育休手当(育児休業給付金)とは。取得の条件ともらえる金額や期間などを詳しく解説
育児のために仕事を休んでいる人にとって、大切な収入源になるのが育休手当。この記事では、育休手当をもらえる条件や金額、期間について紹介します。育休に入る前に、制度についてしっかり確認しておきましょう。
産休、育休についておさらい
まずは、産休、育休についておさらいしましょう。
・産休とは?
産休は、出産の準備期間である産前休業と、産後の回復期間である産後休業を合わせた休業のことです。産前休業は、出産予定日の6週間前から任意で休業開始日を決めることができます。一方で、産後は法律で8週間の休みを取得することが定められているため、本人が会社へ申し出たとしても働くことはできません。ただし、産後6週間経過し、医師に認められた場合は、申請し職場復帰することが可能です。
・育休とは?
育休(育児休業)は、子育てのために取得する休業のことです。産休と違い、女性だけでなく男性も取得できます。女性の場合は、産後休業の終わった翌日から1歳の誕生日を迎える前日まで、男性の場合は、配偶者の出産日から子どもが1歳の誕生日を迎える前日までの間で申請ができます。また、保育所に入所できないなど職場復帰が難しい場合は、最大で子どもが2歳になるまで育休を延長することが可能です。
育休手当とは
育休手当(育児休業給付金)とは、育休を取得し給料をもらっていない期間、収入を補う目的で支給される手当のことです。受給対象は、雇用保険に一定期間加入している加入者になります。派遣社員やパートでも雇用保険に加入していれば受給することができます。また、出産した女性だけでなく、配偶者が出産をした男性も受給対象です。
・育休手当をもらうための条件
育休手当をもらうには、以下の条件があります。
・育児休業前の2年間に雇用保険の被保険者期間(11日以上働いた月)が12カ月以上あること
・育児休業開始前の賃金の80%以上にあたる賃金が支払われていないこと
・育児休業中に働いている日数が1カ月で10日(10日を超える場合は80時間)以下であること
・育児休業が始まる時点で育児休業終了後に退職する予定がないこと
つまり、雇用保険に加入し1年以上働いていた経験があり、産休後すぐに職場復帰せず育休を取得していれば支給対象となります。
注意したいのが、退職する予定で育休を取得すると育休手当の支給対象にならない点です。育休手当は職場復帰することを前提とした給付金であるため、育休が終わったら退職するということは原則できません。育休途中に退職をした場合、それ以前にもらった育休手当を返却する必要はありませんが、その後の育休手当は受給対象外となります。
・育休手当でもらえる金額
育休手当でもらえる金額は育休開始からの日数によって異なり、以下の金額となります。
●180日目までは休業開始時賃金日額×支給日数×67%
●181日目以降は休業開始時賃金日額×支給日数×50%
「休業開始時賃金日額」とは、育休開始前の6カ月の給料を180で割った金額です。たとえば、育休開始前の平均賃金月給が20万円だったとします。その場合、育休開始から半年間は20万円の67%で毎月13.4万円、育休開始から半年後からは20万円の50%で毎月10万円もらえることになります。
・育休手当がもらえる期間
育休手当がもらえるのは、育休を取得して給料をもらっていない期間で、原則として子どもが1歳になる前日までです。ただし、保育園に申し込んでいるにもかかわらず、子どもが1歳になっても空きがなく入所できない場合には1歳6カ月になる前日まで、さらに1歳6カ月を過ぎても入所できない場合には2歳になる前日まで期間を延長できます。
また、母親と父親の両方が育休を取得する場合は「パパママ育休プラス」という制度が適用され、1歳2カ月になる前日まで育休期間を延長し、育休手当を受給できます。ただし、各自の育休期間は最大で1年間です。夫婦の育休を同じ時期に取得することも、育休期間の最後の2カ月は夫のみ取得するなど、ずらして取得することも可能です。夫婦でよく話し合って活用するとよいでしょう。
育休手当の申請方法
育休手当は、勤務先に申請し手続きしてもらうのが一般的です。書類に必要事項を記入し、母子手帳の写しと振込先の金融機関の通帳の写しを添えて勤務先に提出します。スムーズに育休手当がもらえるように、産休に入る前に会社の担当者から必要書類を受け取っておきましょう。
育休手当の申請は、初回の申請後、2カ月ごとに追加申請が必要です。最初の申請手続きが完了すると、勤務先を通じてハローワークから次回用の申請書が郵送されてくるので、署名・捺印し、勤務先に返送します。
育休手当は、子育てのために仕事を休んでいる間の家計を助けるための給付金です。条件や申請方法を事前にしっかり確認しておきましょう。育休は母親も父親も取得できる制度なので、夫婦でしっかり話し合うことも大切です。
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