3年間で資産1,000万円を達成した元浪費家が語る、モチベなしでお金を貯める「ほったらかし投資」
手取り16万円でも投資で資産を増やせる!資産700万円を達成したゆずあきさんに聞く少額投資の秘訣
※本著者は楽天カード株式会社の委託を受け、本コンテンツを作成しております。
投資を始めてみたい。でも、自分の手取りでは難しいのではと思っていたり、少額投資ではあまり意味がないのではと感じていたりする方もいるのではないでしょうか。今回は、手取り16万円で少額投資を始め、資産700万円を達成した実績を持つゆずあきさんに、そのノウハウについて伺いました。
結婚1年目で夫が鬱に…。お金の不安から抜け出すため、つみたてNISAを開始
マネ活編集部:ゆずあきさんが投資を始めたきっかけについて教えてください。
ゆずあきさん:きっかけは、結婚1年目に夫が鬱により休職したことでした。私の手取りは16万円で、転職して収入を増やすことも考えはしたのですが、転職1年目はボーナスが下がってしまうため、結果的にそこまで収入を増やすことは難しかったんですね。そもそも、慣れない仕事をしながら夫を支えるのは、夫婦共倒れになってしまうおそれがあるなとも思いました。また、節約してお金を増やすにも限界があると思い、今の手取りで何とかお金を増やすために投資をしようと思ったんです。
マネ活編集部:それまで投資したことはなかったのでしょうか。
ゆずあきさん:はい。ただ、結婚した時からつみたてNISAの存在は知っていて、マイホームやいずれ生まれる子供の教育資金のためにも、投資で資産を増やしていくことも考えていかなければならないんだろうなと思ってはいました。ですが、投資は難しいものというイメージがありましたし、元手にある程度のお金がいるとも思っていたので、夫が休職するまでは何も始めてはいませんでした。夫が休職して収入の柱が減ったことで、お金を貯めて現状から抜け出したい気持ちが強まったのが、一歩踏み出す力になりました。
マネ活編集部:では、最初に始めたのはつみたてNISAですか?
ゆずあきさん:そうです。本を読み、YouTubeやSNSを見ていると、NISAに関する発信が多かったんですよね。楽天証券口座を作れば始められると知り、思っていたよりも簡単なのかもしれないとも思えました。勉強を始めてから1カ月くらいで口座開設をしたのですが、思っていたよりも開設に時間がかかったので、勉強を始めるのと同時に口座だけでも先に開いておけば良かったなというのが最初の反省です。
マネ活編集部:当時の投資金額はどれぐらいでしたか?
ゆずあきさん:1万円ですね。わかりやすい金額であり、参考にしていた発信者も「1万円から」と言っていたため、この金額にしました。
マネ活編集部:スタートはいかがでしたか?
ゆずあきさん:それが、いきなりマイナスになったんですよ。インデックス投資なので、マイナスといっても数百円のことなのですが、「満額にしていたらもっとマイナスになっていたのかな」と思ったことを覚えています。「数百円レベルならジュース代を損したくらいだ」と思えましたし、本やYouTubeで目にしていた「時間を味方にして、長期的に積み立てていきましょう」という言葉が頭にあったので、焦らずに続けていこうと思えました。とはいえ、いきなり減ったことにはびっくりしましたね。
少額投資で得られる配当金と優待品で、今の生活が豊かに
マネ活編集部:ゆずあきさんが投資を始めた理由の1つが「現状から抜け出したい」ですが、つみたてNISAで増える資産は「今のお金」というより「将来のお金」ですよね。パートナーが休職されている状態で、目先のお金も増やしていく必要があったのではと思うのですが、そのあたりはどうお考えでしたか?
ゆずあきさん:おっしゃるとおり、今のお金も増やしたいという思いがありました。つみたてNISAで少しプラスになってきた段階で投資へのハードルが下がったため、次のステップとして始めたのが日本株の少額投資です。
マネ活編集部:どういった理由で日本株の少額投資を選んだのでしょうか。
ゆずあきさん:SNSで投資情報を見るようになり、日本株を1株から買えるサービスがあると知ったことがきっかけですね。
私が株式投資を知ったのは、社会人1年目のことでした。私はテーマパークが好きで、チケットを安く手に入れる方法を調べていた時、株主になったら優待があると知ったんです。でも、当時は100万円で100株を得て1万円分のチケットを得られるという内容で、「社会人1年目で100万円は無理だ」という結論に至りました。この経験があったから、投資=大金がないとできないという印象を抱いていたんです。
マネ活編集部:それが、そうではないことを知ったわけですね。
ゆずあきさん:はい。1株から買えるのだと知り、びっくりしました。あとは配当金の存在ですね。株式投資は売買で利益を得るものだとしか思っていなかったので、売らなくてもお金がもらえるということは衝撃的でした。仕事や家事をしながらでもお金が入ってくる仕組みを作れることは魅力でしたね。
マネ活編集部:日本株を選んだのはなぜでしょうか?発信を見ている中で、米国株についても見聞きする機会があったかと思うのですが。
ゆずあきさん:普段から商品を使っているような身近な会社の株が良いなと思ったこと、米国株は配当金の税制面がややこしく感じたこと、限られた時間で企業分析をするには日本株の方がハードルが低いと思ったこと、日本企業の制度である株主優待に魅力を感じたことが理由です。ちょっとした日用品がもらえたら嬉しいなと。それで、つみたてNISAを始めてから半年後くらいには1株買う株式投資を始めました。
マネ活編集部:最初はどのような株を買いましたか?
ゆずあきさん:某銀行の株ですね。当時、1株500~600円で買えまして、有名な会社の株がこんなに安く買えるんだと驚きました。
マネ活編集部:お目当てだった配当金や優待品についてはいかがでしたか?
ゆずあきさん:どちらも百貨店からもらったものが最初でした。嬉しかったですね。配当金をもらった時は、「お金がお金を生むってこういうことなんだ」と感動しました。株主優待をもらった時は、「私って株主なんだ」と思い、嬉しい気持ちになりましたね。投資に対して、失敗したら借金を背負うギャンブルのようなイメージを抱いていたので、そうではないんだと改めて実感できました。
マネ活編集部:百貨店の株を買った理由は何だったのでしょうか。普段から利用されている百貨店だったんですか?
ゆずあきさん:毎年バレンタインの催事を楽しみにしている百貨店だったんです。仕事で使う駅近にあって身近でしたし、1株1,000円程度で手頃な株価だったんですよね。あと、日常的に百貨店で買い物をする機会はそこまでありませんが、ゆくゆくはコスメなど好きなものを買えるようになったら良いなと思って、その時に株主優待を活用できると判断しました。株主優待の株を選ぶ時は、優待品が自社製品であるかどうか、もらった優待品を使う機会があるかどうかを軸に判断するようにしています。
マネ活編集部:なるほど。つみたてNISAと日本株の少額投資の2軸で投資を始めたあと、どのように投資活動を進めていったのでしょうか。
ゆずあきさん:投資に使える金額の半分をNISAに、半分を日本株にというバランスで続けています。そのため、つみたてNISAは満額ではないですね。
マネ活編集部:配当金は何に使っているのですか?
ゆずあきさん:最初は小遣いや家計に使っていたのですが、今は半分を再投資に回すことが多いです。株を買うのが楽しくなってきたんですよ。株が安くなっているなら株数を増やして配当金を増やしたいなと。ただ、何か予定があったら配当金を現金化して使うこともあります。
マネ活編集部:今のお金を増やして現状から抜け出したい、を実現できているんですね。
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無理のない金額で、コツコツと投資を続けよう
マネ活編集部:これからゆずあきさんのように少額投資を始めようという方に向けて、気をつけるべきことを教えていただけますか?
ゆずあきさん:まずは、投資の目的を決めましょう。できるだけ放っておきたいならつみたてNISAを満額で続けるのが楽でしょうし、私のように今のお金も増やしたいなら日本株の少額投資がおすすめです。目的を明確にしておくことで、株価の値動きに振り回されにくくなると思っています。つみたてNISAの場合は、時間を味方に付けて長く投資するものですから、「将来のための投資」だという認識を忘れないようにすることが大切です。
小額投資の場合も、自分の目的からブレないようにしましょう。そうでないと、損が出たら焦って売ってしまいたくなると思うんですよ。私の場合は「配当金を増やすのが目的だから、一時的に下がっても売らない」と思うようにしています。
気をつけることは、無理な金額で始めないこと。これはNISAに対しても言えることですね。お話ししたように、私は少しのマイナスだったとしても、いきなり減ったことに衝撃を受けました。減った時のショックに耐えられるよう、無理のない金額にしておくことが大事だと思います。
マネ活編集部:焦りから売りに出すのは早計というのはわかるのですが、絶対に売却しないという話でもないかと思います。初心者が悩むのが「売りどき」だと思うのですが、ゆずあきさんはどうされているのでしょうか。
ゆずあきさん:私は「マイナス20%になったら売る」とマイルールを定めています。
マネ活編集部:その割合はどう決めたのですか?
ゆずあきさん:本やSNSで見ていて、自分の感覚と合うなと思った数字が20%だったんです。10%だと、また上がる可能性があるなと。配当金が目当ての場合、安易に売らないのが基本なのですが、とはいえあまりに株価が下がるとメンタルが保てないので、ルールを決めてしまって、あとは機械的に判断するのがストレスにならない秘訣だと思います。
マネ活編集部:買い足しについてはいかがですか?
ゆずあきさん:持っている株価より下がっていたら買い足すようにしています。毎月2万円を投資予算にしていて、一気に買うのではなく、毎日チェックして下がっていたら1株買うといった具合に、少しずつ買い足している感じですね。
マネ活編集部:今は何社くらいの株を持っているのでしょうか?買い足すのはすでに持っている会社の株なのでしょうか。
ゆずあきさん:今は持っている株を買い足して、配当金を増やすようにしていますね。持っているのは40社ぐらいで、株主優待のある会社の株は100株を目指して買い続けています。
マネ活編集部:40社という数に理由はありますか?
ゆずあきさん:分散投資が大事なので、分けたほうが良いとは思っていました。ただ、あまりにも増えすぎると管理が大変なので、自分がチェックしきれる数にしておくほうが良いとも思っています。感覚的に50社ぐらいあれば良いのかなと思いながら買っていったところ、40社で落ち着いているという感じです。3、4年かけて今の社数になりました。
マネ活編集部:これから投資を始めようとする方の中には、貯金もまだないという方もいると思います。貯金をある程度してから投資を始めたほうが良いのか、投資を優先したほうが良いのか、お考えはありますか?
ゆずあきさん:「生活防衛費を貯めてから投資を始めよう」という情報が多いと思うのですが、個人的には貯金と投資を同時に始めることをおすすめしたいですね。投資は時間を味方につけたほうが良いので、少しでも早く始めて、機会損失を少しでも減らしてもらいたいんです。そのため、「少しでも良いタイミングで始めたい」と見極め続けるのではなく、思い立ったタイミングで始めてほしいなと思いますね。あとから振り返ったら、買い時は今かもしれません。未来はわからないですからね。
まずは節約できるものを節約して、浮いたお金を投資に回してみましょう。例えば、スマホを格安SIMにして、差額の3,000円でつみたてNISAを始める、などですね。始めることで投資へのハードルが下がると思いますよ。
私は投資を始めて、買い物のルールを作れるようになりました。「この値段の服を買うなら、あの株を買うお金に回したい」と思うようになり、投資のモチベーションにもつながっています。
マネ活編集部:そのほか、知っておくべきポイントや注意点はありますか?
ゆずあきさん:配当金目当ての株は、株価が低ければ低いほど利回りが高いです。そのため、株価が下がった時にこそ買えるマインドを持つことが大切なんですね。私が買い始めたのはコロナ禍の影響があり、実は株価が下がっているタイミングだったんです。当時はその理解がなかったので、今は「あの時にもっと買っていれば良かったんだな」と思っています。
これから始める方は、逆にこれから何かのタイミングで株価が下落するのを経験するでしょう。その時に焦らず、「これは買い時なんだ」と思えるマインドを身につけてほしいですね。株式投資は経験値が大切なので、焦ってやめてしまうことなく、長く続けてほしいです。
マネ活編集部:1株だけ買う少額投資だと、あまり生活に変化がないのではないかと思う方もいると思うのですが、その点についてはいかがですか?
ゆずあきさん:確かに、1株だと配当金も数十円なので、劇的な変化はありません。でも、その少額投資を繰り返して増やし続けていくことが大切なんです。株式投資は一攫千金ではないんですよ。
フォロワーの方からよく聞くのは、「損するのが怖くて始められない」というお悩みです。少ない金額であれば、私のように即マイナスになっても耐えられます。そもそも、借金を背負う羽目になるレベルでマイナスになることはありません。数百円くらいのマイナスは、自分の経験値を上げる良い経験になると思ってほしいですね。「絶対に成功させなきゃ」と気負って始めるのではなく、経験や知識を高めながら投資を楽しもうというスタンスで始めるのが良いと思います。始めてみないとわからないことも多いので、まずは無理のない金額で始めてみて、学びや成長を楽しみながら続けていきましょう!
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