3年間で資産1,000万円を達成した元浪費家が語る、モチベなしでお金を貯める「ほったらかし投資」
初心者が投資で資産1億円を超えるには?まつのすけさんに聞く3つのステップ
少額の投資や小さな節約が、果たして大きな成果につながっていくのか。確信が持てずにいる投資初心者の方もいるのではないでしょうか。今回お話を伺ったまつのすけさんは、33歳で資産1億円超え、「億り人」になりました。そんなまつのすけさんに、投資で1億円の資産を作るために必要なことを3つのステップに分けて教えていただきました。
投資をメインにコンサルティング・ブログ運営の活動も
マネ活編集部:まつのすけさんのご活動内容について教えてください。
まつのすけさん:メインは投資ですね。株式や先物オプション、投資信託などをやっています。それとは別に、会社を設立してコンサルティング業なんかも手掛けています。会社といっても1人会社で、そちらの収入はアルバイト代ぐらいではあるんですが。
会社を作ったことは自分にとってプラスになったと思っています。決算を回して会社を運営してみる経験は、誰にとっても役立つんじゃないですかね。税金のことなど、世の中の仕組みに詳しくなれるんですよ。あとはブログですね。こちらは会社設立前からの活動です。
マネ活編集部:現在の投資ポートフォリオについて、差し支えない範囲で教えてください。
まつのすけさん:私は結構ポートフォリオが揺れ動く感じなんですよね。トレーディングのようなことも結構やっているので、極端なときだと全財産のほとんどを1銘柄に集中投資する時期もありますし、逆に株の保有がほぼゼロになるときもあります。結構バラつきがあるんです。
で、今はほぼ全部株みたいな状態で、レバレッジもかかっている感じです。初心者の方にはちょっとおすすめできないポートフォリオですね。
軽い気持ちで始めた投資を続け、資産1億円を突破
マネ活編集部:まつのすけさんが投資を始められたのはいつですか?
まつのすけさん:2005年の9、10月ごろからなので、もう17年くらいになりますね。
マネ活編集部:まつのすけさんは投資で資産1億円を突破、いわゆる「億り人」になられていますが、どういうきっかけで資産形成を始められたのでしょうか。
まつのすけさん:社会人になったころに「貯金がまったくないのは微妙だよな」と思い、世間並みに着実に貯金をしていきたいなと思ったのが原点です。当時は資産形成をしようとまでは考えていませんでしたね。
働き始めて数カ月は仕事に慣れるのに精いっぱいだったのですが、それが落ち着いてきた8月に郵政民営化が論点の解散総選挙があったんです。そのとき、日本経済の改革への期待感から日本株が急激に上がったんですね。株さえ持っていれば誰でも儲かるみたいな状況で、「俺もやってみようかな」と軽い気持ちで証券会社に当時の貯金40万円をぶち込みました。これがスタートです。
マネ活編集部:順調に資産が増えていったのでしょうか。
まつのすけさん:当時は日経平均株価が毎日1%ずつ上がっていくような状況でしたからね。最初の3カ月くらいは適当に買っていても株が上がっていました。当時買った銘柄の1つが楽天なんですよ。これも、「IT企業は今後どんどん進化していくだろうから」という単純な発想での判断でした。
その状態が変わってきたのが2006年ごろですね。アメリカのサブプライムショックが水面下で起こってきて、グロース株がかなり軟調になり始めました。何の考えもなしに買うスタイルでは勝てなくなってきたため、ブログや本を見始めたんです。でも、私には「誰でも見られるところに勝てる情報が転がっているわけないよね」というスレた感情がありまして。情報はあくまでも参考にとどめ、基本的には自分で考えてやってみて、ダメだったらなぜダメだったのかを考え、次のトレードに活かすという繰り返しでした。
ただ、名著と呼ばれているような本は一通り読みましたよ。ジェシー・リバモアも読みましたし、ウィリアム・オニールも読みました。こうした本で知識を付けたうえで、あとはトライアンドエラーあるのみといった感じでした。
一部の天才は「何となく」で勝てると思うんですが、それは本当にごくごく一部の人だけです。それ以外の人はトライアンドエラーを積み重ねていくしかないんですよね。
マネ活編集部:まつのすけさんのトライアンドエラー遍歴についても伺いたいです。
まつのすけさん:最初はグロース株が好きでした。成長する企業の株を買っておけば、長い目で見たら勝てるだろうという考えだったのですが、徐々に上手くいかなくなってしまいまして。2005年から5、6年は勝ったり負けたりで、利益は出ているもののパッとしない状態だったんですね。
今メインにしているのはイベント投資です。イベント投資に行き着くきっかけになったのは、株主優待のクロス取引です。これは現物買いと信用売りを組み合わせることで値動きを相殺し、株主優待だけをもらうという方法で、やってみたところ結構おいしいなと思ったんです。それで続けていくと、売りのほうで損失が出ることがやたら多いと気付きまして。じゃあ買いだけでいいんじゃないかと思い過去の傾向を調べると、株主優待の人気が高い銘柄は最終日に向けて株価が上がりやすい傾向があると気付いたんですよ。
それで、「すごい発見をした!」と思ったんですが、ネットで調べるともっと前から「こういうのがあるよ」と言っていた著名投資家がいらして。それがイベント投資だったんですね。それから、自分が「この株がいい」と思ったら過去の傾向を分析し、優位性や期待値があるかを調べて買う理由を明確化するようになりました。
そうすると、いいと思っても過去の成績を見ると勝率が良くないことがわかって買うことをやめるとか、過去の傾向では勝率が高くはないけれど勝つときには大勝できるので忍耐強さが必要など、重要なことがわかるようになってきました。大損だけは避けるようにし、過去の傾向に基づく売買を始めたところ、勝率が上がり、割と順調に勝てるようになっていったんです。
資産1億円を目指していたわけではないのですが、8,000万円、9,000万円と積み上がってきたときには、さすがに「1億円に到達したい」と思うようになりましたね。
初心者が資産1億円に到達するための3ステップ
マネ活編集部:初心者が資産1億円超えを目指すとすると、どのようなステップを踏めば良いでしょうか。
まつのすけさん:ポイ活、ほったらかし投資、積極投資の3ステップがおすすめです。まずはポイ活ですね。資産形成をするには投資のタネ銭を生むことが大切なので、キャッシュレス決済で少しでも得を生み出しましょう。
ポイ活といっても、ポイントサイトを回って片っ端からクレジットカードを発行したり、不動産投資やセミナーに参加して業者に個人情報を渡したりするのは避けたほうが良いと思います。ほどほどのところで、ネット通販を使う際にはポイントサイトを経由するとか、会員登録しようとしているとき、ポイントサイトでキャンペーンをしていないかをチェックしてみるとか、上手く活用しましょう。電子書籍を大量に買う際には、サービスサイトの新規登録と購入で万単位のポイントをもらえることもあるんですよ。
あとは請求額から1%程度の還元があるクレジットカードを使う。楽天カードもおすすめです。楽天カードから楽天キャッシュにチャージし、楽天キャッシュを利用して楽天ペイで支払うと、最大1.5%還元となります。※
※本施策は楽天ペイアプリによる、楽天キャッシュでのコード・QR払いを対象としています。一部対象外の店舗及び支払方法があります。対象外の店舗はこちらからご確認ください。
使い方次第でお得にポイントを貯められます。ふるさと納税も楽天市場ですれば、節税とポイ活が同時にできますね。ポイ活で10万~20万円くらい着実に浮かせることができるので、それで資産形成を始めましょう。ポイント投資で投資感覚を味わってみるのも良いですよ。
マネ活編集部:次が「ほったらかし投資」ですね。こちらはいかがでしょうか。
まつのすけさん:これはNISAやiDeCoのことですね。これまでは株・投信のほったらかし投資に有利だったですが、その状況が2022年に少し変わってしまったため、2024年から数年はつらい時期になるかもしれない状況ではあるのですが、20代30代と長期的に投資できる年齢の方であれば、向こう数年のネガティブな空気は無視してコツコツ続けたほうが良いでしょう。
ただ、ほったらかし投資で資産1億円に到達するには、元手が数千万円ある、収入が高いなど、条件が限られると思っています。元手が少ないなか運用成績で目指すとなると難易度が高いため、積極投資に踏み切りましょう。要するにアクティブ運用をするということですね。
主な方向性はバリュー投資とグロース投資の2種類です。あとは私のようなイベント投資、システムを使うシステムトレード(シストレ)などもありますね。各手法にはたいてい大御所が書いた本があるため、まずはそれらを読んでみましょう。ウォーレン・バフェット、ベンジャミン・グレアム、ウィリアム・オニール、マーク・ミネルヴィニ、このあたりの人の本ですね。
そのうえで興味が持てたものを少額から始めてみる。最初は勝ったり負けたりするのはどの手法でも同じことですので、それでも続けていけそうかどうか、向き不向きを把握しましょう。
例えば、私はバリュー投資をやってみようと思ったんですが、バリュー投資に必須な企業分析にはあまり興味を持てなかったんですね。四季報も読めず、眠くて挫折してしまうようなタイプで、やってみても上手くいかないし、続けていて優位性があるのかどうかにも疑問を感じ始め、イベント投資に切り替えたんです。
あとはバブルに乗ることですね。数年に1回、何かしらのバブルが起きてきているので、そのタイミングを上手く掴めると一気に資産を増やせるでしょう。最近ですとアベノミクスのときやコロナショック後の米国株バブルなどが該当します。
なお、アクティブ運用は難しく、向き不向きがあります。リターンが大きい分、リスクも大きいです。私は初期からリスクのある投資をしてきましたが、万人にはおすすめできません。私も一時的にマイナス数千万円までいったときがあり、そうした苦しい局面に耐えうる精神力も必要なんです。積極投資をする場合も、自分が最大いくらまで損できるのか、許容できるリスクを把握しておきましょう。リスクを取るべきシーンでは、その範囲内で取ること。そこは意識してもらえたらと思います。
1億円到達は難しいですが、リスクをできるだけ少なく、長い目で資産が作れればいいという方は、2番目のほったらかし投資まででも良いと思います。自分の性格、資産形成に臨むペースや金額などを総合的に考えて投資をしてほしいですね。
生活費を着実に稼ぎつつ、情報発信を継続したい
マネ活編集部:今後の展望についてお聞かせください。
まつのすけさん:金額的な目標はあまりないんです。ただ、プラスにならないと意味がありませんから、最低限、生活できるレベルは稼ぎたいですね。過去の流れを見ている限り、向こう数カ月から1年は調子がいいと思っています。
ただ、来年以降は数年単位で不安定な時期が続くかなと思っているので、そこで暴落が起きた場合には回避したいなというのが1つ。そして、暴落後にはバブルが起こりやすいので、そこに上手く乗りたいなというのが私の目標ですね。
また、多くの方の役に立てるよう、今後もブログやTwitterでの情報発信も続けていきたいです。
※本著者は楽天カード株式会社の委託を受け、本コンテンツを作成しております。
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