3年間で資産1,000万円を達成した元浪費家が語る、モチベなしでお金を貯める「ほったらかし投資」
タワマン在住も夢じゃない!?マレーシア在住のイッセイさんに聞く幸せを近づけるお金との向き合い方

※本著者は楽天カード株式会社の委託を受け、本コンテンツを作成しております。

漠然とお金に関する不安がある。つらい仕事から、FIREをして解き放たれたい。生きていくために必要不可欠なお金は、人生の悩みの種にもなりがちな存在です。どのようにお金と付き合っていけば、幸せな人生を送れるのでしょうか。
プロキックボクサーから金融業界に転身し、現在は独立し、マレーシア クアラルンプールで暮らすイッセイさん。家族とともに、豊かな暮らしを送るイッセイさんに、お金への考え方、向き合い方について伺いました。

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- お寺の長男からプロキックボクサーを経て、海外で暮らすFP(ファイナンシャルプランナー)に
- 長期でコツコツ。もしくはリスクを取って投資する。自分の理想の暮らしに合わせた選択を
- ライフワークとして、金融レベルを引き上げる活動を続けたい
お寺の長男からプロキックボクサーを経て、海外で暮らすFP(ファイナンシャルプランナー)に
マネ活編集部:まずはイッセイさんご自身について伺いたいです。
イッセイさん:2011年からカナダに住んでいたのですが、2023年6月にマレーシア、クアラルンプールに引越ししました。仕事はフリーのFP(ファイナンシャルプランナー)で、オンラインでお金の相談に乗っています。金融商品を取り扱っていないのが特徴で、金融教育を目的とした仕事がメインですね。あとはSNSでの発信。発信活動が書籍の出版にもつながりました。
マネ活編集部:大学の先生もされていたと拝見しました。
イッセイさん:市民大学での客員教授ですね。2023年度に、アメリカで大学院を出ていてフォロワー数も多いということでお声をかけていただき、経済学という名前で金融教育のオンライン講義を持たせていただいていました。オンラインだからこそ引き受けられた形ですね。
マネ活編集部:市民大学ということは、教えていた相手は若い方だけではないということですか?
イッセイさん:おっしゃるとおりです。教壇に立ってみて、まだまだ金融知識のない方がたくさんいらっしゃることを痛感しました。SNSなどネットを見ていると、投資の話題が盛り上がっているように思えていたんですが、実際はまだまだなんだなと。「みんなこれぐらいは知っているだろう」と思っていた以上に知らないことがわかったので、自分の仕事としても基礎的なところをわかりやすく伝えていこうと気持ちを新たにするきっかけになりました。
マネ活編集部:海外に住んでいて資産形成をしていて…と聞くと、FIREを目指されているのかなとも感じたのですが、いかがですか?現在の資産については明かされていらっしゃるのでしょうか。
イッセイさん:資産についてはあえて出さないようにしています。マレーシアは物価がそこまで高くないこともあり、贅沢しなければいわゆるFIREしている状態にあるとはいえるかもしれません。ただ、別に仕事をしたくないという気持ちはないんですよ。
私はお寺生まれの長男なんですが、お坊さんには定年退職がないんですね。ライフワークとしてずっと働くという生き方を、祖父や父の姿から見ていたため、私にも引退という考えがないんです。お寺は次男に継いでもらうことになったので、私がお坊さんになることはないのですが、ライフワークとしての仕事はずっと続けていきたいというのが信念ですね。
マネ活編集部:プロフィールには「プロキックボクサーだった」とありました。その後、投資銀行にお勤めされていらっしゃいますが、お寺の長男として生まれたイッセイさんがプロキックボクサーになり、金融業界で働く人になるまでの経歴についても伺いたいです。
イッセイさん:プロキックボクサーとして活動していたのは大学時代のことです。当時は格闘技が盛んで、K-1世界王者 のようになりたいと思い描いていたんですよね。そのため、お寺は弟に継いでもらい、私はキックボクサーの道を志したんです。
念願叶ってプロになれたのはいいものの、プロの世界は甘くありません。野球でたとえると、同じプロ選手でもメジャーリーグで活躍できる選手は一握りで、国内チームの二軍で名を知られることなく消えていく選手も多いのが現実です。それでも、プロになれただけですごいことではあるのですが。
私がプロ選手からの引退を決意したのは、北京五輪にボクシングで出場した北京五輪ボクシング日本代表 とスパーリングをした際、手も足も出なかったためです。これがプロのトップレベルなのかと痛感しましたね。このまま漫然と続けるのではなく、すっぱりと諦め、ほかの学生たちと同じように就活をしようと決めました。
マネ活編集部:プロ時代に学生だったからこそ、就活という道があったのですね。
イッセイさん:そうなんです。そこで選んだのが、金融業界でした。私は読書が好きで、いろいろな本を読んでいた中で、金融業界って面白いなと思っていたんですよね。選考に通り、大手証券会社に勤めることになりました。そこから、格闘技では世界に打って出られなかったから、金融で世界に行きたいと思い、ニューヨーク工科大学へ行き、MBAを取得。そこから海外生活を続けています。
英語はそこそこできたので何とかなると思っていたのですが、いざ行ってみると何を話しているのか分かりませんでした。そこで、泣きながら必死に勉強し、何とかついていきました。MBAを取ったらバラ色の人生になるのではないかと期待していて、いざそのときがきて「やった!」と思いカナダのトップ金融機関に転職を果たしたものの、またもやまったくついていけませんでした。外資系企業はあっさりとクビになってしまいますから、家に帰ったら泣きながら勉強しましたね。本当に必死でした。
マネ活編集部:苦難の時期を乗り越えての「今」なんですね。このときから、独立を目指していたんですか?
イッセイさん:いえ、特に考えてはいなかったですね。きっかけはコロナ禍です。カナダはパンデミックが日本より少し早く、ネイリストとして働いていた妻の仕事がなくなったんですね。私も私で、週に2、3回しか出てこなくていいとなり、「これはやばいぞ」と思ったんです。これが独立を考えるきっかけになりました。
海外で暮らすことに変わりはありませんが、独立後のビジネスのフィールドは日本にすることにしました。英語になまりのあるアジア人が海外でトップを目指すより、日本人相手にビジネスをすれば商機があるだろうなと考えたのです。
コロナ禍によりオンラインでFP(ファイナンシャルプランナー)相談を受けるのも当たり前になってきたことも追い風になり、独立を決意しました。大学の先生を務めたのも、オンラインサロンでのゲスト講師としてセミナーを開けたのも、オンラインでの仕事が当たり前になってくれたからこそなんです。
長期でコツコツ。もしくはリスクを取って投資する。自分の理想の暮らしに合わせた選択を
マネ活編集部:お寺の長男から今に至るまで、イッセイさん自身のお金の向き合い方には何か変化がありますか?
イッセイさん:大人になってから、実は割とお金のある家で育てられたんだなということを感じました。ただ、親の方針で小遣いをもらうことなく育ったので、私自身はひもじい子供時代だったんですよ。友だちが駄菓子や100円ゲームを楽しんでいるのが羨ましかったです。でも、お金がなくても楽しめる経験を味わえたので、それはそれで良かったのかなと思います。
日本人はお金の話をするのをあまりよしとしないところがありますが、それは私の親も同じでした。特に我が家はお寺という特殊な職業だったこともあり、お金について話したがらなかったですね。例えば、車の買い替えるときも、前の車種と同じものに買い替えることで、周りに目立たないようにしていました。私はそんな「お金の話をするのは汚い」という価値観の中で育ちました。
しかし、そうして育った私自身はどうだったのかというと、10代後半には、お金がほしいと思うようになりました。プロキックボクサーを志した理由の1つも、当時はファイトマネーで1億を稼ぐことも夢ではなかったからです。正直なところ、お金がほしいという気持ちも大きかったんです。金融業界に惹かれたのは先ほどお話したように本との出会いでしたが、実は無意識にお金に関心があったという理由もあるのかもしれません。学生時代に合宿で初めて海外に行ったときには「お金があったらこんな経験ができるんだ!」と思いましたし、本で「不労所得」という言葉を知り、「旅行をしながらでもお金が稼げるんだ」と思ったこともあるんですよね。
マネ活編集部:子供の頃にあまり自由にお金を使えなかったら、大人になったあとに欲が暴発してしまう人もいると思うのですが、そうはならなかったんですか?
イッセイさん:そうですね。プロキックボクサー時代は、食事のコントロールも仕事のうちだったので、食欲やお酒の方面でお金を使いまくるといったことは自然と制限されていたのかなと思います。ブランドものにこだわるといったことも、性格的になかったです。カナダに行ったあと、脳科学的な知見を得たのも大きかったかもしれません。
カナダでは幸福度の研究が進んでいて、見栄を張りたいとか、ブランドものの衣服を身に付けたいとか、そういう欲は「幸せになりたいから」に要約されると知ったんですね。幸せのなり方によってはお金が必要ですが、実はそこまでお金がなくても幸せにはなれるんです。生活を最適化すれば生活コストをダウンでき、その分を投資に回せば将来の不安も解消できる。その生活の最適化を伝えることも金融教育の一環で、私が伝えたいと思っていることなんですよね。
私の暮らしは、言葉だけを見ると華々しく見えるかもしれません。住んでいる家にはプールが3つあり、ジム、テニスコート、サウナなどもあり、ガードマンが常駐しているんです。でも、これだけ豪勢に見える暮らしにかかる家賃は、月14万円です。日本で同じ暮らしをしようと思えば、この金額では無理でしょう。
マレーシアに越してきたのは、独立してオンラインメインで働き始めたため、カナダにこだわる必要がなくなったためです。カナダは好きですが、生活コストを考えると、別の国に移るのもありだなと思ったんですよね。マレーシアは世界的に家賃が安く、2024年時点では治安指数が日本よりも高いんです。日本との仕事で円を稼ぎ、マレーシアで暮らすことで、日本では実現が難しい暮らしが送れるんですよ。
マネ活編集部:素敵だなと思いますが、「イッセイさんだからできる」と思われる方もいそうだなと思います。海外移住のハードルはそれなりに高くないですか?
イッセイさん:低いとはいいませんが、思っているよりは高くないですよ。英語が話せないから無理という方もいますが、今は翻訳できる手段もあります。仕事はリモートで日本人を相手にして行えば日本語でいいわけで、生活するだけと考えると英語がペラペラでないとダメだということはありません。
マレーシアでは、7、8万円あればプール付きのタワーマンションに住めます。月10万円ぐらいであれば、今は海外からオンラインで稼げます。自分がどういう暮らしを実現させたいのか、そのためにはどうしたらいいのかということを、視野を広く持って考えるのがいいのではないかと思います。カナダやアメリカへの移住はそれなりにハードルが高いと思いますが、私のような道もあるんだよと知らせたいです。
ちなみに、私は現在日本の初任給程度のお金で暮らしています。お金を使うことはあまりなく、唯一子供の教育にはしっかりかけている感じですね。
マネ活編集部:イッセイさんに相談に来る方は、どういった志向の方が多いのでしょうか。FIREを目指したいという方が多いですか?
イッセイさん:そうとは限らないですね。年代によっても違っていて、FIREを目指したい方は30〜40代の方が多い印象です。いずれにせよ、私が伝えているのは2つです。ある程度お金に困らなくなる方法は、長期でコツコツか、ある程度リスクを取る。この2つしかないですよとお伝えしています。
初心者の方におすすめするのはインデックス投資です。経済の数値データは外れることがありますが、人口動態データは大幅に外れることがありません。世界的に見ると人口は増えていき、人口が増えれば経済は成長していきます。そのため、オールカントリーなど分散されたパッケージに投資しておけば、コツコツ資産を増やせる可能性が高いです。憧れの企業に就職できた方は、FIREを目指す必要がないため、リスクを取った投資をするよりも、会社員として働きながらつみたてNISAでコツコツ将来のお金を増やしていくのがいいと思っています。
NISAは絶対にやったほうがいいというのが私の意見なのですが、魔法の箱ではないことも知っておいてほしいです。豊かな老後のためにやるならNISAがおすすめなのですが、脱サラしたい、FIREしたいとなると、インデックス投資だけでは厳しく、ある程度リスクのある投資にも挑戦する必要があるんです。私が資産を増やせたのは、カナダに住んでいたこともあり、早期に世界最大級のオンラインショッピングとサービスのプラットフォーム会社や電気自動車と再生可能エネルギーで革新を起こす企業、デジタル通貨に投資できたことも一因です。勉強して、暗号資産(仮想通貨)にも投資しています。運が良かったともいえますが、行動しなければ変わらなかったため、動いたから巡り合えたと思っています。
いつまでにFIREしたいという相談には、「まずは計算してみましょう」と複利計算器で計算しています。リスクは必要ですが、無謀なことはできないですから。
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ライフワークとして、金融レベルを引き上げる活動を続けたい
マネ活編集部:海外での暮らしも経験しているなかで、日本の方のお金への不安などに対し、何かお話できることはありますか?
イッセイさん:私はカナダに来て、お金に関する価値観が変わったと思っています。日本では漫画の主人公が貧乏だったり、お金持ちの性格が悪かったりすることが多くないですか?でも、カナダやアメリカでは、主人公がお金のある状態からスタートするものが多く、お金持ちはかっこいいという価値観があるんです。お金持ちになりたい、稼ぎたいというのはダサくも悪くもないんですね。
一方、お金や時間の使い方にも違いがあります。日本は家族を犠牲にしてまで仕事を重視することが是とされてきた時代がありますが、カナダは家族ファースト。お金の使い方にもそれが表れているなと思います。私の昔の価値観なら、子供の教育が大事だと思いながらも、全部公立でいいと思っていたでしょう。今はそこにお金をかけることの大切さを感じているため、インターナショナルスクールに通わせています。
脳科学的に、高級品にお金をかけるより経験に使うと、脳が記憶していて幸せを感じられるというデータがあるそうです。私もそれに従って、いい時計や車ではなく、家族でレストランに行くなど、経験にお金を使っています。あとは健康ですね。いくらお金があっても、健康を害していると幸せが欠けてしまいます朝に散歩に行ったり、ジムに行ったり、食事に気を使ったりと、ここにも時間とお金をかけている感じですね。
私は、日本が大好きです。でも、日本にいただけでは得られなかった価値観、視点を得られたのは、海外に出てみて良かったと思う部分だなと思います。価値観をかけ合わせ、視点を増やすことで幸せになれるのかなと思いますね。
ただ、視野が広がればそれでいいのかというと、そうでもないと考えています。その顕著な例がSNSです。お金がないからできない、親がお金を出してくれないから不幸といったような風潮があるのは、良いことではないですよね。私の子供時代には、「親ガチャ」「実家が太い」といった言葉はありませんでした。SNSに関しては、良い面より悪い面のほうが目立ってしまっていると感じます。
マネ活編集部:非常に考えさせられる話です。最後に、イッセイさんの今後の展望をお聞かせください。
イッセイさん:「お金がなくても幸せだよね」という言葉がありますが、これはお金のある幸せを知っている人が言わないと、「逃げでは?」と思われてしまう言葉だなと思っています。お金があると確実に幸せになれるわけではありませんが、相対的に見ると、ない人よりある人のほうが幸せになっている人が多いのも事実です。お金があるほうが、家族が不幸になることも防げるでしょう。
「あいつ、お金の話ばっかりしている」とネガティブに捉えるのではなく、保険の見直しやNISAを始めるなど、幸せになるためにお金の勉強をする、お金について家族で話すことが大事だと思っています。お金に困らなくなる方法、不安をなくすための知識はいくらでもあります。ただ、それを知らない人はまだまだ多い。FP(ファイナンシャルプランナー)としての発信活動を通して、ひとりでも多くの人の金融レベルを引き上げたいですね。
お金がほしいあまり、投資詐欺に引っ掛かる人もいます。そうした人もなくしたい。オンラインで稼げる時代にはなりましたが、そうしたことに関心のある人を引っかけようとしている悪い情報もあるので、情報を養う目を育てることにも取り組みたいです。
私の祖母は学校の先生でした。また、お寺は昔、子供たちに読み書きそろばんを教える寺子屋として学びの場を提供していました。お金の稼ぎ方、付き合い方を知れば、自分の人生を良いほうに変えるチャンスを得られることを伝えたいと考えています。ご先祖様が寺子屋をやっていたように、私もライフワークとしてずっとこの活動を続けていきたいです。
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