クレジットカードのポイント還元率とは何なのか、クレジットカードごとに異なるポイントの進呈方法やポイントの価値の違いについて解説していきます。

ポイント還元率とは、クレジットカードでお買い物をした金額に対してどのくらいのポイントが貯まるのかという比率のことです。ポイント還元率が大きいほど多くのポイントを獲得できます。

クレジットカードによってポイント還元率は異なるため、クレジットカード選びの1つの基準として理解しておくと良いでしょう。

まず、ポイントの貯まり方と還元率の事例を見てみましょう。

例えば、200円の利用で1ポイントが進呈されるクレジットカードでは、利用金額に対して0.5％の金額にあたるポイントが進呈されます。つまり、この場合のポイント還元率は0.5％です。

また、カード会社によっては1,000円の支払いにつき1ポイントが進呈されるというクレジットカードもあります。この場合のポイント還元率は0.1％です。

楽天カードは100円の利用につき1ポイントの楽天ポイントが進呈され、1ポイント＝1円相当として使えるので、ポイント還元率は1％となります。

還元率の違いにより、貯まるポイントにはどのくらいの差が出るものなのでしょうか。同じ1,000円の買い物をしたとき、ポイント還元率によってどのぐらい貰えるポイントに差が出るのか比べてみましょう。

還元率が0.5％のクレジットカードなら5ポイント（5円相当）、還元率1％の場合は10ポイント（10円相当）、還元率2％では20ポイント（20円相当）と、同じ利用額でもポイント還元率によって貯まるポイントは増えていきます（※）。

利用額が1,000円ではわずかな差に感じられるかもしれません。しかし、日常の主な支払いをクレジットカードに集約するようにすれば、利用額はまとまった金額になるでしょう。1万円、10万円を利用した場合で比較してみると、獲得ポイント数は無視できない大きな差になることがわかります。

※1ポイント＝1円相当としています。

少しでもお得にクレジットカードを活用するなら、少額のお買い物でもポイントがしっかり進呈される、ポイント還元率の高いクレジットカードを選びたいものです。ただし、クレジットカードを選ぶときには、ポイント還元率以外にも注目すべきポイントがあります。クレジットカードの選び方を3つのポイントから解説していきます。

お得なクレジットカードを選ぼうとするときには、通常、ポイント還元率にのみ注目しがちでしょう。しかし、カード会社によってさまざまなお得なポイントプログラムが実施されており、通常ポイント以外にも、例えば期間限定のキャンペーンや条件達成などでポイントがもらえる場合もあります。

例えば、電子マネーやキャッシュレス決済アプリへのチャージでポイント還元率がアップするものや、別の提携ポイントとポイントの二重取りができるクレジットカードなどもあります。

ポイント還元率でクレジットカードを選ぶときは、「1カ月単位でよくお買い物をするお店がどこか」「何を買うときにカード払いにしているか」「自分がよく使うサービスでポイントを貯めやすいか」などを見極めることで、自分にとって最適なクレジットカードが絞り込めるでしょう。

また、若年向けのクレジットカードでは、一定の年齢までは一般カードよりもポイント還元率が高めに設定されているものもあるので、学生や新社会人の人がクレジットカードを選ぶ際は、そちらもおすすめです。

楽天市場などのネット通販のお買い物頻度が多ければ、ネットのお買い物のときにポイントが多く付与される機会が多いクレジットカード。車を利用していて月に数回はガソリンスタンドを利用する人ならば、ガソリンスタンド利用時にメリットのあるクレジットカード。ポイントだけではなくマイルを貯めたい人なら、航空系のクレジットカードやポイントからマイルへの交換がしやすいクレジットカードが選択肢にあがってきます。

また、スーパーよりもコンビニエンスストアの利用率が高い、キャッシュレス決済も頻繁に使っているという人は、キャッシュレスのオートチャージでポイント還元のメリットがあるクレジットカードを選ぶと良いでしょう。

獲得したポイントは、お買い物の支払時に使用したり、電子マネーや他社ポイントと交換したりもできます。ポイント還元率が高いのはもちろん、自分にとってお得にポイントを貯めやすいかどうかもチェックしておきたいところです。

年会費とは、クレジットカードを所持している場合にかかる費用のことで、クレジットカードの種類やランクによって異なります。

例えば、「初年度無料」「1年に1度でも使用すれば無料」といったように、条件によっては年会費が無料になるカードもあります。年会費が無料のカードであれば、少なくともクレジットカードを持つことで支出が増える心配はありません。

しかし、年会費が高くてもポイント還元率がその分良かったり、自分にとってメリットが大きいサービスが付帯していたりするのであれば、年会費分も含めてペイできる可能性があります。使い方や求めるサービスなどを踏まえたうえで、自分にとって本当にメリットがあるクレジットカードかを検討してみましょう。

クレジットカードには、さまざまな特典や付帯サービスがあります。付帯サービスはクレジットカードによって異なりますが、主な例として以下のようなものが挙げられます。

• 旅行傷害保険の付帯
• 空港ラウンジ利用
• 指定店舗でのポイント還元率アップ
• コンシェルジュサービス

一般的に、年会費が有料のものやグレードが高いクレジットカードほど、特典や付帯サービスが多く充実している傾向にあります。しかし、年会費が無料でも利用者によっては充分満足のいくサービスを受けられることもあります。

自分の生活の中で、活用しやすい特典やサービスが多く付帯しているものを選ぶことがおすすめです。

クレジットカードの種類によっては進呈されるポイントに有効期限があるものもあります。ポイントの有効期限はポイントの種類ごと、またポイントの取得方法によっても異なる場合があります。

例えば、ポイントの有効期限が利用月から1年や5年に設定され、期限が到来するとポイントが消滅するクレジットカードがあります。ほかにも、「クレジットカードを年1回以上利用しポイントを獲得すれば有効期限が延長される」などのように条件付きのものや、ポイントに有効期限自体が設けられていない「ポイント永久無期限」のものもあります。

ポイントの有効期限は、クレジットカードを利用してポイントが進呈されるときに確認できるので、しっかりと有効期限をチェックしてポイントが消滅しないように利用することを心がけましょう。

先ほど説明したように、条件を満たすことでポイントの有効期限を延ばすことができるクレジットカードもあります。

ここまで、クレジットカードのポイント還元率について紹介してきました。

クレジットカードによってポイント還元率は異なり、貯まり方も違ってきます。高還元率のクレジットカードなら、ポイントがよりお得に貯められるでしょう。効率良く貯められるサービス、使えるお店などもあわせて確認し、お得にポイントを活用できるクレジットカードを選ぶと良いでしょう。

※この記事は2024年9月時点の情報をもとに作成しております。