アメリカ大統領選挙の仕組みと日程を徹底解説!選挙の流れを知ろう
4年に1度実施されるアメリカ大統領選挙。大統領が選ばれるまでのプロセスは日本の選挙とまったく異なるものです。ここでは、独特な手続きで進められるアメリカ大統領選挙の仕組みと選挙イヤーの日程について解説しています。
2020年のアメリカ大統領選挙の投票日
2020年のアメリカ大統領選挙の投票日は11月3日(火)でした。アメリカ大統領選挙の投票日は、11月の第1月曜日のあとの火曜日と法律で決まっています。なぜ11月の第1月曜日のあとの火曜日なのでしょうか?
この日程が定められたのは1845年のことです。当時はアメリカ国民の多くが農業に従事するキリスト教徒でした。農業の繁忙期で忙しい時期や、キリスト教徒の安息日にあたる日曜日は投票日にはふさわしくありません。昔は投票所まで馬車などで通う人もいたため、広いアメリカで投票所に行くには月曜日では間に合わない人もいたことから火曜日になったという経緯があります。
アメリカ大統領選挙の仕組み
大統領選挙の有権者になるための要件は、アメリカ国籍で、満18歳以上であることです。それを踏まえて、アメリカ大統領選挙の仕組みについて解説していきます。
まず、アメリカには50の州があり、テキサス州、ニューヨーク州、カリフォルニア州など、それぞれの州ごとに「選挙人」が割り当てられています。選挙人は各州の人口に応じて割り当てられていて、選挙人が多い州はカリフォルニア州55人、テキサス州で38人、フロリダ州で29人などです。少ないところではワイオミング州など選挙人が3人という州もあります。
アメリカ大統領選挙では、この「選挙人」の過半数を得た大統領候補が、次期アメリカ大統領となります。選挙人は全部で538人。したがって、今回はジョー・バイデン氏とドナルド・トランプ氏のどちらかが270人の選挙人を獲得すると勝利となります。
有権者はそれぞれ候補者、2020年であれば民主党の候補者(バイデン氏)か共和党の候補者(トランプ氏)に投票します。投票結果は州ごとに集計。勝利した候補がその州の選挙人を総取りします。例えば、カリフォルニア州において、共和党よりも民主党のほうが得票数が多かった場合は、どんなに得票数が接戦だったとしても、すでに決まっている選挙人55人を民主党が総取りできます。
得票数の比率に応じて選挙人を割り振る州が2州ありますが、ほとんどの州が総取り制を採用しています。つまり、選挙人が多い州を制したほうがより有利となります。
スケジュール(日程)
アメリカ大統領選挙のスケジュールは以下のようになっています。
1. 立候補
まず、大統領になりたい人が立候補をします。
2. 党員集会・予備選挙
各候補は所属する党の正式な大統領候補になるため、自らを支持する代議員を獲得しようとします。代議員とは、各党の大統領候補を指名する全国党大会に出席することができる、州代表の党員のことです。
代議員を選ぶ方法には、党員集会と予備選挙があります。党員集会は党の話し合いで代議員を決める方法で、予備選挙は有権者が投票して代議員を決める方法です。予備選挙には、党員しか参加できない「閉鎖型予備選挙」と有権者なら誰でも参加できる「開放型予備選挙」があります。どちらの方法で代議員を選ぶかは州によって異なっています。
この党員集会・予備選挙は、いわば党内の代議員の奪い合いです。思うように代議員を獲得できず、党の大統領候補に指名される可能性がなくなった候補は全国党大会を待つことなく、大統領候補指名争いから脱落していきます。
アメリカ大統領選挙に関連して、スーパーチューズデーという言葉をテレビや新聞で見たり、聞いたりしたことがあるかもしれません。スーパーチューズデーとは党員集会や予備選挙の日程が集中する日のことです。
2020年の選挙では3月3日がスーパーチューズデーにあたり、14の州で予備選挙などが開催され、代議員の3分の1が決まる重要な日になりました。スーパーチューズデーにどれだけの代議員を獲得するかで、党の候補が誰になるかが見えてくるといっても過言ではありません。
3. 全国党大会
党員集会や予備選挙の結果を踏まえ、夏の全国党大会で正式にそれぞれの党の大統領候補と副大統領候補が決まります。
4. 本選挙
本選挙では各党の全国大会で指名された候補者が(2020年であればトランプ氏(共和党)とバイデン氏(民主党))が大統領候補として各州の「選挙人」を獲得していきます。
本選挙の投票日は11月3日で、結果、バイデン大統領が当選しました。アメリカという世界一の経済大国の大統領が誰になるかは、経済情勢に大きく影響を与えます。他国の出来事だと思わずに、大統領選の結果でどのように株価が値動きをするのかを見極めるチャンスでもあります。
選挙期間中は、候補者の発言や世論調査の報道などでも株価が大きく動くことがあります。しかし情報を収集し、コツコツと投資をしていれば、そのような値動きが大きな時期もリスクを抑えて運用をすることができるでしょう。
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