投資をしたことのない38歳が「7歳から投資が学べる」ボードゲームで勉強してみた

リリース日:2023/08/30 更新日:2024/09/13

投資というものがある。株式や投資信託、FXなどさまざまなものが存在しているらしい。NISAやiDeCoをやっているという人も周りにいる。投資は身近な存在であるといえるだろう。

 

この記事を書いている地主です!

 しかし、私は投資をしていない。株価も相場もまったく気にしないまま38歳になってしまった。その要因として、いまいち投資について理解できてないことがある。さらに「投資って怖い」と漠然と思ってもいる。

 

「7歳から学べる投資ゲーム」です!

 そうは言っても難しい勉強はしたくない。そこで見つけたのが「7歳から学べる投資ゲーム」というボードゲームだ。このゲームをプレイすると、7歳の子供でも投資を理解できるようになるという。

 

「7歳から学べる投資ゲーム」の中身はこんな風になっています

 「7歳から学べる投資ゲーム」のプレイ人数は2~4人で、1ゲームは15~30分で終わる。シンプルで気軽にできるゲームといえる。確かに、これなら7歳の子供でもできそうな雰囲気だ。

そして、7歳の子供が投資を理解できるなら、38歳の私も理解できるはずなのだ。このゲームで投資を理解したいと思う。

  1. 「7歳から学べる投資ゲーム」をプレイしてみる
  2. 各プレイヤーの性格が出る
  3. なぜ投資がテーマのボードゲームを作ったのか
  4. 「7歳から学べる投資ゲーム」を通して社会のいろいろなことを感じてほしい
  5. 投資を学んでおけば、必要な時に必要なスタイルでできる

「7歳から学べる投資ゲーム」をプレイしてみる

「7歳から学べる投資ゲーム」制作者のしんどうこうすけさん。株式会社コルク取締役副会長という顔も持つ。2023年7月に「NISAが学べる投資ゲーム」も発売した

今回はただプレイするだけではなく、このゲームを作ったしんどうこうすけさんもお呼びした。しんどうさんは「変顔ポーカー」や「どうぶつサッカー」など多くのボードゲームやカードゲームを作り出してきた方だ。

 

 

3人でプレイします!

 今回は、編集部の編集Aさんと編集Bさんと私の3人でプレイする。しんどうさんはゲームマスター(ゲームの進行を取り仕切る人)として加わっていただいた。


このゲームは、本来ゲームマスターを必要としないけれど、ゲームを1番知っている人の立場から、それぞれのプレイヤーの動きを見てもらい、ゲーム終了後に感想をいただこうと思う。

 

 

ゲーム開始!

 

まず1人につき、10円配ります。プレイヤーが1ターンでできることは、「スーパーで働く」「お店を買う」「株を買う」「貯金をする」です。

 

全部で9ターン行います。9ターンが終わった時に1番手持ちのお金が多い人が勝ちです。ちなみに手持ちのお金がマイナスになったら、その時点で負けです!

 

誰から始めますか?

 

1番最近銀行に行った人から始めましょうか。

 

Bさんが1番最近銀行に行ったとわかったので、Bさんから始める。そして、Bさんは何の迷いもなく「貯金します」と言って持ち金の大半を貯金した。

 

貯金すると、金額にあわせて次のターンから1ターンごとに利息がもらえます。ただし、1ターンの中で「貯金をする」「貯金を下ろす」は同時にできないので、注意してください。

 

1ターンでできることが少ないですね! 9ターンで人よりもお金を貯めなくちゃいけないと考えると、大変そうです。

 

そのとおりです。人生って忙しいものなので!

 

9ターンという短さがゲームを加熱させる

 Aさんは5円を払ってホテルの株を買った。

 

株を買いましたね。それではサイコロ振りましょう。実はけっこう危険な状態です。サイコロの結果次第では、大変なことになりますよ!

 

 

このゲームでは株を買ったり、お店を買ったりするとサイコロを振ることになる。サイコロには晴れ、雨、雷がある。どれが出るかによって、株やお店の収益が変わってくる。

 

Aさんはホテルの株を持っている。この場合は、晴れが出たら+5円、雨が出たら−4円。雷が出ると株を没収される。

 

Aさんは晴れを出したので+5円だ。人のお金が増えると悔しく思う私は意地汚い人間なのだろうか。

 

 

 

サイコロがゲーム性を高めていると思う!

 

いよいよ私の番ですね。私はラーメン屋を買います!

 

いいんですか? 10円の手持ちで10円のラーメン屋を買うと手持ちがゼロです。手持ちがゼロの状態で、マイナスが出たら、その時点で負けですよ!

 

でも、ラーメンはおいしいから!

 

このゲームは、子供が投資を理解することを狙いにしています。また、それ以上に「お金は大事に使わないといけない」とも思ってほしいんです。…本当に手持ちのお金全部を使って、ラーメン屋を買いますか?

 

買います、ラーメンはおいしいので!

 

 

ここで私はサイコロを振ることになる。ラーメン屋の場合は、晴れだと+3円で、雨だと0円。サイコロの結果は…。

 

 

晴れが出て+3円を得ました!

参加者全員が1ターン目を終えた。まとめると、私はラーメン屋から収益を得た。Aさんはホテルの株から収益を得た。Bさんは貯金をしただけだ。ここからどうなるのだろうか。

 

各プレイヤーの性格が出る

このゲームの面白いところは、プレイヤーの性格が出ることだ。Bさんはその後も貯金を続け、毎ターンごとにもらえる利息を増やしていった。

 

Aさんはさらに株に手を出し、お店経営にも手を出した。しかし、サイコロの結果が災いして、手持ちのお金がマイナスに。

 

 

Aさん、マイナスですよ! 勝った! 俺は勝った!!!

 

 

その直後、私は株で失敗してマイナスになりました!

 

Aさん、さっきはなんかすみませんでした!

 

マイナスで終わるにしても早すぎる! Aさんも地主さんも勝負しすぎなんです。今回はこの状態から特別にお金をあげるので、ゲームを続けましょう。

 

 

このように仲間内でやるときはルールを柔軟に変えられるのも、ボードゲームの面白いところだと思う。
ゲームは最終的にBさんが圧倒的な勝利で終わった。私とAさんがどんどん株を買ったり、お店を買ったりしているのに、Bさんは貯金を続け、利息を毎ターンごとに受け取っていたのだ。


そして、Bさんはある程度お金が貯まり、余裕が出たタイミングで、株やお店を買う。結果として、ほとんど損らしい損をせず、ゲームを進めていった。

 

 

ゲームは本当に楽しい!

  そして、Bさんは勝ったけれどあまり喜んでいなかった。「こんなもんでしょ」的な感じだった。彼はきっと投資に向いているんだろう。

 

 

良いゲームでした! 

投資というものが体験できるゲームだった。自分にはコントロールできない要因で、お金が増えたり減ったりする。


そして、重要なのはお金が減ったとしても、マイナスにならないことだと思う。もっとも、Bさんのお金はほとんど減らずに、ずっと増えていたけれど。




なぜ投資がテーマのボードゲームを作ったのか

ゲームを終えたので、ここからは制作者のしんどうこうすけさんにお話をうかがっていく。そもそもなぜ、このゲームを作ったのだろうか?

 

なぜ「7歳から学べる投資ゲーム」を作ったんですか?

 

投資のゲームって世の中にないと思っていたんですよ。クリエイターとしては、世の中にないものを作りたい。最初のきっかけはそうでした。

 

なぜ今まで投資のゲームはなかったんですか?

 

投資には「損して得取れ」という面があります。これをボードゲームで表現すると、「いまは2歩下がって、後で3歩進む」のような感じになってしまうんです。子供たちって、コマをどんどん前に進めたいですよね? だから投資のゲームって、なかなか面白く作れなかった、というのがあると思います。

 

でも、「7歳から学べる投資ゲーム」は面白かったです!

 

「天気」の要素を取り入れたことが大きかったですね。天気を入れることを思いつく前は、「7歳から学べる投資ゲーム」もあまり面白くならなかったんです。

 

ふと思ったのですが、なぜ「7歳から」なんでしょうか?

 

当初は3歳とか5歳くらいからでもできるゲームにしたかったんです。実際にゲームを作って、試作品をお子さんとかにやってもらってみたら、5歳がプレイするのは厳しかったですね。理解してくれたのは最小でも7歳でした。

 

5歳だとどんなところが難しかったんでしょうか?

 

お金を一時的に減らしてまで、増やしたいと思っていない。つまり「損して得を取る」ということをまだ理解できないんです。そもそも最初にもらえる10円で楽しんじゃっている子がいますからね。自分のターンで、お金を使わないという。これだとゲームになりません。

 

ある意味ではお金の大切さを1番理解してる可能性がありますね!

 

確かにこれだけで楽しいかもしれない

「7歳から学べる投資ゲーム」を通して社会のいろいろなことを感じてほしい

「7歳から学べる投資ゲーム」には「スーパーで働く」「貯金をする」「株を買う」「お店を買う」があります。投資以外にもやることがありますよね?

 

これも、それぞれに子供たちに知ってほしかったことがあるんです。


「スーパーで働く」は、ターンを消費してお金が入ります。働くということは、自分の時間を捧げるという側面がありますよね。

 
「貯金をする」は、手持ちのお金を一時的に使えなくして、利息が入ります。これは、「お金の中にはすぐ使えないものもある」ということです。

 
「株を買う」は、天候という不確定要素でお金が入ったり、出て行ったりします。自由にならないことで、一喜一憂することになります。

 
「お店を買う」は、買うときにたくさんのお金がかかるんですが、買った後にお金が出て行くリスクは低めに設定しています。お店を買う、つまり自分のお店を持つことって、もう生き方そのものじゃないですか。会社に勤めない選択もあると知ってほしかった。

 

難しい話ですが、ゲームをやった後だとすんなり入ってきますね!

 

もちろん、これらがそれぞれの本質というわけじゃないですよ。私が知ってほしい部分をゲームを通して抽出したということですね。

 

すごく楽しかったし、しんどうさんが言いたいことが伝わるゲームだと思いました。

 

このゲームって1回が短いし、場所もとらないし、簡単にできますよね? こんなにコンパクトなパッケージで楽しく社会を学べるものって、なかなかないと思っています。

投資を学んでおけば、必要な時に必要なスタイルでできる

ちなみに、しんどうさん自身は投資をしているんですか?

 

僕自身は投資に向いてないと思って、ほとんどやっていないんです。でも、金(きん)は時々買っています。

 

 

金(きん)? どうしてですか?

 

なんだかわけもなく、お金を使いたくなるときって、あるじゃないですか。そんな時に金(きん)を買うと、無駄遣いを防げると思って。

 

資産になるし、わけもわからず要らないものを買っちゃうより、良さそう! そういうところから投資に入るのもアリですね。

 

 

投資が何なのか、社会がどうなっているのか。それがわかりやすく簡潔に学べるのが「7歳から学べる投資ゲーム」だった。

本当に子供でも遊べるゲームだったし、詳しくない大人の自分でも投資を知るきっかけとして良かったと思う。もちろん子供がいる人は一緒にやっても楽しそうだ。


ゲームとして投資が学べるので面白い。学びはあるけれど、勉強っぽくないし純粋にゲームとして面白い。もう投資に対する漠然とした「怖い」という気持ちは薄れたと思う。


ゲームが終わった後に「すぐに投資をしよう」とまでは思わなかったが、「投資を知らないからやらない」ではなく、「投資を知っているけどやらない」でも良いのだ。知っていれば必要と感じたタイミングで始めても良いわけだし。


これを入り口にさらに学ぼうという気になった。

 

 

明るい未来が見えた気がします!

編集:はてな編集部

屋内の写真:小野奈那子

屋外の写真:地主恵亮 




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地主恵亮
この記事を書いた人
地主恵亮

※本著者は楽天カード株式会社の委託を受け、本コンテンツを作成しております。

1985年福岡生まれ。基本的には運だけで生きているが取材日はだいたい雨になる。著書に『妄想彼女』(鉄人社)、『探検! 発見! わたしたちの地域デザイン』(東京農業大学出版会)などがある。

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