3年間で資産1,000万円を達成した元浪費家が語る、モチベなしでお金を貯める「ほったらかし投資」
貯金・投資により6年半で資産2,000万円を突破!貯金ができなかったあにかさんに聞く、上手くお金を貯められるようになる秘訣
どうしても貯金ができない、貯金を始めても、途中で挫折してしまう。そんなお金を貯めるのが苦手な方は、どうすれば貯められるようになるのでしょうか。今回は、貯金を開始して、6年半で投資とあわせ資産2,000万円を突破したあにかさんに、貯金を上手くできるようになるにはどうしたらいいのか、アドバイスをお聞きしました。
- 貯金を始めたきっかけはマイホーム購入
- 節約術をすぐ試し、浮いたお金を貯金する。フットワークの軽さが貯金の上手い人の共通点
- 完璧主義者は挫折しがち。長く続けられるバランスが重要
- 家族に我慢を強いないことが大切。我が家流のお金の使い方を見つけ、貯金を進めよう
貯金を始めたきっかけはマイホーム購入
マネ活編集部:あにかさんが貯金を本格的に始めようと思った時期、きっかけについて教えてください。
あにかさん:始めた時期は2017年、マイホームを購入して1年後のことです。それまで、あまりお金のことを考えずに過ごしてきたんですよ。マイホームも頭金なしであまり深く考えずに買ってしまって。
でも、住宅って買ったあとにもお金がかかるんですよね。家具や家電もですし、火災保険にも入らなければならないですし。それで手元にあったお金がすっかりなくなってしまって、クレジットカードの支払いに慌てふためく生活になってしまったんです。
そこに加えて、妊娠。「これは夫婦だけの問題じゃないぞ、いよいよちゃんと考えないとまずい」と焦り、貯金のスイッチが入りました。
マネ活編集部:スイッチが入ったあと、どのような行動を起こしたのでしょうか。
あにかさん:共働きだったので、夫の収入だけで生活するようにし、私の収入は全額貯金に回すようにしました。年間250万円を目標に、給与とボーナスを貯めていきましたね。4年で1,000万円になる計算ですが、実際には3年9カ月で1,000万円を達成。そこからは、そのペースを崩さないことを目標にしました。
貯金開始時から投資もしていましたが、当時は投資金額が少なかったので、お金を増やすという意味では微々たるものでした。今は投資に分配する金額も増え、お金を生み出すシーンを増やしていきたいなと思って頑張っているところです。
最初の4年は夫婦でとにかく働いた感じですね。私はその間に2度、産休と育休を取っています。収入を貯金に回すほかは、通信費や光熱費を見直し、契約の切り替えなども行っていました。そこで浮いたお金を貯金に回していましたね。
マネ活編集部:独身時代を含め、スイッチが入るまでは貯金を意識したことはあまりなかったのでしょうか。
あにかさん:なかったですね。むしろ何も考えずに派手に使うタイプでした。独身時代に少し貯まっていたお金も、結婚式で使い切ってしまっています。
節約術をすぐ試し、浮いたお金を貯金する。フットワークの軽さが貯金の上手い人の共通点
マネ活編集部:あにかさんが貯金をスムーズに進められた秘訣を教えてください。
あにかさん:投げ出さずに進められたという意味では「上手くいった」といえますが、実際には失敗もしながらここまできたというのが正しいかもしれません。私の収入を貯金に回し始めたあと、いろいろと節約方法を試して、貯金できるお金を浮かそうとしてきたのですが、そこでは失敗もしているんですよ。失敗談については後ほどお話しますが、上手くいった秘訣は「まずはやってみて、ダメだったらやり直してみる」を繰り返してきたことかなと思います。
ご家族がいる人は、自分だけで突っ走っても結局上手くいかないんですよね。片方が食費を切り詰めるのが平気でも、もう片方が食を大切にしている価値観の持ち主の場合、食費を切り詰めてお金を貯める方法はいつか上手くいかなくなります。
貯金を始めて良かったなと思うのは、家族の好き嫌い、生活するうえで譲りたくない価値観を知れたことだと思っています。
マネ活編集部:貯金ライフについて発信するなかで、いろいろな方の成功・失敗事例も目にされていることと思います。貯金が上手くできる方に共通点はありますか?
あにかさん:すぐ行動に移す人ですね。以前、水道代の節約になるシャワーヘッドをSNSで紹介したことがあるんですが、友人からすぐに「買ったよ!」という連絡がきました。購入費はかかりますが、3カ月使えば元が取れるものだったので、早く切り替えれば切り替えるほどお金を浮かせ、貯金を増やせる。頭で考えてばかりいずに、フットワーク軽く動ける人ほど貯金を軌道に乗せられる印象があります。
マネ活編集部:貯金と聞くと、家計の把握、管理と連想されるのですが、あにかさんは現状把握や家計簿などはどうされたのでしょうか。貯金を上手くするために関係あると思いますか?
あにかさん:貯金前は何もつけていなかったので、「しよう」と決めてから家計簿を付けてみました。でも、すぐ挫折してしまって。3カ月は付けたかったのに、2カ月くらいしか続かず、「向いていないな」と思いました。
その少しだけ付けていた期間のデータをExcelにまとめ、1カ月に使うおおよその金額を割り出し、それを予算としています。その予算を1円でも余らせることができたら合格です。固定費は変動がないのでそのままで、食費・日用品・雑費・子ども費などがやりくり費になります。これらを「やりくり費」として一括りにし、予算内で回しています。
予算分を現金で引き出し、クレジットカードで払った際は専用のポーチにお金を移し、財布に残っている金額が予算の残りだと目に見えてわかるようにしています。コンビニ立ち寄った際に月一回ポーチのお金を引き落とし用の口座に入れるのが私のスタイルです。
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完璧主義者は挫折しがち。長く続けられるバランスが重要
マネ活編集部:あにかさん自身の失敗談について、お聞かせください。
あにかさん:夫と価値観をすりあわせていくまでの間に、いくつも失敗をしています。まずは小遣い。夫婦揃って減らしてみたんですが、夫の大ひんしゅくを買ってしまい、元に戻すことに。次は外食ですね。最初は1回の外食費が高くなる分、頻度を減らすことで節約しようと試みたんですが、夫はたまに良いものを食べるよりも、手頃な店でいいから頻繁に外食をしたいタイプだったんです。それを知ってからは、1回の予算を減らして何度も行くスタイルに変えました。
あと印象的な失敗は電気会社の乗り換えですね。うちはオール電化なんですが、オール電化は専用プランを出している電気会社が少ないため、乗り換えの難易度が高いんです。シミュレーションもしたうえで切り替えてみたんですが、結果的にひと月で2万7,000円とかなり高額な請求がきてしまい、すぐに元の会社に戻しました。
マネ活編集部:「これをやってみよう」という情報収集、判断はあにかさんが行っているんですか?
あにかさん:私メインですね。夫も浪費家タイプなんですよ。スマホを乗り換えるときには、まずは私が格安スマホに乗り換えて、問題なく使える様子を夫に見せたうえで、夫も乗り換えるというステップを踏みました。
マネ活編集部:情報収集はどうされているのでしょうか。
あにかさん:ネット検索、個人ブログに書かれている実体験などですね。そこから自分で試してみて、その結果をSNSで投稿しています。
マネ活編集部:周りを見ていて失敗しやすい人の傾向はありますか?
あにかさん:フットワークが軽い人が成功しやすかったのと反対で、いろいろな理由で「できない」とおっしゃる方は苦戦しがちだと感じます。DMで受けた相談に返答したとき、「でも、こういう理由があってできないんです」「主人が嫌がるので」とできない理由を挙げる人は、行動を起こせないので状況が変わらないんですよね。
あとは根が真面目過ぎる人も大変そうです。家計簿を1円単位までしっかり管理したいという方などですね。それが苦労なくできるならいいんですが、きちんとできていないとストレスになってしまうような方だと厳しい。貯金、節約は長く続けることが大切なので、挫折せずに続けられるバランスを取ってほしいです。
家族に我慢を強いないことが大切。我が家流のお金の使い方を見つけ、貯金を進めよう
マネ活編集部:ここからは、これから貯金に取り組む方へのアドバイスをお聞きしたいです。あにかさんの失敗談にも含まれていた、ご家族に関してはいかがでしょうか。どうすれば家族として貯金をする方向に進めますか?
あにかさん:我が家も最初はお金に関する夫婦喧嘩が多かったです。夫は「何でこんなに我慢しないといけないんだ」となり、私は「貯金のために頑張っているのに」と、互いに不満があったんですよね。建設的な話ができず、しょっちゅう同じような喧嘩をしている状態でした。そこで、我が家では貯金開始後半年くらいでFPさんにライフプランシミュレーションを立ててもらったんです。
「この調子で推移すると、老後にはこんな状態になりますよ」と可視化されたことで、夫が「こんなに少ないの?」とぞっとしたんですよ。そこから私が貯金をしようとしているのは、子供と自分たちの将来のためなんだと思えるようになったようで、夫婦で目標とするところが一致しました。
FPさんのアドバイスのなかには、それまで私が夫に話してきた内容も含まれてはいたのですが、それを言うとまた喧嘩になってしまうと思ったので、あえて初めて聞くような姿勢を見せましたね。第三者であるプロから説明してもらうことで、夫も冷静に聞くことができたのだと思います。その後は、お金の使い方について不満を感じたときにも、建設的な話し合いができるようになりました。
周りの話を聞いていても、片方が必死に貯金をし、もう片方が邪魔をする人みたいな図式になりがちなんですよ。夫婦は敵ではないという状態に持っていくことが大切だなと思いました。
マネ活編集部:これまで貯金ができてこなかった人は、貯めるより使うに思考が向きがちなのではないかと思います。そのマインドセットはどうすれば変えられますか?
あにかさん:人間は得したい気持ちより損したくない気持ちのほうが行動に結びつきやすいのだそうです。なので、現状が損している状態にあると自覚することですね。浪費家は浪費していると気付いていない場合が多いんですよ。
次に、入ってくる情報をコントロールしましょう。私にはこれが効きました。マイホームを買ったときは、素敵な家を作りたい一心で、家作りに関する人をフォローしていたんですね。でも、そうすると自分の身の丈以上のインテリアを買っている人の情報が目に入ってきて、自分たちとの差に劣等感を覚えてしまうことも多々あったんですよね。支出も増え、今思うとあまり幸せではなかったんです。
入ってくる情報を物欲が掻き立てられないものにシフトすることで、その状態から脱しました。洋服が好きな人は、安い服を上手く買って上品に着こなしている人をフォローするなど、自分の生活にあった人に切り替えるといいと思います。また、違う方向に関心を向けるのも手ですね。私はお金系の人をフォローすることで、節約や貯金に興味を向けることができました。
全然違う世界の人として、楽しく見られるのであればいいのですが、「欲しくなる」「なのに買えない」と我慢や劣等感を覚えてしまうのは精神衛生的にもよくないです。SNSとは上手く付き合いたいですね。
マネ活編集部:ありがとうございます。最後に、あらためて貯金初心者の方へメッセージをお願いします。
あにかさん:パートナーがいる方の場合、2人が同じ方向を向いていないケースのほうが多いのが現実だと思います。まずは2人でお金の使い方に関して価値観を共有し、「子供の習いごとにはこれくらいのお金をかけたい」「外食はこれぐらいの価格帯の店に行きたい」などと、具体的に何にどれぐらいのお金を使いたいのかを知りましょう。漠然と話していて、蓋を開けてみたら互いの想定している金額が違っていたなんてことも珍しくないんですよ。
そのあとで、じゃあ月にいくらいるのか、具体的な金額に落とし込む。私自身、最初にこのステップを踏みたかったなと思います。
どこにいくら使いたいのかは人それぞれなので、家計の黄金比は参考程度に見るようにして、我が家流のバランスを考えましょう。食が好きな人が食費を減らすのはしんどいので、興味のないところから重点的に削れないかを考えると楽ですし、家族の不平不満も溜まりにくいです。お金を貯められても家庭がギスギスするのは良くないですから、平和な貯金ライフを楽しんでほしいです。
※本著者は楽天カード株式会社の委託を受け、本コンテンツを作成しております。
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