暗号通貨
イーサリアムの将来性。価格の高下と今後の成長性をやさしく知りたい
仮想通貨に関するニュースがテレビや新聞で伝えられることが多くなり、特別な人だけが行う投資ではなくなってきました。一般教養として、仮想通貨の基礎知識や主要な通貨の特徴を知っておくだけでも会話は豊かになります。ここでは、ビットコインとの比較でよく名前を見かける「イーサリアム」の値動きや主要なニュース、高騰・下落の原因について紹介しましょう。
もくじ
・ビットコインに次ぐ仮想通貨イーサリアム。それぞれの時価総額は?
・イーサリアムの価値が上がった理由とは
・いったん暴落?価格を下げた理由とは
・簡単に言うと、イーサリアムってどうなの?
ビットコインに次ぐ仮想通貨イーサリアム。それぞれの時価総額は?
2018年10月20日現在、仮想通貨の合計時価総額は23,592,165,633,563円です。ランキングトップにいるのはビットコインで、時価総額12,673,463,100,848円の独走状態。イーサリアムは2位にランクインし、時価総額は2,373,970,376,270円です。
今のところは業界トップランナーのビットコインが威厳を放っている状況ですが、今後についてはわかりません。「ビットコインのシェアをイーサリアムが奪う」と強気姿勢の専門家もいて、動向が注目されるところです。
イーサリアムの価値が上がった理由とは
2017年の頭には970円くらいだったイーサリアムは3月に5,000円を突破、5月には1万円台に乗りました。6月にはさらなる高騰を見せて5万円に迫る勢いだったものの、7月中旬に一時的な取引中止を受けて14,000円台まで暴落。11月・12月には再び相場が過熱して、2018年1月には高値18万円をつけるまでになっています。
続いて、イーサリアムの価値を押し上げた時期別の要因について簡単に見ておきましょう。
・イーサリアム企業連合
2017年2月に「Enterprise Ethereum Alliance(イーサリアム企業連合)」が設立されたことが、後の高騰の契機になっていると考えられます。イーサリアム企業連合とは、イーサリアムのスマートコントラクトという高度な技術をビジネスに応用することを目的に結成された団体です。日本のメガバンクや自動車の老舗企業も参加し、大々的な報道がなされました。
・イーサリアムETF
2017年4月後半には、アメリカの証券取引委員会がイーサリアムETFの審査を始めたとの報道がなされました。ETF審査が可決されれば、機関投資家マネーの流入や参加者の増加が期待されます。審査を始めたという報道の段階から大きな期待が集まり、高騰のきっかけとなっています。
・ICOの活発化
ICOとは、仮想通貨を使って資金調達することをいいます。ICOではイーサリアムが使われることが多く、ICOの需要が増えたことに伴い大きく相場を後押ししました。イーサリアムを活用したICOとしては、オンラインゲームのプラットフォーム関連のプロジェクトや、特殊なスーパーコンピュータ関連プロジェクトなどがあげられます。とにかく桁外れの金額を集めるプロジェクトが多く、イーサリアムに対する需要も跳ね上がります。
いったん暴落?価格を下げた理由とは
2018年に入ってからは下値探りの展開が続いています。1月の暴落は、アメリカの証券取引委員によるICO規制強化報道が発端でした。ICOによる巨額な資金調達は不正な取引に使われるリスクがあるといった見解を示し、6億ドルを調達したとされるテキサスの銀行に対してICOの差し止めを求めました。韓国ではICOを前面禁止、中国では取り締りを強化するなど世界に飛び火し、イーサリアムを含む仮想通貨全体の相場に影響を与えました。
追い打ちをかけるようにコインチェックへの不正アクセス事件が起こり、約580億円相当のNEMが流出しました。これも仮想通貨全体の急落につながり、イーサリアムも連れ安した格好です。1月末には12万円くらいだったところから、3月には一時4万円を切るまでの急激な下げとなりました。
4月は持ち直したかに見えたものの、アメリカの証券取引委員会がイーサリアムを有価証券とみなして規制強化すべきか検討しているといった報道があり、再び下げに転じます。6月中旬に「イーサリアムは有価証券にはあたらない」としましたが、潮目を変える要素にはなりませんでした。
簡単に言うと、イーサリアムってどうなの?
イーサリアムは技術的な強みが多く、将来性が期待される通貨です。送金スピードが早いことや契約の自動化ができることなど、イーサリアム独自の機能を評価する声もたくさんあります。仮想通貨の今後は、技術力が高いものほど評価されるようになるといった意見にも注目しましょう。技術格差が価格に反映される時代が来れば、イーサリアムにはプラスです。
リスク要因をあげるとしたら、仮想通貨市場自体が発展途上にあることです。イーサリアムよりはるかに安全で処理スピードが早いものが登場すれば、シェアを一気に奪われるリスクがあります。また、各国の規制の動向を正確に予測できないことも注意したいポイントです。大規模な規制が入れば、売りが売りを呼ぶ展開になる可能性も否めません。
まとめると、本質的には価値が高く魅力的な通貨と考える人が多い一方、気をつけたいリスク要因もいくつかあります。イーサリアムを買ってみようと思った人は、なくなっても惜しくはない金額から始めるとよいでしょう。
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※本著者は楽天カード株式会社の委託を受け、本コンテンツを作成しております。