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株主優待のある銘柄への投資は「今と将来」どちらも大切にできる。まーくんさんが勧める初心者向けおすすめ株5選
さまざまな種類がある投資。どんな投資をすれば、生活に変化をもたらすことができるのでしょうか。今回は、株主優待という軸でいろいろな銘柄を紹介しているまーくんさんに、初心者におすすめの銘柄を5つご紹介いただきました。
- 企業が株主にサービス・商品をお礼に送る制度が「株主優待制度」
- 日々の生活が豊かになるのが、株主優待投資のメリット
- まーくんさんおすすめ!初心者向け銘柄5選
- 株主優待のある銘柄への投資で、将来に備えつつ今の生活にも彩を
企業が株主にサービス・商品をお礼に送る制度が「株主優待制度」
マネ活編集部:今回のテーマは「株式優待」です。改めて、そもそも株式優待とは何なのか、ご説明をお願いできますか?
まーくんさん:権利確定日に一定数以上の株を保有している株主に対し、株式会社がサービスや品物を提供する優待制度です。わかりやすく言うと、会社が「うちの株を持っていてくれてありがとう」と株主にお礼の品やサービスを送るものですね。
2024年1月時点の情報では、株主優待制度を実施している企業は1,500社くらいです。上場企業が3,800社ぐらいあるうちの1,500社なので、約4割は株主優待を実施している計算になります。
マネ活編集部:どのような会社が株主優待制度を設けているのでしょうか。
まーくんさん:個人客向けにサービスや商品を提供している企業が多い印象ですね。優待制度を設ける理由には、自社サービスのファンを増やしたい、自社の宣伝につなげたいという目的があります。優待品として自社製品や店舗で使えるクーポン券を送ることで、実際に使ってもらったり来店してもらったりするわけですね。
マネ活編集部:コストをかけて優待品を送ることが、結果的に企業のメリットにもつながるということですね。
まーくんさん:そうなんです。一方、企業向けにビジネスを展開している企業は、一般消費者に自社製品やサービスを使ってもらうのは難しい。QUOカードを優待品として送っている企業もありますが、自社の利益増や認知拡大にはつながりにくいでしょう。
ただ、株主優待制度を設ける別の理由として、上場基準を維持するため、個人株主を増やしたいという目的もあるんですね。「うちの株を買ってください」というだけでは株主になってもらうのは難しいですから、フックとして株主優待制度を導入しているケースもあるんです。
マネ活編集部:どのような優待品があるのでしょうか。
まーくんさん:よく思い浮かべられるのは、外食店で使える食事券、店舗で使える商品券、日用品の詰め合わせですね。そのほか、面白いなと思ったのは仮想通貨です。仮想通貨の取引所を運営している会社の優待品で、仮想通貨をもらったことを機に仮想通貨の取引デビューをしてもらえたら嬉しいというのが狙いなんでしょうね。
日々の生活が豊かになるのが、株主優待投資のメリット
マネ活編集部:株主優待を軸に、投資する銘柄を選定するメリットについて伺いたいです。
まーくんさん:個人的に1番強く感じたのは、日々の生活が潤うことですね。株主優待制度のある企業に投資する以前から、株の売買で儲けたり配当金をもらったりはしていたんです。口座残高が増えるのは嬉しいことなのですが、私は貧乏性のため、そのお金を使って贅沢することができなかったんですね。そのため、残高が増えても日々の暮らしは豊かにならなかった。対して、株主優待ならサービスや商品が届きますし、サービスは有効期限が決まっているため自然と使いますから、目に見えて暮らしが良くなりました。
マネ活編集部:なるほど。「食事券があるから外食しよう」といった感じですね。
まーくんさん:そうです。あとメリットとして挙げられるのは、意外と分散投資になることですね。株主優待制度を軸に考えると、100株の保有が1番有利になる会社が多いです。例えば、100株で食事券2,000円分がもらえる企業の場合、倍の200株を持てば優待品が4,000円分になるかというと、多くの場合でそうはならないんですね。
配当金の場合は株を持てば持つほどもらえる金額が増えますが、優待は、株主優待を実施している会社のほとんどが100株保有での株主優待の内容が1番良く、優待利回りが高いケースが多いので、100株に達したら別の会社の株を買おうといった具合に、自然と分散投資になるんです。
投資なので、もちろん時には株価が落ちることもありますが、少額で分散しておけば、ダメージは少ない。実際に、私もコロナショックが起きたときでも、大ダメージを受けずに済みました。
少額から始められるのもメリットですね。5万円で買える会社もあり、20〜30万円あれば6社は買えます。まだ投資にそこまで金額を使えない若い方でも、始めやすい投資だと思います。優待品として日用品や食品をもらえると、そこに割いていた支出が減るため、浮いたお金を投資に回せるようになります。続ければ続けるほど、優待品により生活が豊かになり、支出が減り、資産が蓄えられる。いい循環につなげられると思っています。
マネ活編集部:たくさんのメリットがありますね。では、反対に注意点はありますか?
まーくんさん:株主優待制度がずっと続くとは限らないことですね。ここ最近も、優待制度を廃止する企業が見られます。特に多いのは業績悪化による廃止ですね。業績悪化は株価の値下がりにもつながりますし、優待制度が廃止されたら株を売る人が増えることで、より下落につながるため、損することもあると知っておきましょう。
気を付けるべきこととしては、優待の内容に惹かれるあまり、見る目を甘くしないこと。投資ですので、やはり業績をチェックすることが大事です。業績の割に大盤振る舞いしている企業は、いずれ優待制度を続けたくても続けられなくなる可能性があります。あとは、優待品が自社サービスや商品ではない企業の方が廃止されやすい傾向がありますね。自社サービスや商品の場合は宣伝効果というメリットがあるので、企業側としても続ける意味がありますが、そうではない場合はコストカットのために廃止しやすいといえるでしょう。
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まーくんさんおすすめ!初心者向け銘柄5選
マネ活編集部:ここからは、まーくんさんがおすすめする初心者向けの株主優待制度のある銘柄をご紹介いただきたいと思います。
日本電信電話(9432)
まーくんさん:まずおすすめなのは、NTT(日本電信電話)です。その1番大きな理由は、100株買っても18,000円程度(※2024年1月時点)で買えること。前までは30万円ぐらいしていたんですが、25分割(1株を分割し、発行済みの株式数を増やすこと。 )できるようになり、買いやすさが増したんです。今は1株からでも手数料無料で買えるので、100円代から始められます。(※2024年1月11日時点)
あとは安心感ですよね。大きな企業ですから、初めての銘柄としておすすめできます。
優待品はdポイントで、条件は100株以上を2年以上保有していること。2年以上3年未満の保有株主は1,500ポイントがもらえるので、100株=1万8,000円で計算した場合、株主優待を利回りに換算すると年間8.3%とかなりいい感じです。5年以上6年未満の保有株主は3,000ポイントもらえるので、長く持つ意味がある株でもありますね。コンビニやドラッグストアなど、いろいろなところで使えるポイントなので、使い勝手もいいです。
今回は株主優待が軸ですが、配当も良く、2.71%もらえます。それも足して考えるとかなり利回りがいいといえますね。100株だけでも、まずは始めてみてほしいと思います。
クリエイト・レストランツHLD(3387)
まーくんさん:2つ目はクリエイト・レストランツHLDです。ここは100株を得るのに10万円は必要(※2024年1月11日時点)ですが、個人的に外食系優待のなかではかなり強い銘柄だと思っています。
その理由は、優待券を使える店の多さ。「かごの屋」や「磯丸水産」「デザート王国」など、全国にいろいろな業態の店舗があるんですよ。スイーツから居酒屋、鍋料理屋と店舗の種類が多いので、優待券を使うのに飽きがこず、長く持ち続けられるのが大きいですね。
優待利回りも良く、100株保有で年に2回2,000円分の食事券がもらえます。年間4,000円分にプラスして配当利回り0.52%と、いい水準です。
あと、会社資料に「優待は今後も続けていきます」と毎年明記されているのも大きいです。意外と明記している企業は少ないんですよ。もちろん絶対とは言い切れないでしょうが、書いてくれている間は大丈夫だろうという安心感があります。
外食産業のため、コロナ禍では厳しい業績でしたが、今は回復してきていますし、インバウンド需要もあるので、今後も応援したいと思っています。
もうひとつの特徴は、倍の200株を持つと優待金額が年間8,000円分と倍になること。もっと増やしたいと思ったときに、株主優待の内容から見ても増やすメリットがある企業です。
コタ(4923)
まーくんさん:3つ目は、個人的に好きな企業をおすすめしたいと思って挙げました。1979年に設立された美容室向けのヘアケア商品を出している企業で、商品を納品している美容室でしか購入できないシャンプーやトリートメントを優待品としてもらえます。100株で5,000円相当の商品をもらえるのですが、非常に高品質なんです。自分の髪にあったものをカタログから選べ、市販品には戻れないと思うくらい気に入っています。3年以上継続保有していると8,000円相当まで選べるようになるなど、長期保有者にとってもメリットのある銘柄です。
投資に必要なのは16万円ほど、配当は1.14%です(※2024年1月11日時点)。業績は毎年増益していて、無借金経営なので安心感もあります。個人的にはビジネスモデルにも魅力を感じていまして、商品を入れてくれる美容室に対し、無料でコンサルティングサービスを提供し、共に成長していきましょうというスタンスで事業を行っているんですよ。そうした会社としてのあり方にも惹かれて保有している企業です。
上新電機(8173)
まーくんさん:4つ目は「ジョーシン」で知られている上新電機です。1株2,465なので、100株で25万円ほど(※2024年1月11日時点)と、ちょっと「うわっ」と思う人もいると思いますが、ここは1株からでも優待をもらえるんですね。1株でも保有していれば、毎年9月に5,000円相当の優待券がもらえるという、かなりお得な銘柄です。
ただ、優待券は200円が25枚になっていて、2,000円以上の買い物で1枚使える点にだけ注意が必要です。5,000円分を使うには5万円以上の買い物をしないといけないということですね。家電の買い替えがあればすぐに使える金額ですが、使い道がない年は家族や親戚にプレゼントするのもいいんじゃないかと思います。
配当は3.04%。優待銘柄をやってみたい方にとっては、NTTより安く手を出せるのでおすすめです。なお、1株から優待の権利を得られる銘柄はほかにもあるので、上新電機を入口にいろいろ見てみてもいいんじゃないかと思います。
ライオン(4912)
まーくんさん:最後は日用品をもらえる優待銘柄として、ライオンを選びました。歯磨き粉や洗剤、洗口液など、毎年新製品を優待品としてもらえます。どのみち買う日用品が多いので節約になりますし、新製品なのでテンションも上がるんですよ。家まで届けてもらえるのも、ネット通販のようで便利です。配当は1.86%あります。(※2024年1月11日時点)100株13万円ほど(2024年1月11日時点)の投資で株主優待がもらえます。
外食産業の優待は店に行って使うハードルがありますが、日用品は家に届くので気楽というメリットもありますね。生活費を削減できる株主優待の株は、収入がまだ少ない若い方ほど強くメリットを感じられるのではないかと思います。
株主優待のある銘柄への投資で、将来に備えつつ今の生活にも彩を
マネ活編集部:いろいろな企業がさまざまな優待品を用意していることがわかりました。改めて、読者にメッセージをお願いします。
まーくんさん:個人的に、優待のある銘柄へ投資していて良かったなと思っています。休みの日も、優待があるから外食しに行ってみようとか、外に出るきっかけになっているんですよ。妻からも「使ったことのない製品を使えて楽しい」と言ってもらえて、日々の暮らしが充実したな、人生が豊かになったなと感じています。
少額から始められるものもたくさんあるので、まずは1度興味のある銘柄を探してみてほしいです。インデックス投資のような投資は将来の資金のための投資であり、今の生活が大きく変わるかというと、そうではありません。対して、優待のある銘柄への投資は今も将来も豊かにできます。あわなければやめてもいいですし、今回ご紹介したもの以外にもいい銘柄はいっぱいありますから、ほかのものを買ってみてもいい。興味があるなら、まずは一歩踏み出してほしいと思いますね。
※本著者は楽天カード株式会社の委託を受け、本コンテンツを作成しております。
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