クレジットカードのキャッシングサービスとは？意味や使い方、注意点を解説

リリース日：2022/07/20 更新日：2024/07/12

クレジットカードのキャッシングとはATMで現金が引き出せたりやインターネット上から簡単に口座に振り込むことができる便利なサービスです。今回は、キャッシングサービスの利用方法や返済方法、注意点などを解説します。

クレジットカードのキャッシングサービスとは？
クレジットカードを使ったキャッシングの方法
クレジットカードのキャッシングの支払い（返済）方法とは？
クレジットカードのキャッシングを利用する際の注意点
クレジットカードのキャッシング利用は計画的に

クレジットカードのキャッシングサービスとは？

キャッシュという言葉がついていて身近なものは、銀行のキャッシュカードではないでしょうか？銀行の預金からATMを利用して現金を引き出すカードは、キャッシュカードと呼ばれています。一方で、これからご紹介する「クレジットカードでのキャッシング」は、銀行のキャッシュカードとは似ているようで全く違う仕組みです。

クレジットカードのキャッシングサービスって何？

クレジットカードのキャッシングサービスとは、「クレジットカードを使って、ATMなどから現金が引き出せるサービス」です。銀行のキャッシュカードによる引き出しと大きく違うのは、自分の預金残高から引き出すのではないという点です。
クレジットカードを利用したお買い物に置き換えてイメージしてみましょう。まず、一般的なクレジットカードのショッピング利用の場合は、一旦カード会社が代金を立て替え、締め日と締め日の間のお買い物の総額をまとめて、カード利用者がカード会社に後払いで支払います。キャッシングサービスも同様で、定められた一定期間内のキャッシングの総額を、例えば1回払いの場合は翌月にまとめて支払う仕組みになっています。

また、お金の借り入れができるほかの方法としてカードローンもあります。カードローンは借り入れを主たる目的としたサービスである一方、キャッシングはクレジットカードのサービスのうちのひとつと捉えると良いでしょう。

・はじめての方へ　キャッシングサービスのご案内｜楽天カード

クレジットカードのキャッシングは手数料が必要

クレジットカードのキャッシングに関わる手数料には2種類あります。
まずは、利用するATMなどの機器の使用に関わる手数料です。キャッシングは、カード会社提携の銀行ATMのほか、駅構内およびコンビニエンスストアなどにある提携会社のATMやキャッシュディスペンサーを使用しますので、その使用料という意味合いです。この手数料は、カード会社や機器を提供するサービスの組み合わせなどによってはかからないこともあります。後で解説するネットキャッシングも機器を利用しませんので、この手数料はかかりません。
楽天カードは国内・海外ともに、1万円単位の利用で、1万円以下のATM利用手数料は110円（税込み）、1万円超は220円（税込み）となっています。

もう1種類の手数料は、金利手数料です。キャッシングは借り入れですので、借りている金額と期間に応じて利息がかかります。この利息のことをリボ手数料や金利手数料などと表現しています。

この手数料は年利で設定されていて、多くのカード会社で15%～、上限は18%となっており、キャッシングした日から支払いが終わるまでの日割りで計算されます。カード会社によっては、はじめてカードキャッシングを利用するときのみ一定期間の金利手数料をゼロにしていることもあります。

キャッシング利用時の金利手数料については、各カード会社がシミュレーションできるページを用意しているのでそちらで確認してから利用することをおすすめします。

・キャッシング返済シミュレーション｜楽天カード

クレジットカードのキャッシング枠がいくらに設定されているか確認しておこう

1カ月にクレジットカードでキャッシング利用できる金額が、キャッシング枠です。これはクレジットカードの申し込み時に申請することができます。キャッシング枠を確認したい場合は、クレジットカードが届いたときの台紙やインターネット上の会員専用ページなどで、上限金額を確認できます。

クレジットカードには、キャッシング枠とショッピング枠、それぞれの利用可能枠が設定されていますが、その金額は全く別枠ということではありません。例えば、ショッピングで沢山クレジットカードを使った月は、ショッピング枠からその利用分を差し引いた残りの額が、キャッシング可能な上限額になります。逆もしかりで、キャッシングした分は、ショッピング可能額から差し引かれます。海外旅行など、クレジットカードを利用する機会が増えそうな場合は、事前にこれらの枠の増枠申請をしておくこともおすすめします。

クレジットカードの利用限度額とは？上限を上げる方法と超えた時の対応を解説

クレジットカードを使ったキャッシングの方法

キャッシングを利用しようと思ったとき、まず事前に確認しておきたいことが2つあります。1つ目は、キャッシング枠を設定してあるかどうかです。これは、インターネット上の会員専用ページなどで確認できます。2つ目は暗証番号です。忘れてしまった場合には、インターネット上の会員専用ページで確認や変更の手続きを取るなどしておきましょう。

それでは、キャッシングの方法にはどんなものがあるか見ていきます。

キャッシングの方法（1）コンビニエンスストアのATMを使う

各コンビニエンスストアチェーン店に設置されているATMで、クレジットカードによるキャッシングや支払い（返済）が可能なカード会社もあります。コンビニエンスストアによっては、使えないクレジットカードもあるため注意しましょう。また、ATMによってはキャッシングの利用金額に制限が設定してあったり、クレジットカードによっては選択できる支払い方法の種類が違っていたりすることもあります。

コンビニエンスストアのATMは、コンビニエンスストアの営業時間内で利用可能なのが便利なところですが、1日20分程度のメンテナンス時間が設けてあることが多いため、この時間は避けるようにしましょう。カード会社のホームページなどで、コンビニエンスストアのATMで利用できるサービスの種類を事前に調べておくとスムーズです。

・ATMキャッシングのご利用について｜楽天カード

キャッシングの方法（2）銀行や郵便局のATMを使う

銀行や郵便局など、全国の金融機関に設置してあるキャッシュディスペンサーやATMでもクレジットカードのキャッシングが利用できます。対応可能なクレジットカードの種類がATMのブースの壁などに貼ってありますので、ご自身の持っているカード会社のロゴが掲載されているか確認しましょう。キャッシングは金融機関に設置してあるほとんどのATMで可能ですが、返済には対応していないこともあるようです。目的に合わせて、利用する金融機関を選ぶようにしましょう。

キャッシングの方法（3）ネットキャッシングサービスを活用

今すぐ手元に現金が必要というわけではないのであれば、ネットを通じてのキャッシングも可能です。クレジットカードにキャッシングの利用枠が設定されていれば、ATMに足を運んで手続きをしなくても、パソコン・スマートフォンなどのインターネットにつながる端末から申し込みが可能です。カード会員専用のウェブサイトからの手続きで、クレジットカードの引き落とし口座に現金が振り込まれます。

もし、銀行間で振り込みをしてお金を準備しようとするなら振込手数料がかかります。しかし、ネットキャッシングでは振込手数料が無料なことがほとんどのため、この点ではお得です。ただし、金利手数料はほかの利用方法同様にかかります。

引き落とし口座の種類やカード会員種別など、カード会社によって条件がありますが、ネットキャッシングが24時間申し込み可能なカード会社もありますし、申し込みから最短数分で振り込みされるカード会社もあります。

楽天カードなら、毎月同じ日に振り込みの予約をしておけるサービスも利用できます。例えば、出張の多い仕事で交通費の立て替え額が大きく、給料や交通費などの立て替え分が振り込まれるまでの数日間だけ毎月残高が心細くなる、というような方には便利な方法かもしれません。

・ネットキャッシングのご利用について｜楽天カード

画像出典：fotolia

クレジットカードのキャッシングの支払い（返済）方法とは？

クレジットカードでキャッシングを利用した後の支払い（返済）方法には、クレジットカードでのお買い物時と同様、1回払いやリボ払いがあります。お買い物（ショッピング）などの支払いでは、1回払いやボーナス払いなど、金利手数料がかからない支払い方法がありますが、キャッシング利用の場合は、いずれの支払い方法でも金利手数料がかかります。ここからは支払い（返済）方法の種類とそれぞれの特徴や注意点などを見ていきましょう。

「1回払い」は支払い期間が短く、金利手数料が少ない

キャッシングの支払いを1回払いで行う場合は、その月のキャッシング分をクレジットカードでのお買い物（ショッピング）の引き落としと一緒に支払います。締め日までの1カ月分をまとめて翌月の支払い日に済ませるため、利息がかかる期間が比較的短く、手数料の負担をある程度抑えられることはメリットです。ただ、それでも締め日と利用日のタイミングによっては、この日数が長くなるパターンもありますので注意しましょう。

「リボ払い」は月々の負担が軽い

リボ払いは、利用金額がいくらでも、また重ねて何度か利用しても、毎月ほぼ一定の金額を支払っていく方法です。月々の支払い額は自分で選択・変更ができるようになっているクレジットカードも多く見られます。

リボ払いは月々の支払い額を無理なく一定にするというメリットの反面、支払い期間が長くなるため金利手数料がかさみがちになりますので、計画的に利用しましょう。ホームページなどで提供されている返済シミュレーションツールで金利手数料も含めた支払い総額の試算をするなど、事前に支払い計画を確認して利用すると良いでしょう。

臨時収入があったときに追加支払いや前倒しでの支払いも可能

1回払い、リボ払いいずれのキャッシング方法でも、臨時収入などで手持ちの資金に余裕ができたときには、追加支払いや前倒しでの支払いが可能です。カード会社によって方法の詳細は異なりますが、まず希望する手続きの申し込みを電話やインターネットの会員ページなどから行い、その後コンビニエンスストアや金融機関のATMに入金、あるいはカード会社の指定口座へ銀行振込するなどの手順になることが多いようです。このほか、支払い口座からの引き落とし金額の増額を申し込む方法もあります。

キャッシングは利用した日から締め日までではなく、実際の支払い（返済）が行われるまでの日数分の金利手数料がかかります。そのため、返済に回せるお金ができたのなら、支払い日を待たずに一日でも早く返済すれば、金利手数料は少なくて済みます。なるべく手続きに時間や手数料がかからない方法を選んで返済を前倒しし、金利手数料の節約につなげると良いでしょう。

クレジットカードのキャッシングを利用する際の注意点

返済計画を立てたうえで利用する

キャッシングは手軽な手続きで現金を手にすることができますが、あくまで借りているお金です。必ず支払い（返済）が必要だということを肝に銘じて利用すると同時に、今後の収入予定からどう支払いにあてていくのか、返済計画を頭に描いておくようにしましょう。

キャッシングを利用すると、その分ショッピング枠が減る

キャッシングとショッピングの利用額は別枠ではないことは前に解説しました。そこで注意したいのが、毎月決まって支払う公共料金や携帯電話の料金などです。クレジットカードでこれらの料金を支払っている場合、毎月のおおよその支払い額を把握してショッピングの利用枠にその分を残しておかないと、生活に必要なサービスがストップすることになりかねません。