地震保険の相場はいくら?火災保険とセットでしか入れない理由も詳しく解説!

リリース日:2021/03/31 更新日:2024/11/01
菊地祥
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ファイナンシャル・プランナー(3級FP技能士)
菊地祥

※本著者は楽天カード株式会社の委託を受け、本コンテンツを作成しております。

専業ライターの菊地です。株式・投資信託8年目。もっとお金やライフプランについて知りたいと思い、2018年にFP技能士3級を取得しました。現在は2級取得を目指して勉強中です。お金に関するあらゆる専門知識を、分かりやすく説明します。

地震などの災害時に被害を受けた建物・家財に対して補償を受けられる地震保険。地震保険は単独で入ることができず、火災保険とセットでの加入が必要です。ここでは、地震保険の特徴や火災保険とあわせて加入が必要な理由など、基礎的な知識について解説します。

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  1. 地震保険とは?
  2. 地震保険の相場はいくら?
  3. 地震保険が火災保険とセットでしか入れないのはなぜ?

地震保険とは?

地震保険とは?

地震保険は、地震・噴火またはこれらによる津波など、火災保険の適用外の災害を原因とする住居や家財の被害を補償するものです。地震の発生は予測が難しく、被害も甚大になることから、保険金の一部を政府が負担しています。そのため、どの保険会社を通じて加入したとしても保険料や補償内容は各社基本的に同じ内容となっています。

地震保険の補償範囲

地震保険の補償範囲は、「居住の用に供する建物および家財(生活用動産)」と定められています。つまり住居そのものと、住居内で使用している家具・家電などのことです。ただし、工場や事務所など居住用ではない建物と、ひとつあたりの金額が30万円を超える宝石や自動車、有価証券などについては、補償の対象外となります。

契約によって、補償の対象を建物のみ・家財のみ・両方のいずれかから選択することも可能です。

地震保険の保険金額

地震保険は火災保険とは異なり、災害によって受けた損害額を保険金として受け取るものではありません。受け取る保険金額は、建物や家財道具の損壊状況に応じて次のように変化します。

損壊状況の区分は、全損・大半損・小半損・一部損の4種類です。

地震保険における損壊状況の区分と支払われる保険金額

損害の程度 保険金額
構造の損害額
※建物の時価額に対する割合
消失・流失した床面積
※建物の延床面積に対する割合
家財の損害額
※家財全体の時価額に対する割合
※地震保険金額に対する割合
全損 50%以上 70%以上 80%以上 100%
大半損 40~49% 50~69% 60~79% 60%
小半損 20~39% 20~49% 30~59% 30%
一部損 3~19% 床上浸水など 10~29% 5%

※平成29年以降に保険期間がはじまる契約の場合の区分です。

 

建物・家財の損壊状況がどの区分にあたるかは、保険会社の担当者が状態を現地で確認したうえで査定し確定します。損害があったとしても、「一部損」にあたらないような軽微なものと認定されれば、保険金は支払われません。

地震保険の加入方法

地震保険は、必ず火災保険とセットで加入が必要です。地震保険単独では加入できないため、注意しましょう。地震保険の契約金額は、火災保険の契約金額に対して30~50%の範囲で設定できます。すでに火災保険にのみ加入している場合は、契約期間の途中からでも地震保険の加入が可能です

火災保険とは?

火災保険とは、火災などの自然災害や盗難などによって建物や家財などが損害を受けたときに、損害を補償する保険です。火災以外にも「落雷」「破裂・爆発」「風災・雹(ひょう)災・雪災」「水災」「水漏れ」「盗難」など、補償対象は幅広く、主に建物や家財の損害を補償するための保険です。

 

商品によって補償内容が異なるため、自分は何が必要かを考慮したうえで補償内容を検討しましょう。

地震保険の相場はいくら?

地震保険の相場はいくら?

地震保険の保険料率は、建物の構造や住んでいる都道府県によって異なります。これは、建物の耐震性や地域ごとの地震の起きやすさによって、予想される被害額が変わるためです。主に鉄骨・コンクリート造りの建物で、保険金額1,000万円あたりの1年間の保険料率は、一番安い都道府県では7,300円、一番高い都道府県では2万7,500円です(※)。一方で、主に木造の建物は同じ条件でも、一番安い都道府県が11,200円、一番高いところで4万1,100円と、鉄骨・コンクリート造りの建物に比べて保険料率が高く設定されています。

 

※2022年10月1日以降に保険期間がはじまる契約が該当します。

長期契約の保険料

契約期間が2年から5年の長期契約(※)の保険料は、1年間の保険料率に長期係数をかけて計算され、1年の契約よりも割安となります。

 

※長期保険料払込特約条項を付加した契約に限ります。

保険料の割引制度

建物の耐震性能などを基準にした保険料の割引制度もあります。割引制度は4種類あり、条件を満たしている場合10%~50%の割引が適用されます。

 

  • 免震建築物割引:割引率50%
  • 耐震等級割引:耐震等級に応じて割引率10%~50%
  • 耐震診断割引:割引率10%
  • 建築年割引:割引率10%



地震保険が火災保険とセットでしか入れないのはなぜ?

 地震保険が火災保険とセットでしか入れないのはなぜ?

地震保険が火災保険とセットでしか加入できない主な理由は、地震保険が政府によるバックアップ(再保険)がなければ維持の難しい商品であるためです。地震は予測の難しい災害で、かつ規模によっては被災地域の被害が甚大となります。そのため、民間の保険会社では損害を補償しきれなくなるリスクがあるのです。

また、地震保険制度は被災者の生活の安定を目的として制定されました。通常の保険商品とは違って公共性が高く、保険料はできる限り低くしなければならないことが地震保険法で定められています。そのため、政府が地震保険責任の一部を引き受けて運営を支えることはもちろん、火災保険の付帯とすることで、地震保険そのものにかかるコストを抑えているという側面もあります。

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※この記事は2024年9月時点の情報をもとに作成しております。

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このテーマに関する気になるポイント!

  • 地震保険とは?

    地震保険とは、地震、噴火またはこれらによって発生した津波によって、建物や家財が損害を受けた場合に保険金が支払われる保険制度です。

  • 地震保険の相場はいくら?

    地震保険の保険料率は、建物の構造や住んでいる都道府県によって異なります。主に鉄骨・コンクリート造りの建物で保険金額1,000万円あたりの1年間の保険料率は、一番安い都道府県では7,300円、一番高い都道府県では2万7,500円です。

  • 火災保険とセットでしか入れない理由は?

    地震保険は、政府によるバックアップ(再保険)がなければ維持の難しい商品だからです。




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