ETCカードを利用する場合、一般的に車載器に挿入した状態でETC車専用レーンを通過します。しかし、料金所のスタッフがいるレーンであれば、ETCカードを手渡しする形での支払いも可能なことがあります。また、精算機での支払いも可能です。

なお、ETCカードにはいくつか種類があり、その中にはNEXCO東日本・中日本・西日本がETCの利用を前提とした大口・多頻度割引制度のために発行するカード「ETCコーポレートカード」もあります。

ETCコーポレートカードは、車載器の利用を前提として作成されているETCカードなので、ETCレーン以外で手渡しする形では利用できない点には注意しておきましょう。

ETCカードを利用して料金所で手渡しで支払う方法の一例を、以下で紹介します。

1. 一般レーンにいる料金所のスタッフに車載器に挿入しているETCカードを直接手渡す
2. 料金所のスタッフが車載器の有無を確認する
3. 料金所のスタッフが課金処理をしたあとETCカードの返却と利用証明書を渡してくれるので、ETCカードは車載器に挿入し、利用証明書は高速道路を出るまで持っておく

なお、利用証明書を紛失すると、再度料金を支払う必要があるため注意しましょう。

ETCカードを料金所で手渡しするときの注意点としては、「料金所のスタッフがいる一般レーンを利用する」「割り引きが適用されない」といったことが主に挙げられます。

それぞれの注意点について、以下で詳しく説明します。

普段はETCカードを車載器に挿入して走行しているものの、何らかの理由で車載器が壊れてしまうことがあるかもしれません。

そういった場合は、料金所のスタッフがいるレーンを利用しましょう。普段どおりにETC車専用レーンのほうに入ってしまいがちですが、先ほど少し触れたように、ETC車専用レーンにはスタッフがいないので通過ができないうえ、高速道路の車の流れを乱す原因にもなるので注意しましょう。

ETCカードを利用することで、高速道路料金の各種割り引きを受けることができます。割り引きの種類はNEXCO東日本・中日本・西日本・首都高速などによって異なりますが、NEXCO東日本・中日本・西日本が共通で設けている「平日朝夕割引」「休日割引」「深夜割引」の概要は、以下のとおりです。

休日割引および深夜割引では、実際に高速道路を利用するときに支払う料金が30％割り引きになります。平日朝夕割引では、対象の時間帯に高速道路を利用した回数に応じて、通行料金のうち最大100km相当分の30％、または50％が還元されます。

しかし、入口と出口を無線通行することが割り引きの条件になっている場合は、手渡し走行では割り引きしてもらえないので注意しましょう。

料金所通行時点で料金所のETC設備が故障などで機能せずETC無線通行を利用できない場合は、入口料金所で通行券を取り、出口料金所で一般レーンのスタッフに車載器を搭載している旨を伝えたうえで通行券とETCカードを手渡すと、割引条件を満たしていれば、割り引きが適用されます。