっと有利に使うための手法として、旅行に出かける可能性がある国の通貨を有利なタイミングで少し持つというやり方だと、ストレスを感じにくいのではないでしょうか。
口座を開いて入金をしていないと、思い立った時にすぐには買えないので、興味があるようであれば買える環境だけ先に作っておくのがお勧めです。
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP認定者、宅地建物取引士。26歳のとき、貯金80万円でマンションを衝動買いしたことをきっかけに、お金の勉強を始める。現在は自宅を含め夫婦で4つの物件を保有し賃料収入を得ている。2013年ファイナンシャルプランナーとして独立。現在はテレビ、ラジオ、雑誌、新聞などで「お金に関する情報」を精力的に発信している。 著書に『その節約はキケンです—お金が貯まる人はなぜ家計簿をつけないのか—(祥伝社)』、『デキる女は「抜け目」ない(あさ出版)』などがある。