財形貯蓄(ザイケイ)とは? 種類別のメリット・デメリットを解説

リリース日:2018/11/19 更新日:2019/04/01

「ザイケイ」こと財形貯蓄とは、給与からの天引きで貯蓄できる福利厚生の一種です。「一般財形貯蓄」「財形年金貯蓄」「財形住宅貯蓄」の3種類があり、資産形成に役立ちます。財形貯蓄が利用できるのは、財形貯蓄制度を導入している企業の従業員のみ。どんなメリットやデメリットがあるのか、詳しく見ていきましょう。

財形貯蓄(ザイケイ)とは? 種類別のメリット・デメリットを解説

もくじ

・おさらいしたい、ザイケイのお得ポイント

・やっぱりあります、財形の種類別メリット・デメリット

・財形貯蓄全体のメリットを検証する

・早いうちから始めたほうがお得!

おさらいしたい、ザイケイのお得ポイント

おさらいしたい、ザイケイのお得ポイント

財形貯蓄のお得なポイントをご紹介します。

 

・給与天引きで自動的に貯蓄

財形貯蓄の最大の特徴は、給与から天引きで貯蓄されるということ。もちろんその金額は自分で選択することができます。給与が出たら一定額を貯蓄して、残りのお金でやりくりするのは資産形成の近道。その仕組みを自動的に作れるのが財形貯蓄の大きな魅力です。

 

・財形住宅貯蓄と財形年金貯蓄は利子が非課税になる

財形住宅貯蓄と財形年金貯蓄は、貯蓄残高550万円まで利子に税金がかからないというメリットもあります。近年ただでさえ少ない利息。そこからさらに20%の税金が引かれる状態にありますが、対象の財形貯蓄なら利子等が非課税なのでお得です。

 

・万が一のときの保証あり

万が一財形貯蓄取扱金融機関が破綻しても、預金保険の対象となるものは通常の預金と同様1,000万円までの元本とその利子が保護されます。

 

・財形持家融資が利用できる

1年以上、あるいは50万円以上の財形貯蓄をしている人は財形持家転貸融資が利用できます。財形貯蓄残高の10倍以内で最高4,000万円までという制限がありますが、住宅ローンの選択肢が増えるのはメリットと言えるでしょう。

 

・職場によっては奨励金も

職場によっては、事業主から財形貯蓄をしている従業員に給付金を支給しています。このような制度があるか、まずはチェックしてみてください。

 

会社からすると、従業員には奨励金を出してでも、財形貯蓄をしてほしいことがあります。それは従業員の生活を守る上でも財形貯蓄は便利で安心だからです。個人の所得税も上がり、税金で苦しめられている現代において、奨励金があることはありがたいことです。もし企業が奨励金を支給しているのであれば、是非財形貯蓄を利用しましょう。

やっぱりあります、財形の種類別メリット・デメリット

やっぱりあります、財形の種類別メリット・デメリット

財形貯蓄には3種類あり、それぞれにメリットやデメリットが存在します。種類別の特徴を見ていきましょう。

 

・一般財形貯蓄

使用目的のないタイプの財形貯蓄です。メリットは使用目的がなんであれ、フレキシブルに引き出せること。貯蓄開始から1年が経てばいつでも払い出しできます。突然まとまったお金が必要になっても安心です。引き出しが自由にできないと困るお金であれば、一般財形貯蓄に預けましょう。

デメリットはほかの財形貯蓄と違い、利子が非課税になる優遇措置がないこと。普通に金融機関と預けている状態と変わりありません。

 

・財形住宅貯蓄

マイホームの建設・購入・リフォーム資金のための財形貯蓄です。メリットは財形年金貯蓄と合わせて550万円までは利子等が非課税になること。将来的にマイホームの購入を考えている人にとって、ほぼ強制的に貯蓄できるのは大きな魅力でしょう。5年以上の契約期間となっていますが、途中でいい物件が見つかった場合は5年未満で払い出しもできます。

デメリットは建設・購入・リフォーム以外の払い出しの場合、利子等に課税されてしまうことです。太陽光パネルの設置や簡単なリフォームなどでは非課税の対象として認められないこともあります。

 

・財形年金貯蓄

60歳以降に受け取れるタイプの財形貯蓄です。メリットは財形住宅貯蓄と合わせて550万円まで、利子等が非課税になることでしょう。

デメリットは年金以外の払い出しが認められていないこと。やむを得ず払い出しをする際は、全額が解約されます。その場合、非課税措置がなくなり、過去にさかのぼって課税されることに。ただし災害や疾病、寡婦または寡夫になったなどの特別な事情があれば、非課税になります。

 

非課税制度のメリットを受けるためにも、できれば解約しないように日ごろから計画的に家計をやりくりしましょう。

財形貯蓄全体のメリットを検証する

財形貯蓄全体のメリットを検証する

財形住宅貯蓄と財形年金貯蓄は、利子が非課税になることがメリットと紹介しました。しかし近年はもともと利子が少ないため、非課税になったとしても意味がないと感じるかもしれません。例えば2018年10月現在、大手銀行の普通預金金利は年0.001%。100万円預けても利息は10円です。これが非課税だと10円、課税だと8円ですが、2円増えたところで少ないことに変わりはないでしょう。

 

また、みずほ銀行の大口定期(1,000万円)でも金利は0.01%です。1年間預けても1,000円しか増えません。たしかに銀行に預ければ安心かもしれませんが、運用したほうが増える可能性が高く、お金を単に寝かせることは運用の機会を失うデメリットと言えます。住宅を買うためには一般的に何千万という金額が必要です。将来の年金も不安定な今こそ、少しでも金利の高いところに預けるか、投資することが必要です。

 

財形貯蓄の最大のメリットは、給与から天引きで貯蓄される点にあります。しかし、別の金融機関に自動引き落としで積立預金しても同じこと。ネット専業銀行など通常より利率の良い預金口座があれば、そちらに預けたほうがお得と言えます。給付金のない職場では、財形貯蓄そのものにあまりメリットがないかもしれません。

 

ただし、大きなデメリットがないのも財形貯蓄の特徴です。途中解約しても利子に課税されるだけで、違約金が取られるわけではありません。預け先のひとつとして少額ずつ試してみるのも良いでしょう。

早いうちから始めたほうがお得!

あまり利息がつかないとはいえ、職場で手続きができ、給与から自動的に貯蓄できるのは財形貯蓄の大きな魅力。早いうちからコツコツ貯めておくと、何年か経ってまとまった金額になってきます。

 

例えば1,000万円を貯めたいと思った場合、貯蓄が早ければ早いほど必要な毎月の貯蓄額は少なく済みます。

1,000蔓延を貯めたい場合

ひとまずは一般財形貯蓄にしておいて、あとから有利な金融機関に移し替えるのも一案です。まだ利用していない人は、自分の職場にどんな制度があるかチェックしてみてはいかがでしょうか?

宮島ムー
この記事を書いた人
ファイナンシャル・プランナー(2級FP技能士)/宅地建物取引士
宮島ムー

※本著者は楽天カード株式会社の委託を受け、本コンテンツを作成しております。

関西に住む子育て中の主婦です。 お金や不動産に興味があり、日商簿記1級・FP2級・宅建などの資格を独学で取得しました。 記事ではなるべく専門用語を使わず、わかりやすく説明するよう心がけています。

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