クレジットカードの手数料とは?消費者側・店側が支払う手数料の違いを解説

リリース日:2022/07/20 更新日:2024/07/18
トウマ
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一種外務員
トウマ

※本著者は楽天カード株式会社の委託を受け、本コンテンツを作成しております。

大学卒業後、証券会社に就職。お客様の株の売買や新規口座開設の案内などカスタマーサポート業務を担当。在職中に証券外務員I種の資格を取得。資格取得後は幅広い金融商品を取り扱う業務に従事。現在はWebライターとして活動。証券会社時代の経験を活かして、投資やFX、クレジットカードなどのお金に関する情報を初心者向けに発信しています。

クレジットカードの手数料には「消費者が支払う手数料」「加盟店が支払う手数料」の2種類があります。手数料の仕組みを正しく理解し、不正な請求を防ぎましょう。また「支払いキャンセル時の手数料は?」などの疑問も併せて解説します。

  1. クレジットカードの手数料とは
  2. 消費者が支払うクレジットカードの手数料
  3. クレジットカードの加盟店が支払う手数料
  4. 消費者に加盟店がクレジットカードの手数料を負担(上乗せ)させるのは違反?
  5. 税金をクレジットカードで納付した場合の手数料はどうなるの?
  6. クレジットカード自体にかかる手数料
  7. クレジットカードの手数料にまつわるQ&A
  8. クレジットカードの手数料は正しく把握しておこう!

クレジットカードの手数料とは

皆さんはクレジットカードを利用する際、手数料が発生することをご存じでしょうか?

手数料には、クレジットカードを利用する消費者が負担する手数料と、決済処理をする加盟店が負担する手数料の2種類があります。手数料の仕組みを消費者側と、加盟店側の視点から簡単に説明しましょう。

消費者はクレジットカードを利用して決済した場合、支払い方法によりカード会社に支払う手数料が発生します。これは、消費者がカード会社に支払いを立て替えてもらうことに対してかかる費用で、分割払いやリボ払いを選んだ際にかかります。一方、加盟店は消費者がクレジットカードで決済した場合、カード会社に手数料を支払います。これは、クレジットカードの決済システムを利用するために発生する手数料です。

どちらの手数料も、クレジットカードの種類やカード会社によって利率が異なります。気になる人は、各カード会社をチェックしましょう。

画像出典:fotolia

消費者が支払うクレジットカードの手数料

分割払いで発生するクレジットカードの手数料

クレジットカードで支払う場合、支払い方法は基本的に一括払い・分割払い・リボ払いから選ぶことになります。その中で、分割払いとリボ払いには手数料が発生します分割払いは、支払い回数を決めて返済していく方法です。支払い回数分だけ手数料が発生します。

例えば10万円の商品を購入し、10回の分割で毎月1万円ずつ返していく場合、1万円+手数料が10回分発生します。ただし、分割払いでも2回までなら手数料は発生しません。手数料率はカード会社によって様々ですが、ほとんどの会社が12%〜15%で設定しており、分割回数が増えるにつれ高くなります。

楽天カードを例に挙げて説明すると、分割払いの手数料率は以下のとおりです。

・2回払い:無料
・3回払い:年率12.25%(利用代金100円当たり2.04円の手数料がかかる計算となる)
・5回払い:年率13.50%(利用代金100円当たり3.40円の手数料がかかる計算となる)
・6回払い:年率13.75%(利用代金100円当たり4.08円の手数料がかかる計算となる)
・10回払い:年率14.50%(利用代金100円当たり6.80円の手数料がかかる計算となる)

※詳細は以下のURLよりご確認いただけます。
https://www.rakuten-card.co.jp/adjustment/installment/

リボ払いによって発生するクレジットカードの手数料

リボ払いは、毎月の支払い額を固定して返済していく方法です。支払い回数は、購入した商品の金額と毎月の支払い額によって決まります。手数料も支払い回数ごとに発生します。リボ払いもカード会社によって手数料率は異なりますが、ほとんどのカード会社が13%〜15%ほどで設定しています。分割払いに比べて、手数料率が高い傾向にあります。




クレジットカードの加盟店が支払う手数料

知らない人も多いと思いますが、実はお店側も手数料を支払っています。お客さんがクレジットカードで支払いをした際に、利用額の数%をカード会社に毎回加盟店手数料として支払っているのです。お店側が手数料を支払ってまで加盟店契約している理由には、メリットの大きさが挙げられます。

お店側が手数料を支払ってまで加盟店契約するメリット

メリットのひとつは、顧客の獲得につながるからです。クレジットカードは支払いが簡単で、現金を持ち歩く手間もいりませんし、ポイントや特典もあるため、クレジットカードに対応していると消費者の満足度も高くなります

また、消費者の購入金額の上昇にもつながることもメリットです。なぜなら、現金だと財布にあるお金でしか商品を購入できませんが、クレジットカードなら利用可能金額まで購入できます。さらに、分割払いやリボ払いもあるので、高額の商品が購入されやすいのです。そのため、お店側は加盟店手数料を支払ってでもカード払いを導入しています。

最近では、キャッシュレス・消費者還元事業の影響により、クレジットカードを持つ人が増えてきています。高額なお買い物ほど還元額が大きくなるので、クレジットカードが使えるお店かどうか確認する人も多いのではないでしょうか。消費者が増えれば増えるほど顧客の獲得につながるため、今後ますます加盟店契約するメリットは多くなるでしょう。

加盟店が支払う手数料はいくらが相場なの?

加盟店側の決済手数料は、契約しているカード会社や契約形態によって異なるため、一概にいくらが相場とは言えません。例えば、楽天ペイのシステムを利用した場合のクレジットカードの決済手数料は、次のとおりです。

・ Mastercard、Visa、American Express、全ブランドの楽天カード:決済金額の3.24%
・JCB、DinersClub、Discover:決済金額の3.74%

上記の手数料を売上合計額から差し引いた金額が、加盟店側に入金されることになります。ただし、楽天ペイでは2019年10月〜2020年6月まで全てのブランドが3.24%になっています。詳しく知りたい人は、楽天ペイの決済手数料を確認しましょう。

手数料は加盟店の業種によっても異なるの?

手数料は、カード会社や契約形態により異なりますが、加盟店の業種によっても変わってきます。

例を挙げると、
・コンビニ:1〜1.5%
・スーパー:3〜5%
・デパート:2〜3%
が相場であると言われています。一般に、店舗規模が大きいほど、取扱金額や決済回数が多いほど、好条件での契約が可能なようです。

消費者に加盟店がクレジットカードの手数料を負担(上乗せ)させるのは違反?

消費者に手数料を負担させるのは加盟店規約違反

結論から言うと、お店側からお客に手数料を上乗せして利用代金などを請求するのは加盟店規約違反になります。もしカード会社に通報されると違法となりクレジットカードでの決済ができなくなってしまいます。ちなみに各カード会社では、下記のような加盟店規約が設けられています。

第6条(禁止事項等)
3.加盟店は、有効なカードを提示した会員に対し信用販売等の取扱いを拒絶したり、また、現金払いを要求したり、会員に対し現金客と異なる代金を請求する等会員の利益の保護に欠ける取扱いを行わないものとします。

引用:楽天カード加盟店規約

上記規約の「会員に対し現金客と異なる代金を請求する」が、手数料請求にあたると思われます。また、三井住友カードでは下記のように記載されています。

第7条(信用販売の方法)
9.加盟店は、有効なクレジットカードを提示した会員に対して、商品の販売代金ならびにサービス提供代金について手数料等を上乗せする等現金客と異なる代金の請求をすること、およびクレジットカードの円滑な使用を妨げる何らの制限をも加えないものとします。また正当な理由なくして信用販売を拒絶し、代金の全額または一部(税金、送料等を含む)に対して直接現金支払いを要求する等、会員に対して差別的取扱いは行わないものとします。

引用:三井住友カード加盟店規約

このように、ほとんどのカード会社で手数料に関する規約が記載されています。

税金をクレジットカードで納付した場合の手数料はどうなるの?

クレジットカードで税金を支払えることをご存じでしょうか?
例えば、
・住民税
・自動車税
・固定資産税
・不動産取得税
などの税金を多くの自治体でクレジットカードにて納付することができます

クレジットカードで支払う際に気をつけたいのが手数料です。各自治体によって金額は異なりますが、クレジットカードで支払った際、手数料が発生します。例えば、東京都品川区の住民税ですと20,000円に対して110円の手数料がかかります。お店などではクレジットカードの手数料は加盟店が負担しなければならないのですが、税金については、ほかの納付方法との公平性を期すために、自治体ではなく納税者が手数料を負担する仕組みとなっています。

クレジットカードで納税する場合は、住んでいる地域の手数料を事前に確認するようにしましょう。

 

【5分でわかる】住民税をクレジットカードで支払う方法とそのメリット

家計の大きな出費のひとつである住民税ですが、実はクレジットカードでの支払いに対応している自治体があるのをご存じでしょうか。今回はクレジットカードで住民税を支払うメリット・デメリット、支払い方法などを解説します。

クレジットカード自体にかかる手数料

手数料はカード自体にもかかります。どんな手数料かというと、年会費が挙げられます。そのほかにも、かなり稀にはなりますが、事務手数料として発行手数料や解約手数料が発生する場合があります

クレジットカードによっては、年会費やそのほかの手数料を無料にしているカード会社もあります。例えば、楽天カードなら年会費、入会金、発行手数料が全て無料なうえに、100円の支払いで1ポイント(1円相当)の楽天ポイントが貯まるお得なクレジットカードです。クレジットカードを作る場合は、少しでもお得になるように手数料がかからないカード会社を選びましょう。

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 ※「2018年度日本版顧客満足度指数調査 クレジットカード業種」

クレジットカードの手数料にまつわるQ&A

Q.コンビニなどでの少額決済の場合、クレジットカードの手数料はかかる?

A.コンビニでクレジットカードを利用した場合、消費者は手数料がかかりません。なぜなら、コンビニでは1回払いしか選べないからです。先ほど説明したように、消費者側で手数料が発生するのは分割払いやリボ払いです。そのため、1回払いしか選べないコンビニでは手数料が発生しないのです。

ちなみに、お店側に関しては少額決済でも決済手数料は必ず発生します。

Q.代引きでクレジットカードを使った場合の手数料は?

A.代引きでクレジットカードを使った場合、支払い方法によって手数料が発生します。例えば、リボ払いもしくは3回以上の分割で支払った際には、カード会社に応じた手数料が発生します。できるだけ一括払いで支払うか、または2回の分割払いで支払うと良いでしょう。

Q.クレジットカード決済をキャンセルしたとき、手数料はどうなるの?払い戻しはある?

A.クレジットカードの決済をキャンセルした場合、基本的に手数料も含まれて処理されます。消費者であれば翌月のカード利用料金から返金分が相殺される形となるので、手数料だけ払い戻しされずに損をすることはありません。お店側もクレジットカードに返金することで、決済手数料が戻ってくる仕組みになっています。

Q.海外でクレジットカードを使った場合、手数料はどうなる?

A.海外でクレジットカードを利用する場合、国内で利用するのと違い一括払いでも必ず手数料が発生します。手数料は各カード会社の為替手数料と為替レートによって違うので、一概にいくらとは言えません。海外に行く場合は、事前に利用しているクレジットカードの海外手数料を確認するようにしましょう。

クレジットカードの手数料は正しく把握しておこう!

クレジットカードには消費者が支払う手数料以外にも加盟店側が支払う手数料もあります。しかし、加盟店側の手数料を消費者に請求することは規約で禁止されています。もし、お店側から手数料を請求されても、払う義務がないことをしっかり覚えておきましょう。知っておけば、規約違反の請求にも焦らずに対処できます。




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