医療脱毛とエステ脱毛の2種類は、似た施術方式に見えるかもしれません。しかし、脱毛方法や施術後のサポートは大きく異なります。

・脱毛に使用する機器の違い

医療脱毛とエステ脱毛は、使用する機器が違います。

医療脱毛は、医療用レーザーを脱毛部位に照射し、毛の再生組織（毛母細胞）を壊すことで再び毛が生えないようにするものです。レーザー機器は、医療機関でなければ使用できません。

一方、エステ脱毛は光脱毛（美容ライト脱毛）と呼ばれる方法で、脱毛すると同時に一時的に毛を生えにくくする除毛・減毛の施術です。

・医師による診察の有無

医療脱毛とエステ脱毛では、医師の診察についても違いがあります。医師の診察があるのは医療脱毛で、エステ脱毛にはありません。また、医療脱毛は、病院やクリニックなど医療機関で行われる治療にあたるため、医師による診察やサポートを受けることができます。

エステ脱毛は医療行為ではありません。美容サービスという位置づけです。

・レーザー脱毛は医療機関のみ使用可能

医療脱毛で使用するレーザー機器は、医療従事者でなければ使用できないものです。エステサロンでは、出力の小さな光脱毛（美容ライト脱毛）で対応しています。

レーザー脱毛をすれば永久脱毛の効果も期待できますが、エステ脱毛では出力などの関係から10回以上受けても除毛・減毛効果にとどまります。レーザー脱毛による永久脱毛を希望している方は、クリニックなどが行っている医療脱毛での施術を検討しましょう。

・施術後の肌トラブルに対する対応方法

医療脱毛とエステ脱毛は、施術後の肌トラブルに関する対応でも違いがあります。エステ脱毛の施術後に肌トラブルが起きても、エステサロンは薬などを処方できません。一方、医療脱毛を行うのは医療機関ですので、万が一の肌トラブルに対して診察や処方箋の対応をしてくれるのが特徴的です。

もちろんエステ脱毛と医療脱毛、どちらの場合でも、火傷などのリスクはあります。施術リスクに関する説明をよく聞いた上で、慎重に判断することが大切です。

続いては、永久脱毛（レーザー脱毛）のメリットとデメリットを一つずつ確認していきましょう。

・光脱毛より少ない回数で脱毛効果を得られる

永久脱毛に用いられているレーザー脱毛は、3回～8回の施術で脱毛効果を期待できます。エステ脱毛（光脱毛）は一般的に10回以上施術を受けなければいけないため、手間と費用がかかります。

永久脱毛（レーザー脱毛）は、施術回数と脱毛効果という点でメリットのある方法といえるでしょう。

・毛根にレーザーを照射できるので長期的な脱毛効果を期待できる

永久脱毛として使用されているレーザー脱毛は、毛根まで照射できるのが強みです。毛根を破壊し、毛の再生を抑えられるので、一時的な脱毛効果に限定される光脱毛と異なり永久脱毛の効果が期待できます。

・肌への負担がかかる

永久脱毛（レーザー脱毛）は、毛根を壊すことができる反面、出力が強いため、人によって肌に痛みを感じることがあります。痛みの度合いは、毛の濃さや照射部位にもよりますが、背中や二の腕などは比較的痛みの少ない部位です。

痛みを強く感じるときは、麻酔を使用したり、冷却ガス・冷却ジェルを使用したりすることで緩和できます。しかし、妊娠中の方や皮膚に疾患がある方などには、肌や体への影響を考慮し施術を行わないケースもあります。自身の状態を医療機関に正確に伝えましょう。

永久脱毛をすればその部位からもう毛が生えないというわけではありません。永久脱毛の定義は、米国電気脱毛協会などでは「最終脱毛から1カ月後の毛の再生率が20％以下」としています。

脱毛後、再び毛の生える面積が20％以下であれば、永久脱毛の効果があったといえるでしょう。ただし、ホルモンバランスが乱れたような場合、再び毛が生えてくることもあります。