3年間で資産1,000万円を達成した元浪費家が語る、モチベなしでお金を貯める「ほったらかし投資」
労働と投資の両輪でFIREを目指す!米国株を味方につける配当くんの投資戦略とは
40代でのFIRE(Financial Independence, Retire Early ※資産運用などによる経済的自立を実現し、早期退職をすること)を目指す配当くん。現在30代の配当くんは労働だけではお金持ちになれないと気づき、株式投資をスタート。今回は、投資を始めたきっかけや投資哲学、実践している内容に迫ります。
米国株中心の投資戦略。高配当株とインデックス投資を中心に
マネ活編集部:現在のお仕事や投資家としての活動歴を教えてください。
配当くん:大学を卒業してから同じところに15年ほど勤めている一般サラリーマンです。投資を始めたのは10年ほど前で、最初は高配当の日本株から始めました。そして、徐々に米国の高配当株とインデックス投資を増やしていき、暗号資産をポートフォリオに入れたのは2年ほど前ですね。
米国株をメインにした理由は、日本や他の国と比べて圧倒的に成長率が高いからです。資本主義が徹底されていて、生産性が高いところも魅力です。起業をサポートする環境が整っていて、GAFAやテスラのような新しい企業が次々と生まれるので、世界中からお金と人材が集まってきます。また、株主還元が厚く、ガバナンスに対するチェック機能がうまく働いているところも魅力ですね。歴史的に見ても自分の資産の預け先として米国株が最適だと考えています。
マネ活編集部:投資戦略について詳しく教えてください。
配当くん:投資に関する情報収集の時間よりも、家族との時間を優先したいので、買い持ち戦略です。基本的に買ったらずっと持っておいて売りません。そういうスタイルが気持ちのうえで楽だということもあります。
実は、インデックス投資で積み上げていく戦略の方が、プロのファンドマネージャーよりも長期的にはリターンが大きくなっています。短期で売買しないで買い進め、着実に資産を積み上げていく。そのことを意識しています。
マネ活編集部:資産の配分や投資先について教えてください。
配当くん:最近は米国株を中心に投資をしていて、高配当株とETF、インデックス投資で運用しています。それが6割。その他に暗号資産(仮想通貨)を勉強していて、資産の2割を振り分けています。現金は寝かせておくだけでなく、日本株の株主優待銘柄をクロス取引に活用し、比較的低リスクに優待だけをいただいています。優待クロス取引というのは、現物株式の買いと信用取引の売建を同時に同じ株数出す方法です。株主優待の権利が確定したあと、信用取引の売建を持っている現物株式を返すことで決済すると、現物を購入した代金がほぼ戻ってくるうえ、株主優待が得られることになります。その現物取引の買い注文を出すために現金を用意しておく必要があります。
米国株について具体的に説明すると、ETFは全米株式インデックスとバンガード高配当株式、個別株はコカ・コーラやエクソンモービル、P&G、ジョンソン・エンド・ジョンソンです。生活必需品を扱う企業が多いですね。暗号資産はビットコインとイーサリアムがメインで、その他にもいくつか持っているような状態です。
労働と投資の両輪でコツコツと積み上げていく
マネ活編集部:本業のお仕事がありながら株式投資に踏み出したきっかけを教えてください。
配当くん:本業だけの収入では先が見えてしまったからです。日本はまだ年功序列型の企業が多く、努力が報われにくいと感じている方も多いのではないでしょうか。私の勤め先は給与システムも完全な年功序列なので、将来が想像できるわけです。安定しているという意味ではいいのですが、上ぶれも期待できません。
そこで、お金持ちの人たちがどうやって資産を増やしているのかを研究し始めました。そして、株式投資など、労働以外にもお金を増やす方法があることを知りました。とことん調べてシミュレーションをしてみた結果、投資はやってみる価値があると判断しました。複利で雪だるま式に増えていく可能性が高いので、労働と投資の両輪を回していくことが確実だと思い、実践していくことにしました。
マネ活編集部:投資を継続するために意識していることはありますか?
配当くん:やはり資産が増えることを実感すると、投資を継続する意欲がわいてくるので、Twitterにも書いていますが、配当の記録を必ずつけてモチベーションを高めるようにしています。
最初に配当金をもらった時は衝撃を受けました。遊んでいるときや寝ている間にお金が降ってくる。働かなくてもお金がもらえる。働かなくてもお金が増える。こんな世界があるのかと。この方法を強く推し進めていけばお金がどんどん増えていく。シミュレーション通りに夢が膨らんでいく感覚を強く持てたので今まで継続できたと思っています。
正しい知識を身につけ、投資スタイルを確立
マネ活編集部:労働と投資の両輪で回せるようになるまで、苦労したり失敗したりしたことはありますか?
配当くん:投資を始めたころ、短期トレードで痛い目に遭いました。ちょっと儲けてやろうという気持ちで試してみましたが、自分には向いてなかったですね。
ただ、経験することは必要です。暗号資産への投資にもここ2年ほど取り組んでいますが、知識が浅い状態で失敗しながら覚えていくことはあります。損をすることは短期的には失敗ですが、原因を分析し、実践を繰り返す。そしてまた工夫する。その繰り返しで自分のスタイルを作っていきました。負けない、できればちょっと勝っていく状態にしていくことが大事だと思います。
マネ活編集部:致命的な失敗をしない程度に試行錯誤していくことが大切なんですね。
配当くん:ラッキーが続いて一時的に稼げてしまうと、自分の実力だと錯覚しがちです。短期的には勝てる人はたくさんいますし、プロのファンドマネージャーも短期間で見ると高リターンを叩き出している人はいます。でも、長期で見るとインデックス投資には勝てないんですよね。そういう知識を持っておくと、自分だったらできるかもと過信してしまうことはないわけです。そうしないとラッキーを勘違いして投機的な投資をしてしまい、最終的には損をして撤退することになってしまいます。
マネ活編集部:資産形成や株式投資に興味を持った人は何から始めればいいですか?
配当くん:国も推奨しているiDeCoやつみたてNISAは運用益が非課税なので、そちらを全米株式やS&Pのようなインデックスで満額にすることをおすすめしています。大切なのは自動化させて、続けることです。積み立てていくことを習慣にすることですね。
良い習慣を身につけることが何よりも大切です。投資を毎月することが普通で、それに何の疑問も抱かない。習慣にしてしまう状況まで持っていくことが大事です。もし投資の資金がなければ、まずは支出を見直す習慣を身につけるといいですね。
マネ活編集部:投資初心者はどうやって情報収集すればいいでしょうか?
配当くん:私は楽天証券のセミナーをよく見ていました。そのような情報が整理されてまとまっているものを見て、まず全体像をつかむといいと思います。証券口座の中で見ることのできる四季報の情報もチェックしています。
注意してほしいのはネット上の投資の情報です。Twitterも含めて正しくない情報も多いので注意が必要です。何を情報源とするかも含めて自分の投資スタイルを確立することが大切です。
長期の積み立てでFIREは実現可能
マネ活編集部:40代でFIREすることを明言されています。今後のビジョンについて教えてください。
配当くん:FIREの条件として知られている4%ルールはほぼ達成できました。4%ルールというのは、月々の支出額に12ヶ月をかけて、さらに25倍した額を貯めることです。そうすれば、米国のインデックスで運用しながら4%ずつ切り崩していけるのでFIREできるという考え方です。
でも、まだ子どもが2歳なのでさらにお金がかかってきますし、もう少し余裕を持ちたいと思っています。また、いわゆるサイドFIREのような形が自分にはあっていそうだと考えています。サイドFIREというのは、不労所得100%で生活するのではなく、仕事でも収入を得るスタイルのことです。生活資金を得るために仕事をするのではなく、人生の選択肢を増やすことに魅力を感じます。サイドFIREに備えて、今の仕事にこだわらず、他にやりたいことを探しているところです。
マネ活編集部:最後にこれから投資を始める方へのアドバイスをお願いします。
配当くん:投資を早く始めることをおすすめします。なぜなら、米国株は過去から現在まで波打ちながらも超長期では右肩上がりで伸びていますし、今後も米国は世界経済の中心として成長していくと考えています。
私自身が40代でFIREできそうだと思えているのは10年前から投資をしているからです。複利が効いてきますので、もっと早く始めればよかったと思っています。今の投資方針は30年、40年という長期目線のものなので今後も継続していきます。
1日でも早く、少しでも多く入金して、時には少しの痛い目に遭いながら自分の投資手法を確立するといいと思います。何といってもよい習慣を身につけることが大切。節約や副業、本業の収入を増やすなどして入金力を高め、投資のスタートのスイッチを押して、一緒に頑張りましょう。
※本著者は楽天カード株式会社の委託を受け、本コンテンツを作成しております。
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