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認知症保険って何?本当に加入すべき?特徴を確認しよう
認知症は、長生きリスクのなかでもかなり大きな問題だといえるでしょう。そんな認知症に備えるための「認知症保険」をご存知でしょうか? 認知症保険で何がカバーできるのか、また本当に入るべきかどうかについて解説します。
もくじ
・日本の認知症の現状
・認知症保険とは
・認知症保険のメリット・デメリット
・認知症保険は本当に必要?
日本の認知症の現状
2012年の時点で、日本の65歳以上の高齢者のうち約15%が認知症患者であり、約13%は認知症と健常者の間程度の状況であると発表されています。
このような状況は、高齢化が進んでいく中で、ますます顕著になっていくと考えられます。また、認知症は誰にも気づかれずに発症していることも珍しくありませんから、知られていない認知症患者も多くいるでしょう。
今後、日本で年を重ねていく人たちにとって、自分や両親、祖父母の認知症とどう向き合っていくのかは非常に大きな課題だと考えられます。
認知症保険とは
認知症保険は大きく2種類に分けられます。
ひとつ目が、認知症になったときや認知症と診断されて一定期間が経過したとき、あるいは認知症になって要介護認定を受けたときなどに、一時金や年金が支給されるタイプです。これは通常の介護保険などと似た形式で、介護保険の特約として付けられるものと、単体で加入できるものがあります。
認知症の介護は長期間にわたることも多く、介護者の負担も大きなものです。この「負担」とは、心身の負担だけでなく金銭的な負担も含まれます。認知症患者の介護には、同等の要介護レベルの介護者に比べてより高額な費用がかかるという意見もあり、家族が認知症を発症した場合、多大な負担がかかることになるのです。
こうした負担のうち、金銭的負担を軽減してくれるのが、ひとつ目の認知症保険です。一時金にせよ年金にせよ、保険金を受け取ることができれば、それを元に住環境を整えたりヘルパーを依頼したりすることもできるようになります。
ふたつ目は、認知症患者による損害に備えるための損害賠償保険です。認知症の症状のひとつに「徘徊」があります。徘徊中に線路内に立ち入ってしまい、事故が起こって鉄道会社に多大な損害を与えてしまった場合や、認知症であるにもかかわらず車の運転をして事故を起こした場合、狂暴性が出て他人を突き飛ばして怪我をさせた場合など、認知症患者が起こすトラブルは数限りなくあります。
このようなときに損害賠償請求をされてしまうと、ただでさえ認知症介護で金銭と心身に負担がかかっている家族が、さらに大きな問題に直面することになってしまいます。これに備えるのが、認知症もカバーしてくれる損害賠償保険です。損害賠償保険の多くは、火災保険や自動車保険に付帯する形で契約します。
ただし、こうした付帯契約の損害賠償保険では、線路への立ち入りがカバーできないケースがあります。具体的に何について補償されるのかはあらかじめ事前によく確かめておく必要があります。
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認知症保険のメリット・デメリット
認知症保険のもっとも大きなメリットは、認知症家族の介護を行う家族の負担を減らすことができることです。ふたつの種類の保険は、どちらも認知症家族の介護を行う人の心身をサポートしてくれるものでしょう。
一方デメリットとしては、認知症患者が保険に加入していた場合、「加入している」という事実を周囲の人が知らず、保険金請求がされないままになってしまうというリスクがあるということ。これを防ぐためには、認知症を発症する前の契約を結んだ時点で、どの保険に入っているのかを家族と共有しておくことが有効的です。
認知症保険は本当に必要?
認知症保険のうち、特に認知症と診断された場合などに保険金が下りるタイプのものは、掛け金もある程度高額です。さらに、年齢が上がれば上がるほどリスクが高くなることから、保険料も高くなっていきます。その分の掛け金をそのまま貯金しておくことで、ある程度認知症に対するリスクに備えることもできるでしょう。認知症保険に本当に加入する必要があるのかどうかは、掛け金と保険金を受け取れる条件、受け取れる金額を十分に比較した上で検討する必要があります。
一方、損害賠償についての保険は、掛け金も低額で負担が少ない傾向です。通常の介護費用等には使えませんが、万が一のときに、多額の賠償金や裁判費用が必要になるかもしれないというリスクを考えると、入っておいた方が安心だといえるでしょう。カバー範囲や損害賠償の上限額に注意して保険を選ぶことが大切です。
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