楽天カードの限度額はいくら?一時的に上限を上げる方法も解説
法人向けクレジットカードを作ろう!おすすめカード会社や選ぶポイント、作り方を解説
法人向けクレジットカード(以下「法人カード」とする)とは、法人組織向けのクレジットカードです。法人カードは、経理の処理が簡略化できる、利用限度額が比較的高いなどといった特徴があり、法人向けのサービスも充実していることが多いです。
ここでは法人カードの種類や特徴、選ぶポイントなどを詳しく解説します。
法人カードとは
法人カードは会社や労働組合などの法人組織向けのクレジットカードで、企業の資金調達や経費などの支払いに利用される機会が多く、ビジネス向けのサービスや特典も充実しています。
一般社団法人日本クレジット協会の2023年3月の調査では、法人カードの発行枚数は1,201万枚でした。法人カードの発行枚数は調査が開始された2014年以降増加を続けており、需要が拡大していることがわかります。経費処理が効率化されることや付属の特典が魅力的なことも、法人カードの普及が進んでいる理由のひとつと考えられます。
法人カードの種類
法人カードは、主にビジネスカードとコーポレートカードの2種類に分けられます。
厳密には、ビジネスカードには一部法人カードには含まれないものもありますが、両者の違いを把握しておけばカード作成時にも迷わずに済むでしょう。
以下に、ビジネスカードとコーポレートカードの違いの目安を解説します。
ビジネスカードとコーポレートカードの主な違い
ビジネスカード | コーポレートカード | |
主な対象の目安 | 従業員20人以下の企業や個人事業主(※) | 従業員20人超の企業 |
発行枚数の目安 | 少ない (20人程度まで) |
多い (上限がないこともある) |
年会費 | 安い傾向にある (年会費が無料のカードも増えている) |
高い傾向にある (年会費が無料のカードは少ない) |
利用限度額 | 低い傾向にある | 高い傾向にある |
※日本クレジット協会の「法人カード」の定義においては、個人事業主の保有するビジネスカードは法人カードにあたりません。
ビジネスカード
ビジネスカードは、従業員数が20人以下の企業や個人事業主向けのカードです。年会費無料のカードも増えており、経済的負担を抑えつつ法人カードのメリットを享受できます。なお、個人事業主の保有するビジネスカードは法人カードにあたらないですが、ビジネス用のカードとして個人事業主でも利用ができます。
ビジネスカードは、コーポレートカードと比較すると年会費は安い傾向にありますが、追加カード作成の上限枚数が少ないケースが多くいです。また、利用限度額も低めに設定されている傾向があります。
コーポレートカード
コーポレートカードは、従業員数が20人以上の企業向けカードです。追加カードの発行枚数が比較的多く、従業員に対してカードを貸与しやすい特徴があります。
年会費が発生することが多いですが、その分ビジネスに特化したサービスや特典が付帯しており、使い方次第で年会費以上の恩恵を得られることもあるでしょう。
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法人カードと個人カードの違い
クレジットカードの法人カードと個人カードの主な違いは以下のとおりです。
法人カードと個人カードの主な違い
法人カード | 個人カード | |
対象 | 法人 | 個人 |
主な用途 | 事業関連の経費の支払い | 個人的な支払い |
利用限度額 | 高い傾向にある | 低い傾向にある |
引き落とし口座 | 主に法人口座 | 個人口座 |
付帯サービス | ビジネスに関連するサービス (出張サポートや会計ソフト連携など) |
個人利用向きのサービス (ポイントプログラムや保険など) |
支払方法 | 主に一括払い (※分割払いやリボ払いが選択可能なものもある) |
一括払い、分割払い、リボ払いなどから選択可能 |
追加カード | 従業員用の追加カードが発行可能 | 家族カードが発行可能 |
カードの名義 | 法人名または個人名 (代表者または従業員) |
個人名 |
特に理解しておくと良い項目を解説します。
利用限度額の違い
クレジットカードの利用限度額は、利用者の信用情報などを考慮して決定されており、一般的に、法人カードの利用限度額は個人カードよりも高く設定されています。法人の支出額の方が個人の支出額と比べて大きくなりやすいためです。
法人カードは限度額が大きいため、個人カードでは決済できないような会社関連のさまざまな経費の支払いにも対応でき、利便性が高いといえるでしょう。
引き落とし口座の違い
個人カードの支払いは個人の銀行口座から行われますが、法人カードでは法人名義の銀行口座からの支払いとなるのが一般的です。
ただし、法人カードには法人口座で支払う会社決済型と個人口座で支払う個人決済型があり、利用目的によって引き落とし口座を選べる場合もあります。
付帯サービスの違い
個人カードに付帯するサービスは日常生活での利用に便利なものが多いですが、法人カードはビジネスに特化したサービスが付帯しています。
法人カードに付帯しているサービスの具体例には、会計ソフトとの連携や空港ラウンジの利用などがあります。法人カードの利用明細を会計ソフトと紐づければ、経理処理の手間が省けるでしょう。
また出張が多いビジネスであれば、コンセントやWi-Fiを利用できる空港ラウンジの利用特典を重宝する人も多いはずです。ほかにも、健康診断やトレーニングジムを利用できるサービスなどもあり、会社の福利厚生の充実につながるかもしれません。
支払方法の違い
個人カードは1回払いのほかに分割払いやリボ払いなどのオプションがありますが、法人カードは一括払いが基本です。キャッシング機能を持たないカードも多くあります。
ただし、一部のカード会社では分割払いやキャッシング機能を提供する法人カードもあるため、利用目的とサービス内容を照らし合わせてカードを作ると良いでしょう。
法人カードを作るメリット
法人カードを作る主なメリットは、以下のとおりです。
- 経費処理の効率化
- 支出の透明性が高まる
- キャッシュフローにゆとりがもてる
- 事業に役立つ特典を利用できる
法人カードのメリットを活用すれば、事業を効率的に進められるようになったり、社員の満足度を高められたりする可能性があります。
以下でメリットを詳しく解説していきます。
経費処理の効率化
経費処理の効率化は、法人カード導入の大きな利点の1つです。
法人カードを使用すると、支出の明細や支払口座が一本化されるため、経理作業が簡略化できます。また、追加カードを発行して社員に貸与すれば、経費の支払いを社員が立て替える必要がありません。そのため、後日領収書と引き換えに社員の口座に経費分を振り込む作業も不要です。
また、キャッシュレス決済により小口現金の取り扱いが減少し、経理と現場の業務効率が上がるでしょう。
支出の透明性が高まる
法人カードの利用により、「いつ・誰が・何に・どれだけの金額を使ったか」が明確になり、事業支出の透明性が高まります。
加えて、経理・会計の監査作業の負担も軽減できます。負担が軽減できれば、業務精度の向上や、ほかの業務にも余裕をもって取り掛かれるようになるでしょう。
キャッシュフローにゆとりがもてる
法人カードの利用により、1カ月分の支払いが口座引き落としされるまでの猶予が生まれ、キャッシュフローにゆとりがもてる点も大きなメリットです。
法人カードの決済から口座引き落としまでの期間は1カ月程度に設定されていることが多いため、1カ月分の支出やそれに伴い準備するべき金額が明確になります。
また決済時点で支払日が確定するため、資金計画を立てやすい点も特徴です。ただし、すぐに支払う必要がなくてもカードの使い過ぎには気をつけましょう。
事業の成功には、綿密かつ長期的な資金計画が不可欠です。
事業に役立つ特典を利用できる
法人カードには、ビジネスに利用できるさまざまな特典やサービスが付帯しています。
具体的にはレンタルオフィスなどの特別価格利用、ビジネスコンサルティングサービス、会計ソフトの優待などがあります。
ほかにもレジャー施設の割引や健康関連のサポートなどもあるため、会社の福利厚生に利用しても良いでしょう。
法人カードの選び方
法人カードを選ぶ際には、事業の規模や特性に合わせた適切なカードを選択することが重要です。以下のポイントに気を付けながら、会社にとって最適なカードを選びましょう。
年会費に注目する
法人カードを作る際、まずは年会費に注目しましょう。
さまざまな年会費のカードがあるため、会社の事業規模や許容できる支出の範囲で選択すると良いでしょう。
年会費が高額だと付帯サービスが充実しているカードが多い傾向ですが、不要なサービスのために高額な年会費を支払う必要はありません。
コストとサービスのバランスを考慮しましょう。
還元率を知る
クレジットカードにはポイント還元があるため、還元率を知ることも大切です。
特に法人のカード利用は支払いが高額になるケースがあり、定期的な支払いも多いため、ポイントが貯まりやすいといえます。
付帯サービスや年会費と合わせての還元率も考慮し、複数のカードを比較してみましょう。
追加発行枚数を確認する
カードの種類によって追加発行が可能な枚数は異なるため、必ず確認しておきましょう。
特に複数の社員に経費の支払権限を与えている場合、社員用のカードがあると便利です。
複数枚の社員用カードを発行する可能性があるなら、発行可能枚数や追加料金の有無は重要なポイントです。
利用限度額と特典の充実度を見る
カードの利用限度額と特典・サービスの充実度も確認しましょう。
カードの利用限度額が企業のニーズや事業規模に合っていないと、支払いや資金繰りなどに利用できず、かえって不便に感じるでしょう。また、海外旅行保険やETCカード機能などの付帯サービスも、出張が多い企業には重要です。
発行スピードをチェックする
カードの申し込みから受け取りまでのスピードもチェックしましょう。急ぎでカードが必要な場合、迅速に発行できるカードの選択が望ましいです。
例えば、ビジネスカードのため対象者は限られてしまいますが、楽天カードが発行する楽天ビジネスカードなら、必要書類の到着後2週間程度で手元に届きます。
デザインやステータスを見る
カードのデザインやブランドのステータスは、企業のイメージに合わせて選ぶと良いでしょう。
特にビジネスシーンでの使用が多い場合、カードのデザインは企業や社員の印象を左右する可能性もあるでしょう。また、法人カードのステータスには一般カード・ゴールドカード・プラチナカードなどがあり、ステータスによって受けられるサービスや年会費が異なります。
法人カードの作り方
法人カードの一般的な作り方の手順を解説します。
- 銀行口座の開設
- インターネットで入会申し込み・資料請求
- 入会申込書・必要書類を送付
- 審査
スムーズなカード作成のために、詳しく確認しておきましょう。
銀行口座の開設
法人カードを申し込む前に、カードの支払いに利用する銀行口座を開設しておきましょう。銀行口座の名義は、カード名義などに合わせて法人名義または個人名義、場合によっては屋号の名義などが考えられます。
個人事業主の場合は、私生活の支払いに使う口座と分けておくと経理処理がしやすいでしょう。
インターネットで入会申し込み・資料請求
法人カード作成にはインターネット(以下ネットとする)や郵送による申込方法がありますが、ネットでの申し込みなら24時間いつでも手続き可能なため、おすすめです。
カード会社のWebサイトから申込画面に進み、必要事項を入力しましょう。
ネットでの申し込みに不慣れな人は、電話やメールを利用して申込書類を請求することもできます。
入会申込書・必要書類を送付
申し込みはネットで完結できるため、特に不安や苦手意識のない人はネットで申し込みを進めましょう。
郵送の人は、申込書に必要事項を記入し、必要書類とともに返送します。法人の場合は登記簿謄本や代表者の本人確認書類などが必要です。
個人事業主の場合は、代表者の本人確認書類や引き落とし用口座の情報などが必要となります。不備のないように揃えましょう。
審査
申込書類の提出後、カード会社による審査が行われます。審査基準はカード会社によって異なりますが、一般的には法人の業績や代表者の信用情報などを見られる可能性があります。
審査期間はカード会社によって異なりますが、2~3週間程度を見込んでおきましょう。
楽天ビジネスカードの特徴
申込対象 | 20歳以上で安定した収入のある法人代表者(会社登記上、代表権を有する方)、および個人事業主 |
年会費 | 2,200円(税込み) |
ETCカード | 複数発行可 1枚目年会費無料 2枚目以降年会費550円(税込み) |
追加カード | 不可 |
利用限度額 | 最高300万円 (楽天プレミアムカードとの合算) |
支払方法 | 一括のみ |
ポイント還元率 | 1%(※) |
引き落とし口座 | 法人名義の預金口座 |
楽天ビジネスカードでは楽天プレミアムカードの付帯サービスや特典が使え、国内空港ラウンジの利用や旅行傷害保険なども含まれます。
またポイント還元率は通常1%(※)ですが、楽天市場や誕生月サービスを利用するとよりお得に還元を受けることもできます。
※一部ポイント還元の対象外、もしくは、還元率が異なる場合がございます。詳しくはこちら
※この記事は2024年2月時点の情報をもとに作成しております。
このテーマに関する気になるポイント!
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法人カードとは?
法人カードとは、法人組織がビジネス関連の支出に使用するために設計されたクレジットカードです。
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法人カードと個人カードの違いは?
法人カードのほうが比較的利用限度額が高いことが多く、引き落とし口座も一般的には法人名義の銀行口座を設定します。また、個人カードの付帯サービスは日常生活での利用に便利なものが多いですが、法人カードはビジネスに特化したサービスが付帯しています。
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法人カードのメリットは?
法人カードのメリットには、経費処理が効率化される、キャッシュフロー管理が改善できる、ビジネス特典が利用できる、限度額が比較的高いことなどがあります。
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※本著者は楽天カード株式会社の委託を受け、本コンテンツを作成しております。
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