暗号通貨
リップルとは?ビットコインやイーサリアムとは違うメリットと相場感
億単位のお金を稼いで話題になった人がいたり、一瞬のうちに大金を失った人がいたり。良くも悪くも仮想通貨のニュースが世間をさわがせています。今回は、2017年末から注目度が高まりつつあるリップルを取り上げて、相場の動きや知っておきたい基礎知識、ビットコインやイーサリアムとの違いについて紹介しましょう。
もくじ
・リップル(Ripple)とは何?
・ビットコイン、イーサリアムなどほかの仮想通貨との違いは?
・リップル用語とは?
・今後リップルの相場はどうなっていくか
リップル(Ripple)とは何?
リップルとは、リップル社が開発した決済・送金システムの名称です。ドルや円など国ごとで異なる通貨や銀行間でのやりとりを、よりスピーディーに安価に行うために生まれました。現在も独自システムの開発が進行しています。
アメリカに留学している娘に日本の親が仕送りをすると想定しましょう。日本円をドルに換えて国内の銀行からアメリカの銀行に送金するには、時間も手間もお金もかかります。送金者の情報や本人確認、受金者の口座情報と本人確認など非常に複雑な工程が間に入り、その度に手数料も必要です。
ここに目をつけたリップル社は、新しい送金インフラの開発に乗り出しました。仮想通貨XRPを使って送金インフラの中で異なる通貨の橋渡しを行います。リップルに投資するということは、仮想通貨XRPの売買を行うことと考えてください。
仮想通貨はRippleじゃないの?という人もいるかもしれませんが、Rippleはあくまで企業名およびシステム名です。正式な仮想通貨名・単位はXRPとなります。ちなみに、XRPのXは無国籍という意味で、RPはRip・Pleの頭文字です。成り立ちを知ると腑に落ちますね。しかし、多くの場合リップルと呼ばれることが多いため、この記事でもXRPをリップルと書いて説明していきます。
ビットコイン、イーサリアムなどほかの仮想通貨との違いは?
リップルは、質が高い決済処理をスピーディーかつ低コストで実現できる手段として注目されています。ビットコインやイーサリアムとの違いを簡単に見ておきましょう。
・中央集権的な仮想通貨
ビットコインやイーサリアムには管理者がいません。取引の記録や承認には、不特定多数の人が関わります。一方リップルはリップル社の管理のもとで取引される仕組みです。取引の承認も、リップル社が認めた企業や団体だけが担当します。
・取引速度が非常に早い
リップルの承認時間はビットコインの1,000倍早いともいわれています。ビットコインでは約10分かかる承認作業がリップルなら数秒です。仮想通貨市場は刻一刻と変化するため、10分の間に価値が変わってしまうリスクもあります。リップルを使用すれば価格変動の影響を少なくでき、取引を円滑に進めやすいというメリットがあります。
・取引コストが安い
リップルの取引コストは10分の1セントくらいです。ビットコインやイーサリアムと比較して圧倒的にコストが低く、送金手段として採用しやすい特徴があります。
リップル用語とは?
仮想通貨投資では聞き慣れない言葉が次々に出てきます。リップル投資を始めるなら知っておきたい用語の意味を見ておきましょう。
RippleNet(リップルネット)
リップルが開発している送金システムの名称です。リップルネットは、xVia(エックスヴィア)・xCurrent(エックスカレント)・xRapid(エックスラピッド)と3種類のシステムから構成されます。
xVia(エックスヴィア)
リップルネットを活用する事業者が送金状態を確認したり、請求書を添付したりするためのシステムです。照合作業や進捗確認をスムーズに行うことを目的としています。
xCurrent(エックスカレント)
国境を超えた銀行同士が取引を行う際にリアルタイムでやり取りできるように設計されたシステムのことです。送金前に取引内容詳細を送り、送金処理が終わったら完了報告が返ってくるなど一連のやり取りをスムーズにして、国際送金の利便性を高めます。
xRapid(エックスラピッド)
新興国への送金を行うときには一定のコストがかかるのが通常です。このコストをなるべく抑えて送金するためのシステムがエックスラピッド。新興国・先進国を問わず国境を超えた取引を実現して、どこへでも送金できるようにしてくれます。
PoC (Proof of Consensus・プルーフオブコンセンサス)
管理者によって承認がなされる取引検証方式のこと。ビットコインの取引検証方式はPoW・イーサリアムの取引検証方式はPoSと呼ばれています。
ブリッジ通貨
円とドルのように異なる通貨の間に入り橋渡しをする通貨のことです。リップルネットでは、仮想通貨XRPを使います。
今後リップルの相場はどうなっていくか
2017年の2月には1XRP1円くらいの価値だったリップルですが、11ヶ月で30円近くまで値上がりしました。2017年12月には一時300円をつけるまでの急騰を見せたことは、記憶に新しいところです。2018年に入っても数日は好調な相場が続き、397円の高値をつけました。その後は一気に暴落が始まり、2018年1月の安値51円をつけています。2月以降も下値探りの展開が続き、8月の安値27.9円をつけたところで反発しました。
こんなジェットコースター相場を経てきたリップルですが、今後はどんな展開になるのでしょうか。専門家によって見方は分かれているものの、システムの実用化次第という声が主流です。短期的な乱高下ではなく5年・10年といった長い目で考えたとき、大化けする可能性も秘めています。
最後に1つだけ注意点です。2017年・2018年の相場を見ればわかるように、たった1ヶ月で価値が10倍になったり8分の1になってしまったりと、非常にリスクが高い資産といえます。仮想通貨投資を始めるならゼロになってもあきらめがつくくらいの金額から、少しずつスタートしましょう。
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