ROA(総資産利益率)とは?計算方法や一般的な目安、改善方法などを解説

リリース日:2023/09/04 更新日:2024/07/11

会社が効率的な経営をしているのかを知る指標には、ROA(総資産利益率)があります。

会社を経営するうえで、ROAはしっかりと把握しておきたい数値です。これから事業の立ち上げを考えている、または、すでに事業をスタートしている経営者の中には、ROAの計算方法や一般的な目安、改善する方法などを知りたい方もいるのではないでしょうか。

ここでは、ROAの意味や計算方法のほか、一般的な目安、改善する方法などを解説しますので、ぜひ参考にしてください。

  1. ROA(総資産利益率)とは
  2. ROA(総資産利益率)の計算方法
  3. ROA(総資産利益率)の目安は?
  4. ROA(総資産利益率)が低くなるのはどんなとき?
  5. ROA(総資産利益率)を改善するための方法は?
  6. ROA(総資産利益率)を改善して経営を効率化しよう

ROA(総資産利益率)とは

ROA(総資産利益率)とは、「Return on Assets」の略称です。総資産に対する利益率を示しており、その企業が総資産を使ってどれくらいの利益を生み出したか把握できる指標です。

 

ROAの数値が高いほど、効率的に利益を生み出している企業と考えることができます。

 

また、ROAと類似した指標にはROE(自己資本利益率)があります。ROEは「Return on Equity」の略称で、株主が出資する自己資本に対してどのくらいの利益を上げているかを示す指標です。

 

ROAとROEは、どちらも企業の収益性を判断する材料として重要視される財務指標です。

 

  • ROA:企業の総資産に対する収益性を示す
  • ROE:株主が出資した自己資本に対しての収益性を示す

ROA(総資産利益率)の計算方法

ROA(総資産利益率)の計算では分母に総資産の数値をおきます。
総資産は流動資産や固定資産などを含めた全資産のことなので、ROAを算出するためには、まず総資産の算出が必要です。

 

ROAを計算する流れは以下です。

 

  • 総資産=負債と純資産の合計(貸借対照表)
  • 総資産利益率=純利益÷総資産×100

なお、ROAの計算では、分子に営業利益や経常利益などが使われることもあり、それぞれ総資産営業利益率や総資産経常利益率などと呼ばれます。

ROA(総資産利益率)の計算例

ROA(総資産利益率)の具体的な計算例を紹介します。
例えば当期純利益が3億円、総資産が100億円の企業Aと当期純利益が10億円で総資産が400億の企業Bがあるとします。

 

  • 企業AのROA:3億円÷100億円×100=3.0%
  • 企業BのROA:10億円÷400億円×100=2.5%

一見すると純利益、総資産ともに高い企業Bのほうが良いように感じますが、ROAが優れている企業Aのほうが効率的な経営ができていると考えられます。

 

このように、ROAは見た目の数値に惑わされずに、経営状態を把握する指標になります。




ROA(総資産利益率)の目安は?

ROA(総資産利益率)は「一般的に○%以上が目安」と言われることもありますが、業界によって数値が上がりにくいケースもあります。

 

業種や企業の規模によって数値の目安は異なるため、ROAを見るときは同業種、同規模の企業の数値と比較することが大切です。

ROA(総資産利益率)の目安【業種別例】

業種ごとのROA(総資産利益率)が気になる方もいると思います。
具体例として2020年度の製造業、電気・ガス業、情報通信業、卸売業、小売業のROAの平均値を紹介するので、参考にしてください。

 

なお、数値は、経済産業省発表の「2021年企業活動基本調査速報」をもとに算出しています。

ROA(総資産利益率)が低くなるのはどんなとき?

ROAが下がるときは、主に以下が考えられます。

 

  • 利益が出ていないとき
  • 金融機関からの借入により資産が増えたとき

「純利益÷総資産×100」という計算式からも考えられるように、ROAが下がる傾向があるのは主に総資産が増えて純利益が出ないときです。

 

例えば新規事業の立ち上げに伴って金融機関から融資を受けており、まだ利益が出ていないときはROAが下がる原因になると考えられます。

 

ただし、このような場合は将来的にROAが高まる可能性があるので、一概にROAが下がっているから収益性が低いということにはなりません。

ROA(総資産利益率)を改善するための方法は?

ROA(総資産利益率)を改善するために必要なことは、以下の2つが考えられます。

 

  • 純利益を増やす
  • 総資産を減らす

純利益は、経常利益から特別損益や法人税などを差し引いて算出します。そのため、経常利益を上げれば自ずと純利益が増えることになります。

 

経常利益は、売上高や営業外収益を増やせば上がる可能性はありますが、安定した経常利益の増加を目指すのであれば経費を見直して削減することも大切です。

 

また、借入金の返済や買掛金の支払いをすれば負債が減って総資産が減少します。
そのほか、不要な固定資産の売却なども、総資産を減らす手段として考えられます。

ROA(総資産利益率)を改善して経営を効率化しよう

ROA(総資産利益率)は総資産に対する利益率を示しており、その企業が総資産を使ってどれくらいの利益を生み出したかを示す財務指標です。

 

ROAの目安は業種、企業規模によって異なるため、同種の数値と比較をすることが大切です。ROAは「純利益÷総資産×100」で算出できるので、自社のROAを算出し、他社と比較をしてみてください。

また、ROAを改善するためには、経費の削減も効果的です。経費削減には、楽天プレミアムカードの付帯カードである楽天ビジネスカードがおすすめです。

 

楽天ビジネスカードで経費の支払いを一本化すれば支出をまとめて管理できるため、無駄な支出などが明確になり、業務の効率化や、振込コストの削減が期待できます。

 

そのほか、楽天ビジネスカードには「Visaビジネスオファー」が付帯するため、ビジネスシーンで活用できる多彩なサービスも豊富にあります。

 

この機会にぜひ申し込みをご検討ください。

 

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※この記事は2023年8月時点の情報をもとに作成しております。

このテーマに関する気になるポイント!

  • ROA(総資産利益率)とは何?

    ROA(総資産利益率)は総資産に対する利益率を示した指標です。「純利益÷純資産×100」で算出することができます。

  • ROA(総資産利益率)の目安はどのくらい?

    ROAは業種によって異なるので、比較するときは同業種の数値と比べることが大切です。

  • ROA(総資産利益率)を改善する方法は?

    ROA(純資産利益率)を改善するためには「純利益を増やす」「総資産を減らす」ことが必要です。純利益を増やすためには経費の削減も効果的です。




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この記事を書いた人
sapporo.k

※本著者は楽天カード株式会社の委託を受け、本コンテンツを作成しております。

ライターとしてクレジットカード関連の記事を多数執筆。自身も普段から複数枚のクレジットカードや電子マネーを使い分けて、キャッシュレス生活を満喫しています。読者にとって「わかりやすい」かつ「役立つ情報」を発信していきたいと思っています。

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