社会保険とは?医療、介護、雇用などわたしたちを守る制度について
スポーツ保険には個人と団体が存在。どんな補償があるのかチェック
地域のクラブ活動や会社のサークルでスポーツを行っている最中にケガや事故が起こったらどうなるかを不安に感じることはありませんか?子ども会やPTA活動でイベントを企画する立場になった場合は、参加者の安全管理も考えなくてはいけません。もしものときのために知っておきたいスポーツ保険の基礎知識を見ていきましょう。
もくじ
・スポーツ保険?どんな保険?
・スポーツ保険の団体と個人の違い
・国内と海外でも何か違いがあるの?
・スポーツ保険の補償例
スポーツ保険?どんな保険?
スポーツ保険とは、スポーツや文化活動、ボランティアなど地域やコミュニティ単位の活動に関わる商品のこと。スポーツ保険で補償される内容は、大きく分けて3つあります。
傷害保険:突発的な事故で通院や入院、手術が必要になったときの費用をサポートします。熱中症や食中毒なども障害保険の範疇(はんちゅう)なので、夏場のイベントには不可欠です。
賠償責任保険:他人にケガをさせてしまった・他人のモノを壊してしまったなど、法律上の賠償責任にかかる費用を保険で補償し、高額な負担がかかることがないようにサポートできます。
突然死葬祭費用保険:急性心不全・脳内出血など活動に参加している最中の突然死に対して、葬祭費用を補償します。
スポーツ保険の団体と個人の違い
スポーツ保険にもいろいろな種類があって、団体・個人に分けられます。団体のスポーツ保険では、公共財団法人スポーツ安全協会が扱う商品を検討するのが一般的です。運営者がリスクヘッジの手段として加入していることが多く、個別の申請はいりません。スポーツ安全協会の保険では、活動内容や参加者の年齢層に応じた加入区分が決まっています。名簿を提出することにより一定の補償が約束される仕組みですから、新しいメンバーが入るごとに事務手続きが必要です。
個人のスポーツ保険は、選択肢がたくさんあります。ゴルフや登山、ウィンタースポーツなど、レジャーシーンの万が一に備えるため、単発で加入するものが主流。1日500円など手頃な値段で必要な補償を準備できます。基本は個人単位となりますが、ゴルフコンペの幹事が保険契約者となって参加者の補償を準備するなど、柔軟な契約形態を検討できるものも多いようです。会社や学校の行事の企画を担当する際には、必要に応じて検討しましょう。
また、個人単位のスポーツ保険は、国内旅行保険でも代用できます。クレジットカードについてくる保険では十分な補償がなされないケースも多いため、企画内容に応じた追加を考えてみましょう。国内旅行保険にも、500円や1,000円など手頃な保険料で加入できる商品はたくさんあります。
国内と海外でも何か違いがあるの?
一般的なスポーツ保険は、国内の活動を前提とした商品です。海外での活動は免責事項とされることが多く、対象外となってしまいます。免責事項は、商品内容に明記されているはず。必ず事前にチェックして、目的に応じた保険選びが必要です。
では、海外の活動で保険を使いたいときにはどうすればよいのでしょうか。スポーツ保険の代わりとして候補になるのは海外旅行保険です。海外旅行保険とは、その名の通りに海外旅行に行った先でのトラブルに備える商品。単なる旅行を対象にした商品のほか、出張やワーキングホリデーなど、目的に応じた使い分けができるようになっています。
海外旅行保険を選ぶ際の注意点は、対象にしている内容を調べることです。スカイダイビング、ロッククライミングなど危険を伴うスポーツは補償対象外とされるケースが多く、事前の確認をオススメします。商品説明に明記がなくても、予定しているスポーツをあらかじめ告知し、保険会社の判断をあおぎましょう。告知しないで危険なスポーツに挑戦して事故やケガが起こっても、保険金が支払われないケースがあります。悪質な告知義務違反と判断されればスポーツをしている最中以外の補償も受けられないリスクがあり、安心材料にはなりません。
スポーツ保険の補償例
中学生以下の子どもがスポーツ活動(地域のサッカークラブ)に参加してトラブルに合ったと仮定します。運営団体がスポーツ安全保険に加入していたら、どんなときにどんな内容の補償が期待できるかを見ておきましょう。
◎練習場に行く途中の交通事故
中学生以下・スポーツ活動の加入者区分は「A1」です。団体活動中と往復中の事故には、死亡保険金・後遺障害保険金・後遺障害・入院保険金・手術保険金・通院保険金が必要に応じて支払われます。入院7日・通院3日のケガだったら、入院日額4,000円×7日で2万8,000円と通院日額1,500円×3日の4,500円。合計すると3万2,500円の保険金が支払われて、経済的な負担を軽減できます。
◎クラブ活動中に急性心不全で亡くなった
加入区分「A1」の突然死に対する保険金は、180万円を限度とした葬祭費用の実額です。通夜や火葬、戒名料、墓石の購入費用、香典返しなど葬祭に要した費用の全額が対象となり、支出内容が分かる資料を提出することにより保険金が支払われます。個人的に入っていた保険で保険金が支払われていたら、その分を差し引いた金額が支払の範囲です。
このようにいろいろな補償がついてくるスポーツ保険ですが、すべてのクラブやサークルが加入しているわけではありません。参加団体を検討する際には保険の加入状況を聞き、安全管理体制が整っているところから選択するのが安心でしょう。参加する団体のスポーツ保険の補償内容をよく読み、保険金が支払われる事象や免責事項を知っておくことも大切です。ケガや事故はいつ起こるか分からないものだからこそ、危機管理をきちんとしましょう。
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