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プライベートバンクはいくらから利用できる?メリット・デメリットも
富裕層は、普通の銀行ではなく、プライベートバンクに資産を預けることがあります。プライベートバンクがどんなサービスを行っているのか、どうすれば口座開設をできるのかなど、気になるポイントをまとめました。
プライベートバンクとは
プライベートバンクとは、富裕層向けの資産管理等を行う機関のことです。
一般的な銀行では、顧客から預かった預金を別の顧客に貸し出して、利息を得ることで利益を上げます。銀行が売り出している住宅ローンや自動車ローン、教育ローン、フリーローンなどですね。
一方、プライベートバンクでは、顧客の資金を銀行が勝手に運用したり、別の顧客に貸し出したりすることはありません。プライベートバンクは、顧客の資産を預金として預かるのではなく、あくまでも独立性の高い顧客のものとして管理するのです。
それではどうやって利益を上げているのかというと、顧客の預かり資産の0.3~0.5%程度の預かり手数料を取っているのです。さらに、資産運用等に関するアドバイスをした場合や、プライベートバンクが顧客から一任されて資産運用を行う場合などは、別途手数料が発生します。
なお、一般的な金融機関(銀行、証券会社、信託銀行等)がプライベートバンクのような富裕層向けサービスを行っているケースもあります。「ウェルスマネジメント」や「プライベートバンキング」といったサービスがそれです。
プライベートバンクのメリット
プライベートバンクでは、個人の運用方針に基づいた資産運用や資産管理が行われます。単純にリスク許容度を元にポートフォリオを組むといったことにとどまらず、富裕層ならではの総合的な資産マネジメントを行うのがプライベートバンクです。
富裕層は保有資産が多い分、自分が実際にいくら資産を保有していて、いくらの負債があり、相続が発生したときはどのくらいの税金がかかるのか、といったことを理解していない場合があります。プライベートバンクでは、このような資産状況を整理し、相続対策、事業承継、M&A、不動産売買まで、資産に関するありとあらゆるサービスを提供していくのです。
さらに、顧客の事業に関する相談や、子孫に対する教育相談、旅行や人間ドックなど、資産に関すること以外の相談や手配も行う場合があります。
このように、プライベートバンクでは富裕層向けの総合的なサービスが提供されています。資産家個人はもちろん、家族全体の資産や人生設計のサポートを行ってくれるのがプライベートバンクなのです。
プライベートバンクのデメリット
プライベートバンクのデメリットは、資産管理を依頼するのに一定のコストがかかることでしょう。日本の銀行や証券会社では、口座維持費を求められることはほとんどありません。しかし、プライベートバンクでは、多くの場合、保有資産残高に応じたコストがかかります。
また、プライベートバンクは誰でも口座を持てるというものではありません。「手厚いサービスがあるなら口座を作りたい」と思っても、プライベートバンク側の審査に通過しなければ、口座開設を断られてしまいます。
そもそも、プライベートバンクは一般の銀行のように、わかりやすく「口座開設はこちらから」といったリンクをHP上に設けていたりはしません。プライベートバンクの担当者とコンタクトを取って、バンカーと面談を行い、審査に通って初めて口座を持つことができるのです。
プライベートバンクを利用したい人にとって、このハードルの高さは大きなデメリットとなるでしょう。
なお、海外のプライベートバンク開設については、仲介業を営んでいる企業や個人もあります。しかし、このような業者を利用するときは、本当に信頼できる相手かどうかを十分に吟味する必要があるでしょう。
プライベートバンクを提供している日本の金融機関
プライベートバンクは、海外に多く見られるサービスですが、日本の金融機関でも類似のサービスがあります。たえば、3大メガバンクが提供するプライベートバンキングビジネスやウェルスマネジメントです。
また、大手証券会社や地方銀行の中にも、富裕層向けの資産管理・運用サービスを行っているところが複数あります。
どうやったら開設できる?プライベートバンク口座を持つための条件
プライベートバンクの口座を開設するための条件は、金融機関によって異なります。基準を公表していない銀行も多いため、まずは銀行とコンタクトを取り、富裕層向けのセミナーを受けたり、面談をしたりすることになるでしょう。
例えば、みずほプライベートウェルスマネジメントは、10億円以上の預け入れをしなければ口座開設ができないと言われています。これは国内のプライベートバンクの中でも厳しい条件だと思われますが、少なくとも、1,000万円や2,000万円程度の貯金では、プライベートバンクを利用するのは難しいでしょう。
多くの人にとって、プライベートバンクサービスは高根の花ですし、そもそも、一部の富裕層以外には必要のないサービスだとも言えます。自分自身で管理できる範囲の資産であれば、一般の銀行を活用するのが一番低コストで、メリットが大きいでしょう。
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