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「外為」の読み方とは?意味や使い方についても詳しく解説!
為替について調べていると、「外為」の文字を見かけることがあります。異なる通貨を交換することを指しますが、よく見る言葉ではあっても読み方がわからない人もいるのではないでしょうか。誰にも聞けずに、なんとなくそのままになっていることもあると思います。
ここでは、外為の読み方をはじめ、仕組みや相場変動の要因、取り引きするときの注意点などを解説します。
この機会に外為の知識を深めておきましょう。
外為とは?
「外為」とは「外国為替」を省略した言葉で、読み方は「がいため」です。
外国為替とは異なる通貨同士の交換をいい、直接現金を輸送せずに金融機関を介して行われる決済です。反対に、国内で行われる振込みや口座振替などの為替取引は内国為替といわれています。
外為は特別なことではなく、私たちの身の回りで行われています。例えば以下のケースがあります。
- 海外旅行中にその国の通貨に両替するとき
- 国内の投資家が他国の証券に投資するために外貨を交換するとき
- 輸入会社が海外企業への支払いのために外貨を用意するとき
など
このように、多くの場面で外為が行われているのです。
24時間世界中で取り引きが行われている
外為は、24時間世界中の各国で取り引きが行われており、為替相場は常に変動しています。また、「証券取引所」で取引する株式とは異なり、売り手と買い手が電話や通信機器などを介して、価格や数量などを直接取引(「相対(あいたい)取引」)しています。
こういった取り引きが行われる市場を「外国為替市場」といい、特に取り引きが集中しているのは、東京・ニューヨーク・ロンドンの三大市場です。
外為の2つの市場
外為には、銀行などの金融機関同士が取り引きを行う「インターバンク市場」と、金融機関と顧客(個人や一般企業など)が取り引きをしている「対顧客市場」があります。
インターバンク市場では取り引きしたい金融機関同士が直接取引しており、参加しているのは中央銀行や短資会社、為替ブローカー、電子ブローキングなどです。
一方、対顧客市場では、銀行が仲介役となって個人や一般企業などと取り引きを行います。参加しているのは、個人や機関投資家、商社や輸出入業を営む企業などです。
外為の仕組み
外国為替の仕組みを解説する前に、わかりやすく内国為替を例に為替の仕組みを解説します。
例えば、東京に事務所のあるW社が北海道にあるX社から500万円の商品を購入したとします。現金で支払う場合、W社は北海道まで出向き、X社に代金を直接渡す必要がありますが、遠方のため手間や時間がかかります。また、道中で盗難に遭ったり紛失したりするリスクも考えられるでしょう。
そこで、W社は自社の取引銀行であるY銀行に500万円を入金し、X社の取引銀行であるZ銀行を介してX社に振り込みという為替を利用して支払います。
為替の利用によって、時間や労力のロスが軽減できるうえに、現金の盗難や紛失などのリスクを負わずに済むのです。
外為は、上記の方法が外国との間でとられることをいいます。
なお、内国為替では銀行間の取り引きには中央銀行が介していますが、外国為替の場合、仲介役を果たす中央銀行のような機関がありません。そこで、銀行同士で個別に契約を結び取引方法を決める必要があり、結ばれた契約を「コルレス契約」といいます。
コルレス契約では、支払う側がお金を送る「送金為替(並為替)」と、受け取る側がお金を取り立てる「取立為替(逆為替)」があります。送金為替は、主に電子送金や普通送金という方法が用いられ、取立為替では為替手形が用いられることが多いです。
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外国為替相場について
外国為替相場は、多くの要因の影響を受けて変化します。主な要因を以下に解説します。
景気動向
一般的に、景気が良好な国や地域では企業の経済活動も活発であり、外国からその国の通貨を買って、国債や株式を購入する投資家が増えるため、通貨が高くなる傾向です。
金利動向
通貨の価値は金利が高くなると上昇し、低くなると下落する傾向があります。低い金利の通貨を売却し高い金利の通貨を購入することで、利益を得ようとする投資家や企業などが増加するためです。
外為取引を行うときは、各国の政策金利は常に確認しておきたい動向でしょう。
貿易収支
貿易収支やサービス収支が黒字になると、通貨は高くなるのが一般的です。黒字になると、外国に商品やサービスを売った対価として多くの外貨を受け取れます。
受け取った外貨で自国の通貨を買う頻度や金額などが増えるため、自国通貨が高くなる要因になるのです。
政治的要因
外交問題(貿易問題)をはじめ政権交代、制度の新設・廃止・変更といった政治的な要因も為替相場に影響を与えます。
また、政府要人の発言などにより、為替相場が大きく変動することがあります。その国の為替相場に対する考えや姿勢が反映されるケースが多いためです。
経済指標
経済指標とは、政府や省庁、中央銀行、シンクタンクなどが定期的に公表している経済全体の状況に関する統計です。主な経済指標として、GDPや貿易収支、消費者物価指数(CPI)、完全失業率などがあります。
特に主要国における経済指標は、短期的な為替相場の変動の要因のひとつとされています。
地政学的要因
地政学的要因とは、特定地域において戦争や天災など、政治的・軍事的・社会的な緊張が高まるリスクです。地理的な位置関係により、その地域をはじめ関連する地域の経済や、世界経済全体の先行きが不透明になります。
地政学的リスクの高まった国の経済は悪化し、お金を安全な国や地域へ移動させる動きが過熱する傾向にあるため、その国の通貨は売却されて価格が安くなりやすいのです。
中央銀行の為替介入
自国通貨が過度に安くなったり高くなったりした場合、中央銀行や政府は為替相場を安定させるために自国通貨を売買する「為替介入」を行います。
自国通貨が過度に高くなった場合は、外貨を買って自国通貨を安くしようとし、安くなった場合は、外貨を売って自国通貨を高くします。市場介入により、為替相場を短期間に大きく変動させる場合もあるようです。
物価変動
インフレが起きている国や地域では、通貨が安くなる傾向があります。インフレとは、ものの値段が上がることをいい、同じ通貨で得られるものやサービスの量が減るためです。
反対にデフレ時には通貨が高くなる傾向があります。
取り引きするときの注意点
外為取引を行うときには、理解しておきたい法律・金融庁の定めるガイドラインや注意点があります。取り引きを始める前に十分に知識を深めておくことが大切です。
「外国為替及び外国貿易法(外為法)」を守る
外為取引を行うときには、「外国為替及び外国貿易法(外為法)」を守る必要があります。
外為法は、他国との取り引きを適正に発展させることや、自国や国際社会の平和や安全の維持などを目的に、外国為替や外国貿易などの対外取引の管理や調整を行うための法律です。
本来、外国との為替や貿易などは自由に行えますが、ルールなく雑然と取り引きが行われてしまうと、為替相場が短期間で急上昇や急降下を繰り返す状況に陥る可能性があります。こういった事態を防止するために一定の規制が設けられているのです。
「犯罪収益移転防止法」を守る
外為法以外にも、「犯罪収益移転防止法(犯罪による収益の移転防止に関する法律)」を遵守した取り引きを行う必要があります。
「犯罪収益移転防止法」は、マネー・ローンダリングの防止や、犯罪組織に対する資金供与の防止を目的とし、国民の安全と平和な暮らしを実現するために制定された法律です。
マネー・ローンダリングとは、犯罪によって得た不正な資金を、架空口座や他人名義口座などを転々と移転することで出所をわからなくして、適正な取り引きで得た資金と見せかける行為をいいます。
金融庁が定めるガイドラインを守る
上記の法律以外にも金融庁が定める「マネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策 に関するガイドライン」や「マネロン・テロ資金供与対策ガイドラインに関するよくあるご質問 (FAQ)」に定められている事項についても守る必要があります。
これらのガイドラインには、金融機関やその他の関係者がマネーロンダリングやテロ資金供与を防止するための具体的なフローや基準を定めたものです。
相手国の法律や国際規則などの規制を理解する
それぞれの国ごとに法制度や慣習などが異なるため、外国為替取引を行うときには各国の規制を受けます。他国との取り引きでは、国際商業会議所(ICC)が定めた国際規則に従って運用されているケースが多いです。
なお、海外との取り引きでトラブルが生じた場合、自国のみならず相手国の法律の影響も受ける点に注意しましょう。
時差の影響を受ける
外為取引では、取引相手国との時差によって、日本国内と同じ日付の同じ時間帯で決済できない点にも注意が必要です。例えば、アメリカからの電信送金を日本で受け取る場合、時差により必ず翌日以降になります。
外為のメリットは?
外為取引のメリットは以下の3つです。
- 為替差益が得られる可能性がある
- 円建てより高い金利が得られやすい
- 分散投資が可能
円で外貨建商品に投資する場合、外貨から円に戻すタイミングで円安になっていれば、為替差益が得られるでしょう。
例えば、為替相場が1ドル100円のときに50万円分を外貨に預け入れ、1ドル120円のときに円に戻すと60万円になり、10万円を為替差益として受け取れます。ただし、円高のタイミングで円に戻すと為替差損が生じるため注意が必要です。
また、取り引きする通貨によっては、円建ての商品より高い金利が得られる可能性があります。
さらに、投資する通貨や地域、期間など投資対象を分散させればリスクを軽減できるでしょう。
外為は特徴や注意点を理解して適正に取り引きしましょう
「外為」とは「外国為替」を省略した言葉で、読み方は「がいため」です。海外から購入した商品やサービスなどの支払いを、銀行などの金融機関の為替を利用して完結できる方法です。直接現金を受け渡す必要がないため、時間や労力のロスや盗難や紛失などのリスクを軽減できます。
ただし、外国為替相場は景気動向や金利動向などさまざまな要因によって変動します。影響を受けやすい要因を理解することが大切です。
また、取り引きを行うときは外為法などの法律遵守も忘れてはなりません。上記で解説した注意点を守って、適正な取り引きを行いましょう。
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※この記事は2024年7月時点の情報をもとに作成しております。
このテーマに関する気になるポイント!
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「外為」の読み方は?
「外為」とは「外国為替」を省略した言葉で、「がいため」と読みます。
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外為はいつどこで取り引きされているの?
24時間、世界中の国や地域で取り引きされています。
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外国為替相場はどんなことに影響を受けるの?
景気動向や金利動向、貿易収支、経済指標など、さまざまな要因の影響を受けます。
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取り引きするときの注意点は?
外為法や犯罪収益移転防止法、国際的な規則などを守りましょう。
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※本著者は楽天カード株式会社の委託を受け、本コンテンツを作成しております。
外為はさまざまな要因によって相場が変動するのね!外為取引のときは、できるだけ多くのデータをもとに分析する必要があるわね。