郵便局でクレジットカードは使えるの?キャッシュレス決済導入時期も併せて解説

リリース日:2022/07/20 更新日:2024/07/10

2020年2月より、郵便局でもクレジットカードなどのキャッシュレス決済を導入することが発表されました。今回は、現時点で郵便局でクレジットカードは使えないのか、またクレジットカードが利用できる具体的なサービスなどをご紹介します。

  1. 郵便局の窓口でクレジットカードは使えない?
  2. クレジットカードが唯一使える郵便局のサービス
  3. 今後、郵便局でカード決済が導入される見込みは?
  4. まもなくはじまる郵便局のカード決済導入に期待!

郵便局の窓口でクレジットカードは使えない?

支払いに便利なクレジットカード。郵便局で切手やレターパックなどを購入する際にも、クレジットカードが使えたら便利だと思う人も多いでしょう。郵便局でクレジットカードは利用できるのでしょうか

郵便局の窓口では、金券に相当する切手をはじめ、ハガキやレターパックなどの郵便資材や、ゆうパックの送料の支払いなどにもクレジットカードを利用できません。一部のサービスを除き、現状では支払いは現金のみの対応となっています

クレジットカードが利用できない理由は明確に示されているわけではありませんが、日本ではこれまで現金での支払いが主流だった、かつては公営であったという背景が影響しているかもしれません。クレジットカードの利用を可能にすると、郵便局からカード会社に手数料を支払う必要があるという点も関係するでしょう。Mastercard、Visa、JCBを含む全てのカードブランドが、現状では使用不可。デビットカードや電子マネー、ギフトカード、プリペイドカードやキャッシュレス決済なども使えません

クレジットカードが唯一使える郵便局のサービス

郵便局の窓口では、基本的にクレジットカードを使用できませんが、インターネットから利用できるWebゆうびんサービス、郵便局が運営する通販サイトはクレジットカードが利用できますまた、ゆうパックについては、郵便局からではなくゆうパック発送を受け付けているローソンから発送するなどの方法であれば、カード払いが可能です

郵便局のサービスでカード払いができるサービスを具体的に挙げると、「e内容証明」とWebゆうびんサービスの「Webレター」「Web速達」「Webレタックス」「郵便局のネットショップ」「ゆうパックスマホ割アプリ」の6つになりますどれも、サービスを利用するには事前登録が必要です。また、サービスや商品によって使えるカードブランドや支払い方法が異なりますので、利用前に確認しておきましょう。なお、いずれのサービスも、本人名義のクレジットカードであることが条件となっています。また、カード決済の利用料金にかかわる領収書は、カード会社が発行する「利用明細書」で代用されます。

e内容証明

「e内容証明」とは、インターネットから内容証明を差し出すことができるサービスです。利用方法は、Wordで作成した内容証明文書をインターネット上にアップロードするだけ。封筒や用紙、印刷も不要で内容証明郵便が発送できます。

Webレター・Web速達

「Webレター」とは、データを入稿すれば郵便局が大量の手紙や封書などの印刷、封筒詰め、発送までを行う郵便サービスです。ファイル形式はWordまたはPDFに対応。差出人・宛先を入力するだけで、文面印刷・宛名印刷・封筒詰め・切手貼り付け・発送・配達まで一括で行ってくれます。

「Web速達」はWebレターの速達バージョン。15:30(一部地域は13:30)までにウェブサイトから申し込めば、当日中に届けることが可能です。

Webレタックス

「Webレタックス」はお祝い、お悔やみメッセージをシーンにあった台紙で送ることのできるサービスです。24時間365日いつでもウェブから申し込むことにより、郵便局の窓口利用よりおトクな料金で利用可能。電報のように利用できるだけではなく、無料追跡サービスを利用すれば配達状況も確認できます。

ここまでご紹介したe内容証明およびWebゆうびんサービスで利用できるクレジットカードブランドは、Mastercard、American Express、Visa、JCB、DinersClubの5種類になります。支払い方法は1回払いのみです。

郵便局のネットショップ

郵便局の窓口ではクレジットカードは利用できませんが、郵便局のネットショップでの購入はクレジットカードが利用できます。切手やハガキ、レターパック、年賀状のまとめ買いも、ネットショップならクレジットカードで購入できて便利です。送料は、郵便切手類については合計金額が税込み5,000円以上で無料になります。

郵便局のネットショップは、商品により利用可能なカードブランドが異なります。郵便切手類の支払いについては、クレジットカードの利用はMastercard、Visaのみの取り扱いです。支払い方法は、1回払い、リボ払い、分割払いが利用できます。

ゆうパックスマホ割

専用アプリ「ゆうパックスマホアプリ」を使用することで、ゆうパックが基本運賃から180円割引、宛名ラベルの手書きが不要、かんたんSNSでお届けの機能で住所がわからない相手にも荷物が届けられるという便利なサービスです。アプリにクレジットカードを登録することで、アプリ内で料金の支払いを済ませることができます。対応カードブランドは、Mastercard、American Express、Visa、JCB、DinersClubです。支払い方法は1回払いのみとなります。

これらのサービスでは、例外的にクレジットカードの利用ができます。窓口ではなくウェブ上での取引であれば、お札や釣り銭の受け渡し、現金の保管や輸送などの労力的な負担が少ないため、カード決済を認めているのではと推測できます。ウェブ取引で現金払いのみにすると、消費者の負担が大きくなってしまいます。

画像出典:pixta



今後、郵便局でカード決済が導入される見込みは?

郵便局の窓口では、決済方法は現金のみの取り扱いですが、国際的なキャッシュレス化への流れを受け、ようやくクレジットカードを導入する動きが見えはじめました特に、2019年10月の消費税10%と軽減税率の適用がスタートしてからは、経済産業省が主導するキャッシュレス・ポイント還元事業が本格稼働しはじめたこともあり、国全体でキャッシュレス化の動きが加速しています。

2020年から順次キャッシュレス決済に対応していく

郵便局のサービスでは、Webゆうびんサービスなど限定的にしかクレジットカードを利用できませんでしたが、2018年9月に、郵便窓口でクレジットカード、電子マネー、アプリ決済などを利用可能にすると発表されましたなお、一時期新宿郵便局のみ電子マネーでの支払いが可能でしたが、現在は使用できなくなっています。

導入時期については、2020年2月から順次とのことですが、2020年2月の段階では全国50局ほどで300台の決済端末導入により試行的に運用が開始されます。以降、2020年7月時点で全国の郵便局の約半数にあたる10,000局の予定となっています。

これは、郵便局の利便性の向上だけではなく、2020年の東京オリンピック・パラリンピックをはじめ、訪日外国人観光客への対応も見据えた動きです。特に、外国人観光客が自国へ荷物を発送するとき、カード決済ができれば大変便利となります。郵便局としても、インバウンドの売上を獲得したいという意図があるでしょう。

この動きに呼応して、ゆうちょ銀行の口座と紐付けてコード払いやQRコード払いで支払いができるキャッシレス決済、「ゆうちょPay」が2019年よりはじまっています。お買い物や飲食代金の支払いだけではなく、振込取扱票(対応した払込取扱票に限ります)のバーコード読み取りで公共料金の支払いもできます。このことからも、着実に郵便局でクレジットカードを含めたキャッシュレス決済化は進んでいるといえるでしょう。

また、郵便局で使えるようになるクレジットカードのブランドについてですが、今のところは未定です。おそらくMastercard、American Express、Visa、JCBなどの大手国際ブランドは使用できるようになるかと思いますが、まだ確定ではありません。今後は中国やアジア圏で強いUnionPay(銀聨/ユニオンペイ)」や、キャッシレスでもAlipayやWeChatペイなどが導入されれば、外国人観光客にとっても便利な郵便局になるはずです。

2024年には全国の郵便局でカード決済が可能に

2020年7月には全国の半数の郵便局にカード決済を導入予定ですが、全ての郵便局約20,000局でクレジットカードが使用できるようになるのは2024年を予定しています最初の5カ月で半数に導入するのに対し、残りの半数は4年ほどかかっており、随分差がある印象です。ここまで差がある理由は公表されていませんが、おそらく新システム導入への障壁が高いのでしょう。また、全国に約4,000局ある簡易郵便局については、キャッシュレス決済の導入は対象外になっています。つまりカード決済も導入されません。残念ながら、最寄りの郵便局ではクレジットカードが使えない状況のままの方も多いかもしれません。

クレジットカードで買えるようになるもの

郵便局でクレジットカードが使えるようになると、印紙以外のものの多くがクレジットカードで買えるようになるでしょう。Webゆうびんサービスと郵便局のネットショップで扱っている商品やサービスは、そのまま窓口でもクレジットカードや電子マネーなどで購入できるようになる可能性があります。なお、日本郵政グループが公開している資料によれば、利便性向上のためできるだけ多くの商品やサービスに対応する、という方針が示されています。

郵便窓口におけるキャッシュレス決済の導入

具体的には、切手、はがき、レターパックなどの物販商品、ゆうパック、ゆうメールなどの荷物運賃の支払い、郵便料金の支払いなどにクレジットカードが利用可能になります。郵便局で取り扱うカタログ販売などもカード決済に対応予定です

まもなくはじまる郵便局のカード決済導入に期待!

現状では、基本的に郵便局の窓口でクレジットカードでの支払いによる郵便料金の支払いや商品の購入などを行うことはできません。ウェブやアプリで提供されている、一部のサービスに限ってカード払いを利用できる状況です。しかし、キャッシュレス化の流れを受け、2020年中には約半数の郵便局でクレジットカードが使えるようになると発表されています。全ての郵便局で利用できるようになるにはまだ時間がかかるということでしたが、クレジットカードが利用できるようになれば支払いがいっそう便利になるでしょう。それは、間違いなく私たち消費者にとっても良いことのはずです。今後の動きが楽しみですね。

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この記事を書いた人
フリーライター
zom

※本著者は楽天カード株式会社の委託を受け、本コンテンツを作成しております。

元クレジットカード加入促進スタッフ→クレカ比較記事ライター→キャッシュレスマイスターへと変異中
トークイベント企画チーム "TO OURS TALK" を2019年に立ち上げ

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